神の名鑑 八大竜王 八大竜王は天竜八部衆に所属する竜族の8王。 法華経に登場して仏法を守護する。 古代インドではナーガという半身半蛇(眼鏡蛇だと 言われてます)の形であったが中国・日本を経て今の竜の形になったとされます。 昔から雨乞いの神様として祀られ日本各地に八大竜王に関しての寺院や社や祠がある。 ⇒八体の竜神は即ち 『難陀竜王』 〔なんだりゅうおう〕 難陀竜王は千手観音菩薩の眷属でもある二十八部衆の一人にも上げられている。 『跋難陀竜王』 〔ばつなんだりゅうおう〕跋難陀竜王は難陀竜王の弟で共にマガダ国を保護して釈迦の降生の時に雨を降らせた。 釈迦の入滅後も釈迦を仰ぎ仏法を保護した。 『娑迦羅竜王』 〔しゃからりゅうおう〕 娑迦羅竜王は海・龍宮の王で、法華経、提婆達多品に登場する八歳の龍女は、この竜王の娘です。 『和修吉竜王』 〔わしゅきつりゅうおう〕和修吉竜王は古代インド神話ではヴァースキといい神話に登場するナーガの王、地下世界パーターラの支配者で長大な胴体を持ち、また恐るべき猛毒を有する たまに蛇王シェーシャと混同される、仏教に取り入られて八大竜王の和修吉竜王になりました。 また和修吉竜王は九頭龍、九頭一身の竜王で須弥山を守り細竜を取って食すといわれます。 『徳叉迦竜王』 〔とくしゃかりゅうおう〕徳叉迦竜王は多舌現毒、この龍が怒って凝視された時、その人は息絶えると言われます。 『阿那婆達多竜王』 〔あなばったりゅうおう〕阿那婆達多竜王は無熱、阿耨達竜王とも阿耨達(あのくだつ)池に住し四大河をだして閻浮提(えんぶだい)を潤す、菩薩の化身として尊崇された。 『摩那斯竜王』 〔まなしりゅうおう〕摩那斯竜王は大身大刀といわれ阿修羅が海水をもって善見城を侵したときに身を踊らせて海水を押し戻したと言われます。 『優鉢羅竜王』 〔うはつらりゅうおう〕優鉢羅竜王は青蓮華、優鉢蓮華が生ずる池に住すと言われます。 ここでは中国の伝説に起源をもつ竜と仏神の八大竜王について解説をします。 旧字は『龍』ですが字としては『竜』のほうが古くて、甲骨文字の時代から使われてます。 荘厳にするために複雑にしたのが『龍』です。 字面の印象から意図的に『竜』と使いわけられることもあります。 ドラゴンの訳語として『竜』が用いられるように巨大な爬虫類全般を指す場合もあります、さらに恐竜をはじめとする化石爬虫類の種名や分類名に用いられます。 なお「Saurus/ギリシア語でトカゲの意味がある」の訳語としても『竜』が用いられ今日では広範な意味をもつに至った『竜』です。 竜は神獣・霊獣であり「史記」における伝説以来、中国では皇帝のシンボルとして扱われました。 水中か地中に棲むとされることが多くて、その啼き声によって雷雲や嵐を呼び また竜巻となって天空に昇り自在に飛翔すると言われます。 『竜に九似あり』とされて角は「鹿」頭は「駱駝」眼は「鬼」または「兎」体は「大蛇」腹は「蛟/みずち」背中の鱗は「鯉」爪は「鷹」掌は「虎」耳は「牛」にそれぞれ似ると言います。 また口辺に長髭をたくわえ喉下には一尺四方の逆鱗があり顎下もしくは掌に宝珠を持つと言われてます。 ※最高位である五本指の竜「五爪の竜」は中国での作品のみに見られる事が多いようです。 黒竜の場合はそのイメージから邪悪の化身として描かれたりすることが多く、また黒竜は海(深海)や闇を司るとされ海に住む魚達を乱獲する者達には罰を与え海底に引きずりこむといわれ一部の地域では他の竜同様に神聖な存在として祀っています。 五行思想においても黒は北を位置するため黒竜を玄武と同様「北方を守護する神聖な竜」としてます。 白龍『中国語、パイロン、ピンイン』は古代中国で 天上界の皇帝である天帝に仕えているとされた龍の一、普通の龍より早く他の龍は追いつけないともいわれ五行思想においても白は西を位置するために白龍を白虎と同様に「西方を守護する神聖な竜」としています。 [*前へ][次へ#] [戻る] |