[携帯モード] [URL送信]
必然の再会 9



私は、どうしていいか解らずに…下を向いて、無言でいた。 
恥ずかし過ぎて、顔を上げられない…

羞恥心で一杯の身体は強張って…
…背中を、冷や汗が伝うのを感じた。





「…で?」
「…久しぶりに会った僕に、何か言う事は無いのかい?」


「………。」



俯いてしまった私の顔を、ワザワザ確認するように…
横から覗きこんで、囁かれる…



そんなニヒルな笑顔で意地悪く…
愉しそうに言われたって…

…何を、言えばいいのだろう。



ここで私が『今でも好きです。』なんて告白したって
間違いなく、振られてお終いだ…。


わざわざ…
そんな辛い思いをすること…ないよね?





「………。」



下を向いたまま、黙り込んでる私を見て
雲雀さんが…少し溜め息をついた。






「――何も、言わなくて良いのかい?」



「………。」







「…そう。」
「なら、やっぱり僕のほうから言おうか。」





今度は…何を言われるんだろう。 

こんな所で…
久々に来た並中で、フラれるなんて嫌だな…。



今日は、なんて最悪の日だろう…!

あぁ、この場から逃げ出したいっ! 

 



でも…妙に緊張してて、
身体が強張ってるし、…動けない。 




――雲雀さんの…言葉を、聞きたくない。 





……耳を、塞ぎたいっ!!……














[*前へ][次へ#]

9/17ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!