必然の再会 9 私は、どうしていいか解らずに…下を向いて、無言でいた。 恥ずかし過ぎて、顔を上げられない… 羞恥心で一杯の身体は強張って… …背中を、冷や汗が伝うのを感じた。 「…で?」 「…久しぶりに会った僕に、何か言う事は無いのかい?」 「………。」 俯いてしまった私の顔を、ワザワザ確認するように… 横から覗きこんで、囁かれる… そんなニヒルな笑顔で意地悪く… 愉しそうに言われたって… …何を、言えばいいのだろう。 ここで私が『今でも好きです。』なんて告白したって 間違いなく、振られてお終いだ…。 わざわざ… そんな辛い思いをすること…ないよね? 「………。」 下を向いたまま、黙り込んでる私を見て 雲雀さんが…少し溜め息をついた。 「――何も、言わなくて良いのかい?」 「………。」 「…そう。」 「なら、やっぱり僕のほうから言おうか。」 今度は…何を言われるんだろう。 こんな所で… 久々に来た並中で、フラれるなんて嫌だな…。 今日は、なんて最悪の日だろう…! あぁ、この場から逃げ出したいっ! でも…妙に緊張してて、 身体が強張ってるし、…動けない。 ――雲雀さんの…言葉を、聞きたくない。 ……耳を、塞ぎたいっ!!…… [*前へ][次へ#] [戻る] |