誰かに聞いた怖い話
・・・現れたモノ達5
.
トン

『…!、キャー』

目をつむっていて…何も見えない私の、小さな右肩に不意に置かれた誰かの手に…私は驚き大きな悲鳴をあげていました…



『きゃ!何よ、もぅ〜!何してんのよ、急に悲鳴なんかあげてビックリするじゃない』

その聞き覚えのある声に、恐る恐る後ろを振り返った私の目には…

心配そうに私を見つめる八つの瞳が映ったのでした…





『はぁ〜良いお湯ねぇ〜極楽極楽…ふぅ〜』



『何、爺くさい事言ってんのよ…』

私は親友のお気楽な態度が、少し羨ましく思えました

私達5人は、あれから間もなく部屋に戻って来た部員達と入れ替えに、この宿の露天風呂に来ていたのです

部員達には利用を禁止していましたが、この宿には露天風呂もあったのです

その5人とは勿論顧問の先生の部屋に居た私達4人と、先程下級生達の部屋で新入生を待っていた2年生の5人です



『それにしても…何なのかしら…クローゼットであなたを掴んだ手は…』

私は…私のほっそりとした脚も、少し自慢の括れた腰も、たわわに実った豊満な胸も、その総てを覆い隠す白濁したお湯に肩まで浸かりながら、同じ様に隣に浸かっている新入生に話し掛けました

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