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・13/10/01 廃屋 encounter:ルイン/アズライト/アイザック/シンザ

駆け付けた時には、既にルインは居なかったらしい。即座に向かえはしないのは難点だ。現場に急行出来るだけマシなんだろうけれど、そういう有用性は発揮出来そうかもしれない。

いきなりすれ違ったのがまさか賞金首だとは、思いもしなかった所だけれども。アズライトさんの言葉、魔狼を捕らえろ、と。アイザック君の、シンザだ、って言葉。同僚の消耗が見られたから全力で追跡に回る。止まって、なんて賞金首に言う言葉じゃない!随分走った後、突然立ち止まられるから勢い余って先まで走っちゃうし。長距離なら負けないらしい、なら、短距離で一瞬でケリを付けるのが必要かな。

初めて声を聞いた。資料では見ていたけれど、軽い人のようで。無意味。私達の距離としては、あまりにも短過ぎる20m。勿論捕らえるつもりでいた。一気に詰め寄ろうとしたけれど。

可愛い女に呼ばれちゃ、止まるしかない、って。なに、なんなの。
ちょっと調子を崩した。でも聞きたい事はたっくさんあって。事務的。うーん。誘拐された人の安否は、捕まえて牢獄にぶち込んだら。

右眼はやっぱり大きな死角だ。よくない。いきなりマウントポジション、こんなにあっさりと。でも、負かして牢獄にぶち込んだらお話は聞かせてくれるって。それだけでも収穫。誘拐された人は生きている、って予測。それが合ってるかはまた別で。

顔が近かった。銃口に、怯えはないのか。実弾じゃないってバレてる、とは思ってないけれど。度胸のある人。それに、サファイアみたいな目、って。なんか、苦手。よく、分からない。変な気分。
その隙を突かれて、骨っこが。私の咥えてた骨っこを、咥えられ、て。反対側を、その。それで取られて。
可愛い、匂い?私、そんな。えっと。へ、変な匂いとか、してたかな。自警団のシャンプーって、どこの使ってる、んだっけ。それに、骨っこ、普通に咥えられてて。何だか恥ずかしくもある、返せ。ギル君とバートレットさんがくれた、骨っこ。報告書には、書けない。

目的は「好き」なもんを食って手に入れて、そうして生きること。抽象的、と取るかそのままの意味と取るか。攫った目的がそれならば。
でも、人質は居ない、って。話す機会は無かったけれど、でも、会う機会が増えれば増える、か。そうだよね。って、賞金首なのに。そんなに悪い人には見えなかった。だけれど、捕まえて、そこで全てを。だけれど、まだ第六の真似事は続けていて。

牢獄にぶち込めたら。それを、捕まえられたら、に。捕まえてみな、だって。それこそ、上等だ。


Cute Hound


ばかにしてる、ぜったい、ばかにしてる。


追い付かなかった。長距離なら負けない、その通りだ。体力作り、もうちょっと頑張らないと。

私の骨っこーっ!



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あきゅろす。
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