text onepiece 恋人
海の中で…
「お前本当にさるっぽいな!」
「うっきっきー♪んな誉めんじゃねぇよ」
…と、さるとルフィが意気投合?していたのがつい三分前。
急に暴れだしたさるのせいでルフィが海に投げ出されたのでゾロとサンジは回収した宝(ガラクタとも言う)を持って海に飛び込んだ。
力の抜けてしまっているルフィを掴んで息を吸いに海から顔を出した。
「…ぷはっ。ゾロ、大丈夫か?」
「はあっ。おう、ルフィとタコも捕まえたぜ。後でたこ焼き食べてぇ。」
「はは、いいぜ。作ってやる。」
「ん、さんきゅ」
タコを掴んでにかっと笑ったゾロの頭を撫でてやる。
途端に俯いてしまうのが可愛らしい。
ん〜…皆もいないしちょっとならいいかな?
ちょいちょいと手招きをするとゾロは何の疑問も抱かず足を動かして近くまで来た。
きゅ、と抱き締める。
「!!」
…無言で驚いてるけど抵抗はしないからこのままいかせてもらう。
抱き締めた手を頭に回して引き寄せる。
…ちゅ。
ああ、念願のキス…。
ルフィが頬にしてたのでさえ羨ましかったゾロとのリップキスだ。
…多分、俺はこの時浮かれていたんだと思う。
ゾロの様子を見ていなかった。
唇を舐めて、びくっとしたゾロの唇を割って歯茎をなぞり、翻弄されているゾロの舌を絡めた。
「ん………ふぅん………」
ぴちゃぴちゃという音とゾロの何だか酷くエロい声が波に紛れて聞こえてくる。
最後にもう一度唇を舐め、離す。
ゾロとの初めてのキスは潮の味だ。
はは、と幸せな笑みを隠しきれずにゾロを見ると…沈んでいた。
悪魔の実の能力者さながらに沈みかけていた。
「え!?は、ゾロ!!??」
慌てて腕を掴んで引き上げると、ゾロの手の中のタコとルフィがあり得ないほど潰れていた。
力を込めすぎているせいだ。
ルフィはゴムだから大丈夫だけどこのままじゃタコがヤバイ。
あとゾロが沈む。
「おい、ゾロ!大丈夫か!!??」
「………え、あ……」
がくがくと揺さぶったサンジにゾロはようやく顔を上げ、それでも言葉に出せずにどもった後、こくんと頷いた。
こくん、ですよ皆さん。
あのゾロが涙目でこくんって…!!
狙ってんのかコノヤローーーー!!!
「場所考えなくって悪かったよ。ごめんな。次は船の上でやろうな?」
「つ、次…///」
「嫌?」
「……(ぶんぶん)」
かっわいいなぁ、おい!!!
どんだけ必死に首振ってんの??
…でも待てよ…
キスだけでこれって…いつになったらその…抱いても良いんだろう…??
ゾロが泳げるようになるまで支えていたサンジのアホな思考をゾロが読めなかったことだけは不幸中の幸いあっただろう。
ーーーーー
…あんなでっかい亀に気付かないとか、と思った結果の妄想(笑)
ゾロちゃんかわいいーなー←馬鹿。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!