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ダルダル!國武義燕のこいこい花札教室





【ご挨拶】

義「空想平成二十四年の日本国陸軍大佐、國武義燕です」
左「同じく、兵長の綾橋左近です!宜しくお願い致します!」
義「あ、因みに僕が主人公の話はコレ」
 平成帝都事件録-軍人編-
左「大佐、そこまで告知に貪欲なのはいかがなものかと…」
義「えー?いいじゃない、ここ僕のコーナーなんだから告知位したって」




【花札ってなに?】

義「左近よろしくー」
左「わ、私がですか!?で、では僭越ながら説明させて頂きます…そもそも花札とは!室町時代にポルトガルから輸入されたかるたの変化した形です。元々、言葉を使っていたかるたに、季節の花や月を当てはめたもの…らしいです。下の図をご覧下さい」



















左「この通り、全部で十二種類、各四枚の柄があります。下が一覧表です」
義「説明が甘いな。綾橋左近兵長。各種類を一年の十二ヶ月に例えてあるという事も説明しなくては、まるで意味が分からん」
左「も、申し訳ありません!以後、注意します!」
義「うん、いいよー」
左「ありがとうございます!では筆を失礼します!」


一月(松)
S松に鶴/D赤短冊-あ/カス/カス
二月(梅)
I梅に鶯/D赤短冊-あ/カス/カス
三月(桜)
S桜に幕/D赤短冊-み/カス/カス
四月(藤)
I藤に郭公/D赤短冊/カス/カス
五月(牡丹)
I牡丹に胡蝶/D青短冊/カス/カス
六月(菖蒲)
I菖蒲に橋/D赤短冊/カス/カス
七月(萩)
I萩に猪/D赤短冊/カス/カス
八月(薄)
S薄に月/I薄に雁/カス/カス
九月(菊)
I菊に杯/D青短冊/カス/カス
十月(紅葉)
I紅葉に鹿/D青短冊/カス/カス
十一月(柳)
S柳に小野道中/I柳に燕/D赤短冊/カス
十二月(桐)
S桐に鳳凰/カス/カス/カス


左「はぁはぁ…ぜ、全部書いたら疲れた…」
義「うん、おつかれー。じゃあ説明するよー。まず、左近が付けてくれたSIDに注目。これは二十点札、十点札、五点札、カスは一点札といって、これらが同格の札だね。花札のこいこいでは各月の図案の他に、これが重要になってくるよ。因みに、省略してあるが、一月〜三月の赤短冊の〈あ〉は〈あかよろし〉。〈み〉は〈みよしの〉という意味で、短冊に字が書いてあるのはこの三枚のみという意味…だよね左近」
左「はい!その通りです!」




【こいこいってなに?】

義「こいこいっていうのは、札を取って役を作る遊びだよ。以上」
左「大佐!寝転んでいないできちんと座って下さい!」
義「えー、まだ説明する必要あるかなぁ。言っておくけど、ググッた方が早いよ?これ。それにこいこいって一番有名な分ローカルルールも多いし…知り合いの人に聞いた方が確実だよ?」
左「それを敢えて!分かり易く説明するのが我々の任務です!」
義「あーうん、そうだねー。じゃあそろそろ本題いこうか。まず、やり方を説明しよう」
左「因みに、今回は作中で使用されていたルールです!」


〈零〉二人でする競技の為、親(先行)と子(後攻)を決める。
〈壱〉花札をよく切る。
〈弐〉花札を二枚ずつ、親→場→子の順番に四回配る。つまり、それぞれ八枚ずつあれば良い。後は山札として横に置いておく。
〈参〉場にある札を表に向ける。尚、手札が次の場合はこうなる。
 [手四]同じ月の札が四枚あった場合、6点が加算され次のゲームへ。
 [くっつき]同じ月の札が二枚ずつ四組あった場合、6点が加算され次のゲームへ。
〈肆〉ゲームスタート。親は手札から一枚捲って場に出し、同じ月の絵柄の札があれば取る。
尚、場に捲った手札と同じ柄のものが複数あれば、好きなものを選べる。(手札+場札であれば良い)
場札と合うものがなかった場合、その手札はそのまま場札となる。
〈伍〉親は山札から一枚捲り、〈肆〉と同じようにする。(山札の扱いは手札と同じになる)これが終われば、親のターンは終了となる。
〈陸〉子も親と同じように〈肆〉と〈伍〉を行う。


義「と、いう訳で、大体の操作はこんな感じ。最大で〈肆〉と〈伍〉が一人八回ある訳だ。取り敢えず、こいこいっていうのは兎に角札を取る遊びだって覚えておけばいいんじゃない?」
左「そうですね。ですが、次からがこいこいの神髄です」


〈一〉取った札で役を作ってゆく。
〈二〉役が出来た場合、次に自分の番が来たら、何れかを宣言する。
 a「勝負」
 b「こいこい」
〈三〉親と子がどちらも最後(手札が尽きる)まで役を作れなかった場合、親は6点を得る。
〈四〉勝負は十二回で終了する。


義「あー、ここからが説明面倒臭いんだよね、役、とか、こいこい、とか、勝負、とか」
左「そうですね。まずは役から説明しましょう。役、とは、実際の特点となる札同士の組み合わせの事を言います下をご参照下さい」


[五光〕10点
…S札を五枚。
[四光〕8点
…S札の内、柳に小野道中以外を四枚。
[雨振り四光〕7点
…S札の内、柳に小野道中を含む四枚。
[三光〕5点
…S札の内、柳に小野道中以外を三枚。
[花見で一杯〕5点
…桜に幕の札と菊に杯の札。
[月見で一杯〕5点
…薄に月の札と菊に杯の札。
[赤短〕5点
…赤短冊-あ、赤短冊-み、の札三枚。
 (要は文字入り短冊三枚)
[青短〕5点
…青短冊の札を三枚。
[猪鹿蝶〕5点
…萩に猪、紅葉に鹿、牡丹に蝶の三枚。
 これにI札が一枚増える度に+1点。
[タネ〕1点
…I札が五枚。
 I札が一枚増える度に+1点。
[タン〕1点
…D札が五枚。
 D札が一枚増える度に+1点。
 (要は短冊をどれでも五枚)
[カス〕1点
…カス札を十枚。
 カス札が一枚増える度に+1点。
[赤短・青短の重複〕10点
…赤短・青短で使用する札の計六枚。
 他のD札が一枚増える度に+1点。


義「大体こんなものかな。こういう役を、取った札で作ってゆく遊びがこいこいだ」
左「はい、そしてこのこいこいはルール〈二〉が勝負の分け目となります!」
義「役が出来た後に、その勝負を終わらせたい場合は「勝負」で終了。チップの受け渡しや紙に得点を記入しておく。もし、役が出来てもまだ点数が欲しいなと思った場合には「こいこい」を宣言。…でもこれ、かなりリスキーなんだよねぇ」
左「はい。もし「こいこい」を宣言した後、自分の新しい役が出来るよりも先に相手に役が出来てしまうと、「得点の倍返し」と言って、文字通り得点を倍にして返さなくてはならなくなるのです!」
義「つまり、自分が既に作った役×2の点数を相手に支払う、叉は加算するという事だ」
左「ですが、勿論救済措置もあります!それが得点計算に於ける「7点以上倍」というルールです!」
義「はい、下の例を見ようか。ああ、これは今回活躍した神前竜堂くんの記録だね。因みに、舞台となった賭場は、得点を全部紙に記録しておいて、終わった後に総決算する方式だったようだな」


(子)神前竜堂
一月:三光+カス(+1)=7=14点
二月:花見で一杯=5点
三月:猪鹿蝶+カス=6点
四月:なし
五月:雨入四光+赤短+カス(+1)=14=28点
六月:四光+青短+カス=14=28点
七月:四光+赤短=13=26点
八月:雨入四光+赤短=12=24点
九月:月見で一杯=5点
十月:赤短+タン+カス(+2)=9=18点
十一月:三光=5点
十二月:赤短(+1)=6点
総得点:137点
相手方:36点
結果→勝ち


義「……」
左「……」
義「うん、凄まじいねー。普通はこんな高得点、いかさまでもしなきゃ出ないんだけど…」
左「彼は…五光札と赤短に愛されているとしか思えませんね」
義「まずは一月の所を見てみよう。これは一回目の勝負の事を一月と呼んでいる。まあここは良いとして、5点の三光+カス(+1)に注目。5+2=7となっている。ここで「7点以上倍」となって7×2=14点となる」
左「因みに、出来た役で点数を数えるので、鶴に松・薄に月・桜に幕・菊に杯、とあれば、三光・月見で一杯・花見で一杯、の三つの役が成立し、5+5+5=15×2=30点となります!」
義「つまり、こいこいで失敗しても、十二月でなければ点数を取り返す機会があるという事だ」
左「はいっ!諦めずに勝負を続ければ、勝てるかも知れないという事ですね、大佐!」
義「ま、自分でやってみた方が早いけどね」
左「実践あるのみ!という事ですね!」
義「(怠いから適当に言っただけなんだけど)うん、そうだねー」




【おまけ】


(親)壱弐参一二三
一月:両者役無し…6点
二月:なし
三月:カス=1点
四月:赤短=5点
五月:なし
六月:タネ=1点
七月:なし
八月:タン=1点
九月:カス(+2)=3点
十月:青短=5点
十一月:三光+カス=6
十二月:猪鹿蝶(+2)=7=14点
総得点:42点
相手方:40点
結果→勝ち


左「………こちらは、今回の主人公・壱弐参一二三の得点表ですが…
義「花札って性格出るよねぇ。生き汚いっていうかさぁ」
左「大佐!(言い辛い事をあっさりと!)」
義「しかも、親でこの結果って事は…殆どこいこいしてないって事だよね。自分の役が一つでも出来たら即・勝負!みたいな」
左「はい、矢張り親が有利というのが常識ですから…」
義「あ、資料あった。やっぱり一回もこいこいしてない。うーん、今回、この人が主役でいいのか疑問だよねぇ。神前竜堂くんが主役の方が良いんじゃない?彼はこいこいに次ぐこいこいで、全部ストレート勝ちしてるし」
左「大佐!それを言ってはおしまいです!」
義「いいよ。僕、関係ないし」
左「怠くなったからといって寝そべりながら煎餅を食べるのはお止め下さい!軍人たるもの、背筋を伸ばして座るべきです!」
義「じゃあ背筋を伸ばして花見団子を食べよう。綾橋左近兵長、國武義燕大佐が命令する。お茶。玉露で」
左「職権濫用はお止め下さい!大佐は気を抜き過ぎです!」
義「あー、うん、そうだねー。じゃあ(だるいし)國武義燕のこいこい花札教室、これにて終幕」
左「ああっ、勝手に幕引きを…!ど、読者の方、ありがとうございました!」










参考書籍
「花札を初めてやる人の本」土屋書店、渡部小童著


参考サイト
http://gxc.google.com/gwt/x?client=ms-kddi_blended-jp&u=http%3A%2F%2Fja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2581%2593%25E3%2581%2584%25E3%2581%2593%25E3%2581%2584&wsi=daf92a277bb732be&ei=wuhiT-GMFIK7lQWPvpHXCw&wsc=tb

http://hanafuda.gozaru.jp/07c-hard.html

http://gxc.google.com/gwt/x?q=%E8%8A%B1%E6%9C%AD+%E5%BD%B9++%E7%82%B9%E6%95%B0&safe=images&client=ms-kddi_blended-jp&start=1&hl=ja&inlang=ja&ei=rPthT_iuDYfMkgWRrgE&ved=0CAQQFjAA&rd=1&u=http://www.nintendo.co.jp/n09/hana-kabu_games/


花札素材提供
http://hanakaruta.info/top.shtml









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