MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第57話 鮮血の戦場会
◆◆◆
《鳳凰学園高等部1年1組》
勇人「――――ま、何はともあれ……久しいな」
中庭での被害は、勇人が暴れただけのものしかなく、不良達は勇人に脅迫ネタを捕まれて従順な奴隷と化しおとなしくなったので、風紀委員会からは注意を受けただけですんだ。
その後自分のクラスへ移動し、そこで知り合いに再会した勇人達。
なのは「久しいな…って、数日前に会ったばかりじゃないですか」
フェイト「ホント、何処にでも現れるよね」
勇人は、自分が何故こんな所で学生をやっているかの説明は一切しないで、何処か白々しい笑みを浮かべて友人との再会を喜んでいる……ように見えなくはない顔をしている。
恭介「…………魔法関係か?」
本来高等部二年生で、一年のこのクラスにいるはずのない棗恭介が、周囲に会話を聞かれてないか警戒しながら勇人に耳打ちする。
一般人である恭介達が、世界の裏側でもある魔法関係の事件に巻き込まれた『闇の書事件』。
また以前のような事件が起きるのではないかと危惧した発言だった。
勇人「んー……当たらずとも遠からずってところか」
稟「どういうことですか?」
勇人「管理局とは関係ない、地球側の魔法関係の事件が少し起きててな。ま、一応それの解決もあるが、俺がこの島にいるのは偶然だ」
すずか「偶然って………?」
勇人「ちょっと色々あってな。今は隠居して、静かに学園生活を送ってんだよ」
みんな「「「「どの辺が静かなんだよ…………」」」」
皆、先程中庭で起きた勇人VS不良集団の戦闘……後に『ブラッディパーティー《鮮血の戦場会》』と呼ばれることになる事件を見た連中は、見事なまでに同時にツッコミを入れた。
勇人「ま、事件が起きたっつっても最強の俺様がいるんだ。心配せずに学園生活送ってろや」
はやて「まぁ、あんま心配はしてへんけど………」
鈴「勇人だしな」
「―――――はーい、ちょっと失礼するのですよ!!」
勇人「あ゙?」
勇人が座っている窓際の一番後ろの席に、オッドアイの少女がマイク(?)を片手に近づいてくる。
勇人「あ゙ー……アンタ誰だ?」
「彼女は『麻弓=タイム』外見的特徴はまごうことなき天然洗濯板さ」
麻弓と呼んだ少女と一緒にひょっこり現れたのは眼鏡をかけた美少年。少年は男共には目もくれずに女性陣に顔を向ける。
樹「そして俺様が『緑葉樹』。生きとし生ける女性の味方だよ。ヨロシク美少女達!!」
麻弓「自分でそう名乗っちゃうと、怪しい事この上ないわね」
勇人「で、その麻弓とやらが何用だ?」
麻弓「ふっふっふ〜………それは―――――――」
――――ガラガラガラ…
教室の扉が開く音がし、皆の視線がそっちにいく。
撫子「さっさと席につけ、着かない奴は校庭100周走らせるぞ!!」
撫子の鶴の一声で、みんな着々と自分の席に着く。
麻弓「ちぇー…せっかくこれから質問タイムするところだったのにー…………」
樹「俺様もせっかく今から美少女達と仲良くしようとしてたのに………」
撫子「ウダウダ言ってないでさっさと席につけ!!」
樹&麻弓「「はーい」」
そそくさと、出席番号で定められている自分の席へ移動する2人。
勇人「お前らの知り合いか?」
稟「ん、まぁ、ちょっと………」
楓「あ そういえば、悠希くんは――――――」
悠希「―――呼んだか?」
稟「Σうぉっ、お前いつの間に!?」
悠希「ついさっき…………」
悠希は自分の席で、眠そうに欠伸をして机に突っ伏した。
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