*小説 MOON 月夜の夢碧に染まる想い出たち カーテンの隙間から月の光が差す 「今日はどこにいるのかな?」 白髪(はくはつ)の若い男が笑顔で言う。 誰かを探しているのだろう。 「んー・・・あ、見つけた」 白髪の男が笑顔でベッドのシーツをめくる そこに隠れていたのは藍色の髪の男。 「こんばんわ、いい夜ですね」 藍色の髪の男が笑顔で白髪の男に話しかける 「ん、そうだね。そんなことよりさ そろそろ隠れん坊はやめない?骸クン」 骸・・とゆうのはおそらく藍色の髪の男のことだろう 骸は少し考えるしぐさを見せると 「白蘭は僕をさがすのは嫌・・ですか?」 白髪の男の名は白蘭とゆうらしい 「何でそんなこと聞くの?」 「質問しているのは僕です。」 白蘭は軽く笑うと 「ごめん、ごめん。 別に嫌じゃないよ?」 「・・本当ですか?」 「僕が嘘ついたことある?」 骸は少し押し黙ったあと 「じゃあ・・」 「・・?」 「じゃあ僕が生まれ変わっても また探してくれますか?」 「どうしようかな♪」 白蘭がふざけてみせると骸の眉間にシワが寄る。 「冗談」 「つまらない冗談はやめてください」 「ごめんね?」 「抱きしめてくれたら許します」 少し驚いた顔をしたが すぐに自分の腕を骸のカラダに回す それから1分ほどの沈黙が続いた。 最初に口を開いたのは骸だった 「さっきの質問の答え・・まだ聞いていません」 「あぁ・・そうだったね。 勿論探すよ? どんな手を使ってでもね。 大好きな骸クンとまた一緒にいたいからね」 白蘭が骸を抱きしめる力を強めた。 「そうですか、 それで・・それで僕を見つけてくれた後は 今までと同じ優しさで愛してくれますか? 抱きしめてくれますか…?」 「うん、今まで以上に愛して抱きしめるよ」 「約束ですよ?」 そして誓うように口づけを交わした、 甘く深い口づけを――― 生まれ変わっても抱きしめてね同じ優しさで私を愛して [*前へ][次へ♯] [戻る] |