眠れぬ夜
愛する人 4
部屋に着くと紘平は僕を椅子には降ろさず、紘平が座った膝の上に僕を乗せた。
「紘平、食べにくいだろ?隣の椅子に下ろしてよ」
「嫌だ離さない。玲の体温を感じていたいんだ・・・っていうより今すぐ突っ込みたい」
「なっ・・・ついさっきシタばかりだろ!」
「たった1回だけだ」
ど、どれだけ精力が強いのか・・・本当に底が知れないんだから。
僕の方はそんなにsexしたら身体が持たないよ。
只でさえ紘平と身体を繋げる行為は、体力を消耗するんだ。
肌をくまなく愛撫され、紘平の熱くて硬い楔を何度も打ち付けられて、秘部の感じる所を力強く擦られると、もう正気ではいられなくなって、どうしようもなく身体が・・・。
「玲、どれにする?」
「え?」
紘平との情事を思い出していた僕は、急に話しを振られて訳が分からず、ただ赤面するしかなかった。
「どれを食べたいのかって聞いたんだが・・・ククッ、何考えてたんだ?顔真っ赤だぜ」
紘平が僕の額にデコピンし、ニヤニヤ笑ってる。
「!・・・何も考えてない」
ハァ。
きっと紘平には何もかもお見通しなんだろうけれど・・・アァ恥ずかしい。
僕が照れてうつ向いていると、紘平がパンを手にとって頬張っていた。
「これ美味いな。玲、口開けろ」
紘平に言われるがままに口を開けると、パンを一切れ差し込まれた。
味わって噛んでいると、口の中に甘い香りが広がった。
小さな丸いパンの中にマンゴーが小さく刻まれて入ってるんだ。
「美味しい!これは紘平の好きな味だね」
「アァ。こっちも中々イケるぜ」
見てみればスティック状の細いパンで、一口かじってみれば、中の生地にチョコレートが練り込まれていて、粒状のチョコレートも入っていた。
「これも美味しい。お菓子みたいだ」
「だな」
遅めのランチを紘平と2人でゆっくり味わって、他愛もない会話をして過ごせるなんて、凄い幸せだ。
紘平と一緒に暮らせれば、こういう時間をいっぱい持てるんだろうなぁ・・・なんて密かに頭の中で考えていたら、紘平も同じような事を考えていたみたいで。
でもその言葉はもっと現実的だった。
「玲、高校を卒業したら俺と一緒に暮らさないか」
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