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√Kside


「はぁ…」


俺は満員電車の中でため息を吐いた。

昨日の赤西は明らかにおかしかった。


否、変だった。


俺と目が合えば焦って目ぇ泳がせてたし。

バレるぐらい俺から離れてた。

俺があんな声出したから気持ち悪がられたのかな…



…嫌われたかな……



中丸の野郎、今日会ったらただじゃおかぁ!?

電車がカーブにはいったのか、
電車の中にいる人間みんながウワァとかキャアとかいってた。

とうの俺は人に押されて、扉の前まできて扉のほうに顔がある状態。


「っくるっし…(こんなことなら車で来りゃよか)あっ!?」


尻に嫌な感触…。

撫でられてる?


「っちょ、ャメッロ…」

「はぁ…」

「っ!?」


ポマードくさい…。

多分撫でてんのはエロオヤジ。

そんなこと考えてたら耳にオヤジの興奮した息がかかった。


鳥肌立つ…。

吐きそう…。


「ッハァ…ハァ…いい匂い…」


そういいながらオヤジは俺のうなじを舐めた。

顔から一瞬にして血の気が引いた。


「ヒッ…!っやめ…!っざけんなっひゃっ…!」


オヤジの手は前にきて撫で回した。

ギュウギュウ押されてるから刺激が強まったり弱まったり。


「っゃ・・ャダッ…ぁ・・っん…ッ…」



クソッ!何でこんな事に…!













―プシュー…





「っはぁっはぁっ…」



あれから直に触られて、電車の中なのにイッてしまった。

正確にはイかされたのだけど。

しかもオヤジは常習犯らしくご丁寧にティッシュを用意してて、その使用済みティッシュを自分のスーツのポケットにしまった。
電車から出るとき俺と目が合って、気持ちの悪い笑みを浮かべて去って行った。


ってか俺男だよ?

何で痴漢されてんの?

何あの変な声。


俺……


汚い…。



恐い。

気持ち悪い。

吐きそう。




気付いたら涙が零れて、溢れ出したら止まらなくなって暫く駅のトイレで泣いた。




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