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神の名鑑
聖大神/信太明神
聖大神/信太明神

『占師の守護神』

大阪府和泉市には、
王子町とか葛の葉町とか
信太の狐にまつわる町名
が多いですが

和泉市には聖神社があり
一名、信太明神ともいい
その社の森は信太の森と
呼ばれていて名高い。

信太明神の祭神は
聖大神
(ひじりのおおかみ)で

配祀に天照大神と
木花開耶媛命(このはなさくやひめ)を祀ってます

信太明神について伝説が
残されています。


『京の陰陽師であった
安倍保名に命を助けられた
女狐が、そのお礼にと
女の姿、「葛の葉」に
なって・・

保名のもとに来て夫婦と
なり、男子をもうけた、

その子を安倍童子と
名ずけて可愛がって
育てていたが

女が庭に咲く菊の花の
美しさに見とれて
ついうっかりと白狐の
正体を現わしてしまい

寝ていた我が子に
それを見られてしまった。
童子が泣き騒いだので

「恋しくば尋ね来てみよ
和泉なる信太の森の
うらみ葛の葉」

の一首を障子に書き残し
消え去ってしまった。』


帰宅した保名は
驚くとともに童子が
あまり母を慕って泣く
ので、

信太の森へ行ってみると
狐の葛の葉が現れ
黄金の箱と水晶の玉を
保名に託し
再び姿を消してしまった。
童子はこの二つの宝に
より、のちに成人して
「晴明」と名乗り
陰陽の博士として宮中で
重く用いられるように
なったといいます。


また晴明作と伝えられる
『藍藍抄』には
次のように記されてます。
彼の母は狐化生で
遊女となり常陸国
猫島に流れていき

そこである人と夫婦に
なった。男子が
生まれたが、ある日
「恋しくば……」の
歌を残して去った。

やがて成人した子は
陰陽師となり上洛して
母の残した歌から
信太の森に尋ねて行くと

年取った古狐が現れて
自分が母であると
名乗った…とあります。

この物語は浄瑠璃や
歌舞伎のモチーフと
してしばしば取り
上げられました。


聖神社【葛の葉稲荷神社】

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あきゅろす。
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