誰かに聞いた怖い話
・・・現れたモノ達6
.
『先輩……私…あの時、私の左手首を掴んだ小さな手を振り解くのが精一杯で…ただ小さな子供みたかったとしか…』



『そうなんだ、でも…あなたをクローゼットの中に引き込もうとするなんて…普通の小さな子供の出来る事じゃ無いわね』



『はい、すっごく強い力だったんです…』



『キャッ!』

『ヤッ!』

次の瞬間、私と彼女は悲鳴をあげていました

私達の身体を誰かが抱え込む様に、後ろから抱きついたのです



『何いつまで、深刻そうな話をしてんのよ』



『そうですよ、考えても仕方ないですよ』



『あんた達は!』

『…先輩!』





『ふぅ…私は先に上がるわね、のぼせちゃうわ……さっきも話した様に、あの話は他の部員には内緒にしてね、怖がらせるだけだから…それに替えて貰える部屋も無いんだしね』



『はい、わかりました、先生』

『は〜い』



『それと、騒ぐのは程々にね…あなたは私の部屋に真っ直ぐ来なさいね』

そう顧問の先生は私達と新入生に向かって、各々話し掛けると一人で先に浴室を出て行ったのでした



『良いなぁ…先生、プロポーション抜群で…』



『本当にね…良いなぁ』

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あきゅろす。
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