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理解不能
2※

「っ、」
声が洩れないように、唇を強く噛む。

俺は何故か今、初めて会った奴らに、あのー…乳首を弄られていたりする。

いやいや、男の乳首とか触って何が面白いのあんたら。
ホモ?ホモですか?
だったらどっかに"ホモです"って書いとけよ。見分けつかねーだろコノヤロウ。

もー、ホモだってわかってたら絶対ついてかなかったのに。
誰もレイプ目的だとは思わねぇじゃんか。

マジで失敗。

「ぅ、ぁ…」
キュッと摘ままれれば、まぁ俺の方もギャッてなっちゃうわけでして。

「あれー、結構感度いい感じ?」
「普通初めてだったらここは感じないよね」
「あッ、んぅ…」
ビクッと体が震える。
うわ、むりむり、どうしようこれ。

「もしかしてライトくん、男初めてじゃない?」
「ハッ、ぁ…黙れクソっ…!」
「へー、マジか…」
いや俺、黙れクソしか言ってないんだけど。

「まぁ慣れてた方がこっちとしてもヤりやすいしなー。よし、もうちょいしたら車に運ぶかー」
「了解ー」
「っざ、けんなっ!ふ、ぅ…」
「何、今すぐここでヤりたい?でもごめんね、海の中じゃ無理だわー」
「やっぱお楽しみは車ん中だよなぁ」

ケラケラ笑う変態野郎2名。

どうしよう、マジで、どうしよう。

「ぁ、っ、んあッ、」
力、抜ける、やばい。

「はは、マジで感度いい、……え、あ、和真、後ろ―――」


「―――何て声出してんだぁぁあ!!!」


「うぐっ!!」
「っ!!」
「ぅおぁっ!?」

なんだかよくわからないまま、変態野郎どもと一緒に海の中へダイブした。

腕の拘束が緩むのと同時に、二の腕を誰かに引かれる。


「っぶはぁ!!」

海の上に顔を出すと、そのまま腕をぐいぐい引かれながら岩場の外へ連れていかれる。

俺の前で揺れる金髪が、太陽の光でキラキラしてた。

無言のまま浅瀬に着くと、そこでポイッと投げ捨てられた。

「うわっと…」

「ったく、なんだテメェはよぉ!」
顔を真っ赤にして怒るバカ瀬くん。

「……いや、…」

「知らないおじさんに着いてくんじゃねぇ!!」

「おじさん、てか、お兄さん…」

「しかも何か変な声出してやがるし!!」

「……なんか、聞き苦しいものを…すんませんでした…」
確かに、あの声はキモいよねー…うん、申し訳ない…。


「あ、バカ瀬、あの…ありがとう。マジで助かった」


「っ………なら、ついてくんじゃねぇ!気をつけて、おじさんとか、な!お兄さんでも、おじさんだけど、ダメだぞ!」

…えー、と。

「………あれだろ?とにかく気をつけろっつー…。うん、わかった。ごめんな、マジで」

「……バカ死ね」

うー、今回ばかりは言い返せねぇ…。

「つかバカ瀬なんであのタイミングであそこに来たの?」

「いや、お前が、なんか…人けない方ついてくの見えて…。でも濡れるの嫌だしどうしようとか迷って結局様子見に行ってみた」
「……ほぉ」

濡れるの嫌だったのに、来てくれたんだ。

へぇ。

……………。


「で、まぁ案の定襲われてたから、目の前にあった背中蹴っ飛ばした」
「……なるほど」

男3人を一気に蹴り飛ばすとか、なんつー威力。さすが。


「………ありがと」


「っ別に!気にしてねーよ!!クソ!!」

あはは、ツンデレー。

ニヤニヤ笑ってたら腹蹴られた。












結構かっこよかったよ

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