心配なんかじゃない
「確かに、テメーの言葉も一理ある」
心配じゃないなら探しに行く必要もない。
サソリさんはサソリさんの体を心配していた。あくまでサソリさんの体であって、名前の心配ではない。
「確かに、あいつの事を心配なんかしちゃいねーな」
あくまでサソリさんはサソリさんの体を心配していた。だが、心配する必要など無いのだ
「まァ一応、デイダラちゃんも居んだし放っとこうぜ」
心配などせずともデイダラが核を守るはず。とは言い切れないが、言い切っても良いのかもしれない。
全ては任務前のデイダラが、そう言っていた。
あいつのあの様子、もしかすると体が入れ代わっている事を知っているのかもしれない。
まさかサソリに恋してるなんて事は無いであろう。
あいつのあの様子、サソリの体した名前に恋してると言っていた。
「それにあの二人付き合い長ェーんだろ?心配する必要もねーじゃねーか」
サソリとデイダラの付き合いが長いとはいえ、サソリの体した名前とデイダラが付き合っている訳ではない。
けれどサソリの体した名前とデイダラの任務は、初めてではない。
依然にも一度、サソリの任務にサソリの体をした名前が付き合わされた事があった。
それもデイダラとだ。
つまり、心配する必要はないのだと言っても良いはずなのだ
「ああ、テメーの言う通りだ」
心配する必要はない、確かに言われてみればそうだ。
「心配なんかしてねーよ」
これは心配、なんかじゃない。
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