∞陰陽道探究∞ 反閇[ヘンバイ] 反閇[ヘンバイ]同義.禹歩 道中の除災を目的として出立時に門の前で行う歩呪法。 自分自身のために行うこともあるが、多くは天皇への奉仕として行われた。反閇では最初に玉女を呼び出して目的を申し述べる。呼び出すときには禹歩を踏む。 最後は6歩歩いて振り返らず出発する。 「反閇(へんばい)」という聞き慣れない言葉は、陰陽道で用いられる呪術的歩行のことで、道教にその源を発しているとされる。 道教では「禹歩(うほ)」という北斗七星の形や八卦の意味を込めた歩行法があり、これによって、安全の保障などを得ることができるとされている。 この禹歩が陰陽道に取り入れられて反閇と呼ばれ、地霊や邪気を祓い鎮め、その場の気を整えて清浄にする目的で行われる。 狭義には、秘術を唱えながら、独特な足捌きで力強く足踏みをし、これによって悪星や悪霊や霊鬼や邪気を踏み破って吉意を呼び込むというもので、陰陽道独特の星辰信仰の上に立脚した呪術的歩行とされます。 反閇は、神楽や能楽などに取り入れられて、相撲で踏まれる「四股」もその延長線上にあるとされ、その歩行法はそれぞれ多様に展開している。 「踏」という所作の足捌きを、簡単に北斗七星の配置と比較して見ると、その足捌きは、まさしく反閇の原点である北斗七星の形を踏んでいることが良く判る。 反閇として陰陽道に取り入れられた。理由は明らかではないが、一般的に、道教の禹歩が、鬼神を召し出して使役するための歩行法であるのに対して、陰陽道の反閇は、地霊や霊鬼や邪気を祓い鎮めるための歩行法で、その考え方に相違が見られるが、いずれも、最終的に期待される目標に大きな相違はないと思います。 禹歩は、一般的には足を三回運んで一歩とし、合計九回の足捌きとなる。これを道教では「三歩九跡法」と呼称する。 なぜ九跡を踏むかというと、北斗七星の数を踏む(踏斗)ためと、道教では説明している。北斗七星そのものは七星だが、道教や陰陽道では、弼星(ひつせい)と輔星(ほせい)という二つの星を加えて九星とするとされ、道教を受容した陰陽道では、この三歩九跡を「九星反閇」と呼称する。 共通していることは、天空の北斗七星や日月の運行、易の八卦などと関わり深い歩順で行われることなどである。 以上が反閇の由来など概要であるが、いずれにしても反閇は、霊鬼や災厄や疫病などを排除して、生活の安寧を希求するために執り行われたものと推察されます 。 現代風に言うならば→心身をスキッとさせコンセントレーション(集中)を高めるためのひとつの型ということになります。 病気の治療や長生きの法にもなるというから、それらを願いひとつ試してみてもいい金もかからないのだから損になることは何一つないはずです。 一歩ごとに呪文を唱えたり地鎮祭用いたり場を祓い浄める儀式として※風水、修験道、神道各宗派や指導者によって用いる言葉が異なることもあります。 …………………………… 天蓬九星「北斗九星」↓ *天蓬(てんほう) (てんぽう) 貧狼星、坎宮、五行は水 *天内(てんない) 巨門星、坤宮、五行は土 *天衝[冲](てんちゅう) (てんしょう) 祿存星、震宮、五行は木 *天輔(てんほ) 文曲星、巽宮、五行は木 *天禽(てんきん) 廉貞星、中宮、五行は土 *天心(てんしん) 武曲星、乾宮、五行は金 *天柱(てんちゅう) 破軍星、兌宮、五行は金 *天任(てんにん) 左輔星、艮宮、五行は土 *天英(てんえい) 右弼星、離宮、五行は火 ただし九星と呼ばれるの は何種類かあります。 [*前頁へ] [戻る] |