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・14/01/18 港の倉庫街 encounter:ロック/ネージュ/ヨハネ/リウ/べリア/ジュリエッタ/レイン/ベノムジョー/ギガトール/ユベルティ

今日が命日になり掛けた。職務を全うは、しているのかな。どうだろう。でも私の選択肢はここにしか有り得なくて、その瞬間のあの行動以外にありはしなかった。結果としてヨハネ君を守れた。単純な、お話だった。

サンドラ隊長の通りにガンマ隊員と一緒に行動。港、倉庫街辺りの海賊への捜査巡回を特別命令で受けている最中だった。閃光弾、誰のものかは分からないが早速向かう事が先決、状況次第でガンマ隊員に自警団本部への連絡を繋げるように。

それが功を成したのかは分からないけれど、後でアズライトさんが駆け付けてきてくれて。

端的に言ってあの時私は死んでいた。

それはきっと間違いないだろう。


キャプテン・ロックと、ルークと呼ばれた大男、それとギル君の言っていた目撃情報通りの男、ベノムジョー。

ルークの攻撃で砕け散った倉庫の瓦礫が左肩に突き刺さって、それでも片腕だけでも狙いを付けた。

誘拐されたネージュという子が見えて。そして、その子を救出しようとする人の姿も。神父さまもそこには居て。けれど一瞬だった。対艦砲、その先がヨハネ君に向けられた。その瞬間には私は向かっていて。手を引いて逃げるにも、間に合いはしなかった。

結果として右腕はひしゃげて、右足も取れて転がった。そんなものさえ知覚出来ないくらいにズタボロで、片耳ももう聞こえなくなってて、血が止まらなかったらしい。後に聞いたけど、街の方にまで音が響いた程だった。

結果として生き残って、そしてキャプテン・ロックは捕り逃した。請求書だけが手元に残って。その間色々な事があった気がしたけれど、痛くて朦朧としていて、あまり。あぁ、ジュリエッタが婚約だとか。セシリアのお兄さんが容赦ないだとか、ユベっちがクマさんとプロレスしてたり、リウさんが助けてくれてたり。そういえば、リウさんには銃、預けたんだっけ。ずっと一緒にあった、銃。どちらにしろ、手元に置いて修理は出来ないから。

海賊の目的は名声だった。私達にはそれを見抜く事が、出来なかった。あの子を目的にしているわけでも、取引材料にしているわけでもなかったんだ。プロファイリングの次点で大失敗だろう、行動の予測が出来ていなかった。もっとよく辿ってさえいれば。一般人にでも、ただの自警団員にでもない、私だからこそ予測出来た要素は、あった筈だ。犯罪思考。それを私は知っている。

海賊を捕まえるより、奪還が優先か。どこまでも情報不足、ではあるけれど。

十日後に動ける、か。それまで、情報が入ってくればいいけれど。


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