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知者は惑わず勇者は懼れず
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「和泉先輩‥‥このガラクタどうしたんですか?」



今だに同学年に友達がいない俺は
教室に居ても寂しい

だから、この間失礼極まりない事をしでかした先輩ではあるけど
唯一普通に話してはくれる和泉先輩がいるこの準備室にまた足を向けていた



「ガラクタではない」


キッパリとそう言った和泉先輩
でも‥‥

ボールに風呂桶、ホースにそのた諸々‥
どう見てもガラクタのなにものでもない

いや、待てよ
もしかしたら、やっと部活らしい部活の在り方に気が付いたのかも



「何かの実験の道具ですか?」


「まあな。
この道具があれば、コロッケ好きのサムライが造れる」

「‥‥‥‥‥はい?」


近頃どうも耳が悪くなったらしい



「変なメガネをかけた小学生が造れた代物だ
俺に出来ない訳がない」


「‥‥‥」


どこから湧き出るのかその自信!
そしてやっぱり俺、耳鼻科に行ったほうがいいかもしれない


「語尾には『ナリ〜』と付けて話せるようにしないとな」


そこまで言われたら、確認しなくても何を造ろうとしているかが
イヤでも分かった



「初めて〜の〜チュー〜」


どこかで聴いた事のある歌を口ずさむ和泉先輩
その手には案の定


(あんたマンガに感化されすぎだーッ!)



奇天烈斎様の設計した数々の発明品が載ったマンガを手にしていました


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あきゅろす。
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