可哀相に
可哀相に
悪魔から生まれた天使
君の白く煌めく羽根が
この黒く燃える羽根に
溶け込めないまま
可哀相に
悪魔から生まれた天使
その祖母は天使だと言う
身を焦がす恋の果てに
祖母は羽根を黒く塗ったと言う
可哀相に 可哀相に
今日も路地裏に隠れて泣く
純白の羽根は土に汚れ
蒼白の顔は赤黒い線を描く
透明の空は只見下ろすだけで
桃色の心に黒い滴を垂らす
残酷な太陽はギラギラと照らし
何を焼き付こうとしているのか
じわりじわりと近付く開放の時
ぎしりぎしりと軋む憎悪の扉
ふらりふらりと消えゆく祖母の面影
いつの日にか
白から黒へ
変わってしまうのだろうか
可哀相に 嗚呼 可哀相に
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