*小説
想い
君は今誰を想っているの?
僕がね確実に分かることは
君の心の中にはもう
僕はいないってこと
「むーくーろーくーんっ」
白蘭は僕を見ると勢いよく抱きついてきた
「ちょΣ
いきなり抱きつくのはやめてくださいと言っているでしょう!?」
「ごめん、ごめん」
謝罪の言葉を口にしたが
心ではそんなこと思っていないはずだ。
「てゆーかいい加減離してください」
そう言うと離すどころか抱きしめる力を強くした
「寒いから嫌、
骸くんも身体あったまるし丁度いいじゃん」
(ハァ・・全くこの男は・・・)
「・・・・・ねぇねぇ海行かない?」
「・・・この寒い中ですか?」
そう聞き返すと白蘭は笑顔で
「うん♪」
と返事をした。
「・・・夜中にですか?」
「うん♪」
(嫌です、僕は絶対嫌です)(なんて言っても)(無理矢理連れて行かれるんでしょうね)
「・・そうですね、行きましょうか」
僕は白蘭の我が儘に付合うことにした
ここから海までは歩いて20分もかからなかった
「星がいっぱいだね・・」
「そうですね・・・」
僕も白蘭も顔が赤く
吐く息が真っ白だ
「あ、見て骸くん」
そう言って白蘭が指差したのは
隣同士に並んだ2つの星だ
「右側が僕で左側が骸くん
右側の星は左側の星がいないと全然輝かないんだ。。」
僕はなんて返事をしたらいいか分からなく
白蘭の話をひたすら聞いていただけだった
「あの2つ星・・・
ここからは近く見えるけど
実際は何万qも離れてるんだろうね」
「そうですね・・・」
あの時の僕は何も気づいていなかった
白蘭が僕の心の変化をしっていたなんて。。。
あの星の距離が僕と貴方との心の距離なんて。。。
貴方は何を想ってあの時僕の隣にいてくれたんですか?
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