テイルズ学園
それぞれの休日(2)
 「ふぁ〜あ………//////」

 私は一人、桜の回廊を歩いていました。やることもなく………そんな中、たまたま、クレスさんとミントさんに出会ってしまいました。

 「あれ、ロラさんじゃ……」

 「そうですね。」

 ――――あれ?あっちって確か………ショッピングモールがあったはず……

 「おはようございます。」

 「おはようございます。」

 「あっ、おはよう。」

 私達は挨拶を交わします。私には二人が何をするのか詮索するつもりはなく、そのまま別れます。
 つまり、私は散歩しているのです。

 「コココ………暇そうですねぇ。ロラ。」

 「王騎将軍……!?」

 「ンフフフ……一人で散歩ですか。……それもまたよろしいでしょう。」

 今度は王騎将軍とばったり出会います。なぜこれほどクラスメートと出会うかと言うと、私は今、ハイリア王立学園学生寮『山城』から、中央大通りに出て南に行った所の公園付近にいるからです。

 「あの……王騎将軍は?」

 「コココ………私は、龍乱将軍に水晶将軍、リンク、摎、雲龍、龍驤、飛龍達とここで花見ですよ。摎は買い出しに、水晶は此方に向かってるはずですよ。」

 「そうですか………」

 「ンフフフ……悩み事でもあるのですか?」

 「お前も一緒にしないのか?」

 「私は…………」

 私は将軍に聞くと、花見だと返ってきました。というより、このメンバーは再生のメンバーだ……私は一言返すと将軍の言葉を遮り、三組の録鳴未(ろくおみ)が私につっかかってきました。怯える私。

 「コレ!!!いじめるものではありませんよ!!!」

『ゴン!!!』

 「すみません…………」

 「おや………もしかすると貴女はインファント島の事を思っているのですか?」

 「…………はい。」

 「貴女の国は遠いと聞いています。寂しい気持ちはわかりますよぉ。」

 傍らの薪で叩かれる録鳴未……そして、私達は話をしていました。

 「王騎、何用?」

 「「あっ、ロラさんおはよう。」」

 「おはようございます。水晶さんにリンク君。」

 「飛龍、パジャマで良く出歩けるわね……」

 「しまった!!」

 続々集まってくる再生メンバー。私はそっと、その場を離れました。

 「皆と打ち解けるのも大事な事です。それにより学ぶことも多いでしょう。気が向いたら此処に。夜までやるつもりですから。コココ……」

 王騎将軍は私の後ろからそう言いました。しかし、私はそっと桜の樹の下にベンチを見つけそこに腰を降ろします。

 「暖かいし………ちょっと寝ようかなぁ。」

 その頃、お姉ちゃん達はというと………

 「ロラ、寂しそうだったわね………何かあったのかしら……」

 「さぁ………そういえば、摎さんが隣の公園で花見をするから暇があれば飛び入り参加して良いよと言ってたわね。」

 「行く?」

 「そうしましょうか。」

 モルはそう言いました。それにわからないと言った様子のレオ。花見の事を思い出したように言います。摎さんと王騎さん達は桜の樹の下で鶏肉、豚肉、牛肉等の肉類ととうもろこしなどの野菜を炭火で焼いています。その側で寝ているロラ。お姉ちゃん達は材料を持って飛び入り参加します。

 「「途中まで私達も参加します」」

 「いいですよ〜。」

 「ロラ………こんなところで寝ているわ……」

 「いい寝顔ね。って、貴女誰?」

 参加表明したお姉ちゃん達に返事をしたのは髪の毛の色は緑のクラスメートではない見たことの無い少女です。レオがロラに気づき言うとそれにモルが気づきました。

 「あっ、私はリース……リース・フォン・フローラって言います。出身はラダトーム王国です。」

 彼女はリースと名乗りました。ラダトーム王国?あぁ……あの東端の……

 「ラダトーム王国?ひょっとして……あの自然豊かなあの国の?」

 「はい。そうですよ〜。」

 「そっかぁ。同じクラスになれると良いわね。」

 「フローラ……ってたしか……ラダトーム王国の王族じゃ……」

 「そうです。でも敬語はやめてください……私苦手なの……。私の事は気楽に呼んで下さい。」

 モル姉さんと彼女が話していました。横から話したのはレオ姉さん。私は熟睡中。

 「ロラ…おきなさい。風引くわよ。起きなさい!!」

 「あっ………ん?」

 「コココ…ゆっくりさせてあげなさい。ホームシック状態なのですから。」

 「/////////」

 「それより、録鳴未……さっきから肉ばかり食べ過ぎです。」

 「…………すみません」

 私はモル姉さんに起こされます。まだ私は寝ぼけ眼。それをそっとするように言うのは王騎将軍。私に言うと、そのまま、録鳴未を注意します。

 「ところで、司馬穣且は?」

 「ああ……彼奴なら……どっかのクラブに行くって言ってたよ。」

 「…………………また女絡みですか………どうしようもありませんねぇ、あの色魔は……ねぇ。摎。」

 「はい。王騎様。」

 「リンク君、絶対司馬穣且みたいな人にはならないでね。」

 「うん。水晶姉さんを悲しませる様なことはしないよ。」

 雲龍が聞くと龍乱さんが答えます。それを聞いた王騎将軍は呆れるばかり。摎さんや水晶さんは引き気味です。傍らにいるリンク君に『穣且の様になるな』と釘をさしていました。しかし、彼はそう答え、彼女を安心させます。

 「ふうん、焼肉かい?」

 「阿毘姫ですか?一緒にどうです?」

 「辞めとくよ。私は忙しいもんでね。行くよ、ファイリー!!」

 「ノリが悪いですねぇ。あれじゃ駄目ですねぇ。」

 通りかかった阿毘姫に隆国が尋ねましたが彼女は拒絶して何処かに行ってしまいました。この時、水晶さんとリンク君はいちゃついていました。流石はバカップル。私からすると……とても寂しい……もしかして、私リンク君のこと好きなのかなぁ………

 「食べましょう。」

 「そうですね。」

 レオ姉さんの合図で皆が花見を開始しました。よく見ると私達以外にもやっていますね……クラース先生にクラトス先生にミラルド先生達も………

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