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∞陰陽道探究∞
魔都・平安京の秘密(4)
東西4・5キロ南北5・3キロ
の平安京は、南辺に築地
がめぐらされているだけ


多方面の防備はがら空き
だった。もし朝廷に反旗
をひるがえした軍事氏族
などが押し寄せてきたら
平安京は、好き放題に
踏みにじられていたに
ちがいないですね。



朱雀大路から羅城門
朱雀門、応天門と
それらにまつわる
怪談があります。

ここで、奇妙な点に
気づかされます。
平安京の守護神にあがめ
奉られた城門が
なぜ?魔の空間として
恐れられなければ
ならなかったのか…。

都をモノノケや
災厄から守ってくれる
門を、都の人々が
魔物として恐れたのは
不思議といえば
不思議なことですが


この矛盾の解消は意外に
あっさりカタがつきます。
鬼瓦(おにがわら)を
はじめとする
魔除けを思いうかべると

あれらの恐ろしい形相
姿を見ていると
いったいどちらが魔物
なのだと思えてきます。

正月15日に災いを
お祓いに町や村にやって
くるナマハゲの顔も
そうですモンスター
そのものであります。

日本では、古来[鬼神]
という言葉があるとおり
鬼と神は背中合わせだった

善神も、魔物と戦うとき
には魔物になる
ヤマタノオロチを
退治したとされる
スサノオノミコトは、
あらぶる鬼神(荒神)
だった。

つまり、魔を退散させる
力は魔にほかならないの
です。

話がいささか難しく
なりましたが…

じっさいには平安京の
人々の心理はもっと
シンプルで自然なもの
だったと思います。

目に見えないモノノケを
のみこむ門の腹
(楼内の空間)は、
しだいにモノノケの魔で
ふくれあがっていく。

そして魔を消化する
限界を超えて、
門じたいが魔の毒に
おかされる…

あるいは楼のなかに
のみこんだモノノケに
占領されて棲み処と
化してまう。

平安朝の時代は合理的
判断とはまるで無縁でした
モノノケの存在を信じて
うたがわなかった

平安の人々は風の音にも
モノノケの声を聞き、
夜の燐光にもモノノケの
姿を見たのです。

さらに平安京の城門の
巨大な楼は、モノノケを
溜め込むための魔界であり
人が立ち入ることが
許されない禁断の異空間
だった。

とくに町が眠りについた
真っ暗闇には



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