★ スタホ殺人事件 ★
リベンジE
もうこうなりゃ駿介の選択肢は2つ。
激戦の3歳戦を避け、翌クールまで待つか、又は別な日にチャレンジするかの賢い選択と、ガチンコ勝負上等の特攻の選択肢。
普段の駿介なら十中八九前者の選択肢だが、今日の駿介はいつもの駿介ではない。
感情は抑えてはいるが、シグマヴォルテクスの一件でイライラしているのが自分でもわかる。
『連闘厩舎とガチンコ勝負やったろうじゃん』
駿介は迷いなくシグマアルツァモーロをNHKに登録する。
『そろそろ素質の化けの皮剥がれても良さそうだけどなぁ』
駿介が呟くが、こればかりはほかのプレイヤーがどうでてくるか次第なので何とも言えない。
極秘があったので脚質変更も考えたが、敢えて大逃げのままにしておくことにした。
迎えたNHK、地下馬道で示されたオッズは『2.8倍』
駿介は表情を変えずに出走表が表示されるのを待つ。
プレイヤー馬は6頭。さきほどの皐月に較べればましだが、まともにオッズがついているとは思えない。
プレイヤー馬のオッズを確認すると3.6倍、6.9倍、8.9倍…あとは2桁。
『まあ、GT勝ってWBC行かなきゃ素質はわからんてことね…。』
半ば笑いながら駿介が自分に言い聞かせてレースを見守ることにした。
『スッキリ勝ってくれたら嬉しいが…。』
駿介が祈ると発走時間が目の前に迫っていた。
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