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小説
開幕のベルはならされた 兵部×皆本 デート編
 意地悪く笑うのはあの男。
「この変態爺!」
「誰が爺だって?」
 ぼくらは今日町に来ていた。
 好きでこんなところに僕はきてるんじゃないが、今は不可抗力でこいつとここにいる。
「似合ってるよ。僕がプレゼントしたその服」
「く、着るものがないから着てるだけだ!」
 このド変態爺、と僕はあいつをにらみながら思う。
 変態は変態であって、変態以外の何者でもない。
「……スカートはお気に召さなかったかな?」
「くそおおおお、この変態ロリコン、変態ショタコン!」
「変態、変態いわないでほしいなあ、傷つくし」
 こころのリミッターがはっきりいって切れそうになる。
 意地悪く笑いながら、あの男は僕の手を握ろうとする。
「さわるなああああああ!」
「……今日一日僕とデートしてくれたら、催眠をといてあげるっていってるのに」
「だから不本意ながら僕はお前とこんなところにいるんだああああ!」
 かわいくないなあ、姿がそれなのに、言葉は乱暴だ。とくくと楽しそうに変態爺は笑った。
 学生服じゃない今日は、普通の若者が着るカジュアルなものを身にまとっている。
 エスパーの力を抑えるアクセサリーをじゃらじゃらとつけた姿であの変態は笑う。
「やっぱりチルドレンと一緒で、遊園地とかお好みかな?」
「……どこでもいい勝手にいけばいい、だけどな僕に変なことでもしてみろ」
「変なことって何を想像しているのかな?」
 だから変態、何を言葉尻をとっているんだ。と僕はため息をついた。
 街中で、僕とあいつは二人っきりでいた。
 どうしてこんなことになったのかというと……。色々あるんだが。変態じじいは多分幼女趣味だ。いいきれる確実に。僕は深い溜め息をついた。激昂すればするほどあいつのペースに巻き込まれて行く。おちつけ、おちつけ。僕は一つ息をはいた。そしてあいつを強い瞳でにらみ付けた。するとあいかわらずわけのわからん飄々とした風でにまりとあいつは笑ったんだ。
「幼女趣味のド変態」
怒鳴りつけると周りの人々がちらちらこちらをみていく。見せ物のようだった。
 いやあものすごく目の保養。というあの爺の言葉すら、今の僕にはいやみでしかないってというかいやみだし。
 ……いやあとりあえずこの状況をなんとかしてくれよおい。
「……メイドには猫耳が定番なんだけどね」
「これ以上の譲歩ができるかあああああ!」
 僕は絶叫する。いやできたら叫びたくはない。
 今の僕はメイドミニスカート……そして多分他の人の目には、子供に見えている。
 誰かこいつを殺してくれお願いだ。
 僕の全財産を多分やってもいいから。
 誰かそうだ……世界的有名なゴーストスイーパーでもあらわれて、この化け物を退治してほしい。
 今は僕は切にそれを願っていた。
 でも悲しいほど願っても、けたけたと僕の姿を見て、この嫌味爺は笑っている。
「よく似合ってるのに」
「やめろおおおおおおお!」
 僕は周囲の注目をおもいっきり浴びながらまた絶叫した。
 どうしても……どうしてもこの状況を乗り切るしかなかった。
 どうやって乗り切ればいいか、考える思考回路すら失われようとしていたけど。












デート編 なんかヒュプノはいいですね(笑)

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あきゅろす。
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