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鳳凰の宮学園
学園探検 2


3階にある図書室の前に着くと、扉の重厚さに感嘆した。



学園の外観はベルバラみたいな宮殿で、教室とかも普通の学校とは違って、かなり豪華だった。



だけど・・・図書室の扉は細工が凄い。



何か特別って感じだ。



「へぇー、初めて来たけど入りにくそうだなぁ。康太や良介は入った事あんの?」



「ない。」
「同じく。」



うん。
この場所は中々入れない。



4人で扉の前にいると、後ろから優しい声が掛かってきた。



「鍵を開けたいんだけど?」



振り返ると眼鏡をかけた背の高い、いかにも本の好きそうな青年が立っていた。



「1年生?」



「「はい。」」



ふわりと笑ってから、図書室の鍵を開けた。



「入っていいよ。」



「「はい!」」



僕達は中に入った。
中に入るとそこは別世界だった。
なんて広いんだろう?
天井いっぱいまでの本棚に本が一ミリの隙間もなく埋められている。
まるで外国映画の中にいるみたい。
こんな場所が日本にもあるんだ!
僕はここが大好きになった。



「うげげげ。本の匂いが強烈だ。俺っちはダメだぁー。」



「俺もちょい肩凝るなぁ。良介は?」



一之瀬君はぐるっと見回した。



「俺は結構好きだな。」



一之瀬君は僕と一緒で気に入ってくれたみたいで嬉しかった。



「フフフ。君達元気がいいね。今日は何の本を借りに来たの?」



さっきの優しそうな青年が聞いてきた。



「あっ、えーと、見学に来たんです。お邪魔でしたか?」



ふんわり笑った顔が、とても良く似合う。



「いいや。でも今頃見学なんて、新入生みたいだね。」



「あの、僕が転入生だから、みんなが付き合ってくれたんです。」



「そうなんだ。良い友達だね。」



僕は嬉しくて笑顔で頷いた。



「領、次行こうぜ?」



河上君がセカセカしながら言った。
フフ。
一刻も早く出たいんだろうな。
解りやすい。



僕は眼鏡の青年に挨拶した。



「あ、あの僕、柊木 領って言います。また来てもいいですか?」



「もちろんだよ。ここは生徒全員が来ていい場所なんだから。僕は二年生の神村 槇。よろしくね。」



「はい。よろしくお願いします!」



僕は神村さんにそう言ってから、みんなと一緒に図書室を出た。






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あきゅろす。
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