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・11/01/22 闘技場 encounter:セシリア/ラクリモーサ/レイヨン
ただの、運動程度のつもりで行った筈だった。見事にやられてしまった。
彼女の名は、セシリアというらしい。戦う事に関して充分知識に長けている様に思えた。もし私が事を起こしても、間違っても彼女だけは狙わないようにしよう。返り討ちにされる。
だが充分勉強にはなった。戦う間合い、発射の間隔からリスク、対象に与える力。そして自分の欠点である腕の弱さも。銃を飛ばされたのは最大の失態だった。せめて紐で手首にでもくくりつけておけば良かった。出来ればまた手合わせ願いたいとも思う。また強くなったら、その時に。

手合わせが終わると同時だった。囁かれた言葉は、赤禍ツという言葉。確実に私を指した言葉だ。相手がいつ、どこで、何を知ったのかはわからないが、あの女は確かに私に対して言った。分かっていた。未だに自警団による事情聴衆は無い。それが余計に不安を呼ぶ。私はどこまで平和に暮らせるのか。もとより、人殺しに平和など与えられはしないのか。もう、わからない。

あの男の風の魔法が気持ち良さそうだった。私も魔法を使ってみたいと思うが、いかせん適性が皆無。悔しい。あの男はあの女と知り合いなのだろうか。私を殺人鬼だと知っているのだろうか。考えた所で意味は無いのだろうけれど。

また赤い花を探さなければいけない。着実に、この街には私の殺したくない人が増えてきている。殺したくない。だから。


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