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知者は惑わず勇者は懼れず
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「ッ!!?」

「悪いな、武士(タケシ)。コイツは俺の被験者だ
藤代を離せ」

「勇!?」


ガバッと俺の上から跳び起きた不良さん
俺の視界に入ってきた人物は

やっぱり和泉先輩だった



「な、なんでお前がッ!うぅうるせェエエッ!
いぃい言われなくても、だ、誰がコイツをどうこうする‥とか〜〜ッ‥‥‥チッ!」


俺と先輩を交互に見合わす不良さんが
顔を真っ赤にさせて屋上から居なくなったのは、それからすぐの事


そして残された俺はというと‥‥


「藤代、勝手に居なくなるな
実験過程と結果が取れなくなる」

「い、ずみ先輩‥‥ッア」



まだ熱が引かない体を持て余して、悶える始末



「い、和泉‥先輩ッ、俺‥」

「ん?藤代こっちを向け。朱い顔、脈も速い、息が荒いな‥
ほ〜、どうも俺は惚れ薬ではなく、媚薬を作ったのか‥」



(そ、そんなのどうだっていいからッ!)



「先輩ッ、体が熱い‥‥ンッ、です‥ッなんか変で‥」



俺を助けてくれるのは、もう和泉先輩しかいない
そう思ったら、俺のする行動は一つ



「‥‥どうやら薬の量が多かったのと、即効性ではなかったみたいだな。
‥‥それで、藤代?お前‥焦りすぎだ」



(焦りたくもなりますよッ!)


我慢の限界


先輩の首に腕を回して、俺は力いっぱい抱き着いていた


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あきゅろす。
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