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――僕は、一体どうしてしまったんだろうか。






今まで知らなかった、こんな想い――。



胸が苦しくて、今まで感じた事のないモヤモヤした気持ち。

どうして、この僕が、
こんな訳の解らないおかしな感情に支配されてしまったのか。



自分の事なのに、解らない。

全く…理解に苦しむよ。







最近の僕は…
気がついたら、1人の女子生徒を探して、眼で追っている。

彼女は、何時だって多くの草食動物達と一緒で、
賑やかなことこの上ない集団の中に居る。

僕が一番嫌いな、ひどく煩い群れと何時も戯れてる。



あんな草食動物達は…眼に入るだけでムカつくのに――。
だから本当は見たくないのに…なのに、彼女を探さずにはいられない。





どうして彼女がこんなにも気になるようになったのか…切欠なんて、もう忘れた。
そんなものは、どうだって良い。

どうして彼女なのか…それだって良く解らない。

きっと、校内で偶然見掛けた場面を切欠に、
彼女の中の何か…その言葉か行動が…僕の心の琴線に触れた、という事だろう。





重要なのは、今、感じているこの感情をどうすれば…
収められるのか――ということだ。

でも、こんな想いを持つのなんて生まれて初めてで、
一体どうしたら良いのかなんて、解らない。

僕は今まで、こんな感情なんて持った事がないからね。
経験がないのだから…解らなくて当然だろう。




今の僕に、ただ、感じるのは―


君の姿を、何時も見ていたいという気持ち。

君の声を、何時でも聞いていたいという気持ち。

何時だって、君の視界に入っていたいという気持ち。



―― そんな、初めて感じる妙な感情だけ。






忘れたくても忘れらなくて…
募る一方の、この訳のわからない理解し難い感情は、
もう、今にも溢れてしまいそうだ。


これは…一体何なんだろう。





このおかしな感情が,僕を支配してるせいで、
――仕事が手につかない。

机の上に、山積みになっていく書類…。
風紀の見回りだって、身が入らないし、…常に苛々する。

僕の眼につく何もかもを、咬み殺したくなって来る――。





今までの僕は、何をするにも障害なんて感じた事が無い。
障壁があれば、力づくでも排除すれば良いだけ。
そんなの…僕にとっては簡単な事だ。

現に今、この並盛を治めるのだって、
―― そうやってるしね。



だが、今度のこの問題ばかりは、力づくで解決出来るものではないと…
いくら未経験の事でも…
それぐらいの事なら、僕にだって解るさ。





…じゃあ、一体どうすればいい?








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あきゅろす。
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