調教させて?
調教させて?
受け溺愛×攻め溺愛 ほのぼの
あと二週間でクリスマスを迎えるという12月半ば、公園のベンチで俺は固まっていた。
ブランコに滑り台おまけのように砂場が設置されている小さな公園は、俺と隣に座る幼なじみしかいない。
いつもと同じ風景、いつもと同じやり取り、たださっき耳に入ってきた言葉が俺を凍り付かせた。
一際強い風が吹いて、ふと我にかえる。
「えっと、ごめん。もう一回言ってくれる?」
出来れば聞き間違いであって欲しいと願いながら、幼なじみを見上げる。
風に煽られ乱れた俺の髪を手で直してくれながら彼の薄い唇が開く。
「だから、調教させてくれないかなと思って、カズが嫌なら諦めるけど。」
見慣れた顔、聞き慣れた声はいつものように落ち着いていて、余計に俺を混乱させる。
変な夢でも見てるんじゃないかって思ったけど、繋いだ右手の恋人の熱がこれは現実だと教えてくれた。
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