誰かに聞いた怖い話
・・・続白い乗用車3
.
その頃、後から来て彼の車を抜き去って行った車の中では………
『ねぇ、追い抜いたよぉ〜♪』
『おう!彼奴等の驚く顔が見えるようだな!』
『どうする?これから』
『あたしぃ、コーヒーが飲みたいなぁ♪』
『ミルクとぉ♪お砂糖たっぷりのぉ♪
『よっしゃあ!お前携帯で彼奴等に連絡しとけよ♪』
『次のサービスエリアで茶しようぜって!』
『うん♪わかったぁ♪』
彼女と取り留めの無い会話を交わしながら、彼女の事…これからの事を色々と考えていた俺だが、不意に俺の携帯から流れ出したメロディーによって思考を中断させられた……
『ちょっと、携帯頼む…』
『ええ』
彼女は待っていたかの様に、テンポの良い返事で携帯を取り上げると話し始める…
『…え…ええ、そう伝えるわね…』
『次のサービスエリアでコーヒー飲んで待っているから、ゆっくりお出でですって…』
『…ねぇ…やっぱり…行くの?』
『えっ…どうしたんだ?』
『約束だからな』
『そうよね…ごめんなさい…』
彼女は窓から外を見たきり、喋らなかった…
そして、前方の案内標識が近づいて来ていた…
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