text onepiece 短編 咎 (SmA) 正義を貫く為に、あいつを見捨てた俺が、今更正義を下ろすことは許さない。 そんなことをしたら俺が、俺を許せない。 あいつが死んだ時に思ったんだ。 何であいつなんだ、って こんなに広い世界で、賞金首なんていくらでもいて… 何で死んだのがあいつだったんだ。 こんなにも広い世界で、、、人なんていくらでもいて… 何で愛したのがあいつだったんだ…!! ヒナ、、、 俺は忘れたい訳じゃない。 許されたい、訳じゃない。 ただ、覚えていたい。忘れたくないんだ。 あいつを愛したことを、 愛して、いることを、、、 助けられなかったことを、 助けようとしなかった、“正義”を、、、 俺は、この重てえ正義を背負って…海賊を捕まえる。 それが、、、俺の正義だ。 「スモーカーくん。貴方、あの時からずっと苦しそうな顔をしているわ。 …もう、忘れたら? もういいじゃない。あの子のことは忘れて、貴方の好きなように生きればいいじゃない。 、、、海軍をしてる今の貴方、辛そうよ?」 定期連絡の為に陸に上がったスモーカーを捕まえ、ヒナはそう言った。 返された答えに、ヒナは何も言えなかった。 スモーカーは黙って海に行ってしまった。 「…馬鹿ね。 それは正義なんかじゃないわ。 それはきっと、“咎”というものよ。スモーカーくん」 ーー…あぁ、そうなのかもしれねぇな。 [*前へ][次へ#] [戻る] |