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・13/04/09 自警団詰め所 encounter:ギルバート/ギガトール/人影
幾らかの纏まりは見えたと思う。手紙を書いてる途中、手助けは必要でどうしようかと思っていた所だった。あの段階で私はギル君を道標にしようと考えていたから。

そう、必要なのは絶対に他人を殺めないという証明だ。その為にはゼルサリス=プロスメギテルスが居たという事実が必要になってくる。その証拠となるものを探すのが先決だ。過去にセシリアが、私の捕まった後直ぐに取り調べにあったけれど今自警団には、もう一人の赤禍ツの情報は無い。その理由にも詰める必要はある。何故無いのか、もう一人は居たというのに。捏造の線しか思い当たらない。
結局、曖昧な証言が多過ぎたからこそ一年という長い期間の保留があった。その為の再調査、もとより決まっていた終身刑を確たるものとする、何もしなくても終身刑となる身だからこその放置のような調査だ。だからこそのこの名でもある。

ヴァイス。私か仮の名として取ったそれは選択権があったけれど、私が殺し損ねたフィリスト自警団員の考えの上で、だ。

ギル君と幾らか思考を巡らせる。資料と日記、調査書を照らし合わせながらも。現場は二年もの歳月に風化は余儀無く、私の身体にも呪いは残っていない。いや、確かめてないけど流石に確かめさせられないよその場じゃ。何を言ってたんだ私は。最低限男の人には、って、ちがうちがう。ともあれ術者が死んだ今、私に残るものは何一つも無いと思う。

二本の剣、それが、唯一に残された手掛かりに見えた。多分、あれと戦った9人には分かるものだろう。絶対的な証拠だ。問題はそれの在処。憶測となるけれど、ギル君の見解に賛同する事とする。けれど殴り込みは。


神父さまが、通り掛かったのかそこに居たんだ。お陰で冷静になれたようで。殴り込みは却下。そもそも憶測で動くのが怖い。けれど、可能性は無い訳ではない。が、リスクが高過ぎる上に暴力的な解決ではそもそもの意味が無くなってしまう。その考えは視野から、外さなくてはならない。
見た目クールでイケメンでも騒々しく一方でお茶目で頭が良いアイザック君とゆっくり落ち着いてお話しして意見を纏めるべきなのかもしれない。というかその意見、殴り込みに行くってギル君が言った時に私言わなかったっけ?あ、言ったけど自分で却下したんだっけ、あのテンションで。アイザック君は必要なかった!って叫んじゃったし。すごーく必要だったよこの場に、うん。神父さまが鎮めてくれたから助かったものの。

物的証拠が出れば、あとは神父さまの手助けを得られると思ったけれど。その前に私達が神父さまの教えを道標にしないと。まだまだ子供だなぁ、私も。

それにしても隠す理由、か。元より私は終身刑が決まっている。例え事実が判明しようとそれは、変わらない。ただ、人を殺さないという証明の為に私は考え、立ち向かわないとならないんだ。


でも、そのせいで誰かが害を被るのは、ごめんだ。最後のは何の意図があっての事だかは知れないけれど。

幾らか纏める必要がある、か。もっと考えよう。


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