知者は惑わず勇者は懼れず
3
「それは絶対無理ですって！」
「藤代、世の中には絶対は無い。
あっていいのは、知識を与えてくれるこの本と、お前だけだ」
「え‥‥えェエーーッ！！？」
突然、面と向かって言われたプロポーズに近い言葉にドキドキと心臓が速まる
「な‥‥な、ななな何言ってッ！」
「お前が居てくれないと駄目だ。
他の奴では駄目なんだ」
先輩の真剣な眼差しに、どんどん体が熱くなる
ただでさえ眼力がある人なのに、その上見つめられると‥
（じょ、冗談‥？ですよね！）
心臓がザワザワ落ち着かない！
「俺には藤代、お前が必要なんだ。
だからー‥」
そんな、嘘‥‥だろ？
和泉先輩が？俺の事を？
知り合ってそんなに経ってないのに？
いやいやいや！そもそも俺、男だし！
「藤代‥‥」
いつの間にか、目の前にいた和泉先輩に両肩を掴まれて
体がビクッと反応する
（ちょっ！ちょちょっーー！）
「ま、待って下さい！男同士でなんて俺ッ！俺ッ！」
「お前を破壊したくない」
「女の子とも無いんー‥‥えﾞ！？」
「お前の代わりはいないんだ。
なのに、ロボットが造れないなら‥‥
お前でやるしかないじゃないか！
秘孔を突いて人は破裂するのか‥‥‥」
なに、涙目で熱く語ってるんですか？
なに、人に北斗神拳試そうとしてるんですか？
つーか‥‥
「あんた‥‥最低だーーーッ！」
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