調教させて? 4 「お待たせ。…って、どうしたの?」 瞬がびっくりしてる。そりゃそうだ、俺が部屋の隅で芋虫みたいになってるんだもんな。 いや、だって急に瞬が戻ってきたもんだからローションを直す暇がなくて、思わずお腹に抱えてうずくまっちゃったんだよ。うん。我ながらなかなか賢明な判断だったと思うよ。ローションは視界から消せたしね。 まあ、問題はこの体勢を崩せないってことかな… 「どうしたの?お腹痛い?」 もぞもぞと動きながら、うぅうぅ唸ってる俺は芋虫化進行中。このまま、お腹のボトルごと繭にくるまれ蛹になりたい。 「本当にどうしちゃったの?大丈夫?…ってコレ」 「うわぁ!」 瞬の声が吐息と共に耳に届く、慌てて耳を押さえるとゴロンと転がり出るボトル。ご丁寧にラベルをこちらに向けて、イチゴ味を主張している。 「あっ!ダメっ!これ、ダメ!」 再び抱え直そうとボトルの行方を探す。 あっ、ピンクのボトルは恋人様の右手にしっかり握られていた。チクショウ…場所かわれよ。 「イチゴ味はダメだった?今度は、違うの用意しとくね。」 そのまま、何事もなかったように本棚に戻されるボトル。……やっぱり、場所かわらなくていいです。 [*前へ] |