・14/02/26 自警団詰め所 encounter:ギガトール
信念とは、何なのか。
形の無い心意気、根性、口実、目的、意地、自身にとっての絶対的な正義。
方向性を持つ想い。
ただ持つだけの強い思いじゃない。それを、実現させる為の強力な、意志。そして、押し付ける様にも抱き続けるもの。
絶対にこうしてやる、って意思。
それは、確かに必要ないのかもしれない。捻じ曲がらない思い。誰もが意識して持っている、わけではない。
だけれど、それを持ち続けている人は。とても、強かった。
私は、強い思いが無いわけじゃない。ただ、それは償いであって、悪を倒す事であって、そして生きる事であって、生きてもらう事でもある。強く願う事。そこに、方向性は無い。絶対的な。
雲慶さんは強者と戦う事を望んだ。そこに悪意も善意も無く、ただ、自らの闘争の為に。
雲慶さんを殺したサリアさんは、悪を滅ぼすという望みを抱いた。そこに彼女の善悪は無くて、絶対的にも悪を殺す、ただ、そういう信念が、あった。
優しくはない。神父さまは、意地、って言葉で納得したけれど。その信念が揺れる時に、人は選択を強いられる、新たな道を、選ぶ切っ掛けにもなる。ラクリモーサの様に、か。
あの時、神父さまを拒絶したのも。積み重なった『無理だ』が信念になっていたのかもね。殺す事、殺さなきゃいけないこと。呪いを、赤禍ツの全てを。それは、自分自身をも指していた。自殺願望に似た思い。最後の赤禍ツを殺す、ただその一心で。
もう二度と揺らぐ事の無いと信じる思い。
信念。
それは、とても、強くて。折れる事を恐るべきもの。
事態が落ち着いたら、か。
尚更、早く終わらせないと。
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