可哀相に 可哀相に 悪魔から生まれた天使 君の白く煌めく羽根が この黒く燃える羽根に 溶け込めないまま 可哀相に 悪魔から生まれた天使 その祖母は天使だと言う 身を焦がす恋の果てに 祖母は羽根を黒く塗ったと言う 可哀相に 可哀相に 今日も路地裏に隠れて泣く 純白の羽根は土に汚れ 蒼白の顔は赤黒い線を描く 透明の空は只見下ろすだけで 桃色の心に黒い滴を垂らす 残酷な太陽はギラギラと照らし 何を焼き付こうとしているのか じわりじわりと近付く開放の時 ぎしりぎしりと軋む憎悪の扉 ふらりふらりと消えゆく祖母の面影 いつの日にか 白から黒へ 変わってしまうのだろうか 可哀相に 嗚呼 可哀相に [*前へ][次へ#] [戻る] |