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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間第22巻経過報告(サンプルあり)(2014/6/9)



古鉄≪というわけでいつもよりちょっと遅れて、幕間第二十二巻が二〇一四年六月十日に販売開始です≫

恭文「メロンブックス様のDLSにて……全てブックスんだ!」

あむ「関係ないじゃんそこ! アンタ言いたかっただけじゃん!」

恭文「今回は十一話収録……なんですが、四話ほど短篇集みたいになっております。あれですよ、いつものメシバナです」

あむ「それじゃあえっとまずは」

恭文「ひぐらし編からだね。ネタバレを避けつついこうか」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


いつものように、沙都子へお弁当を持って分校にやってきた。沙都子はかぼちゃなどの緑黄色野菜が苦手。

カリフラワーやブロッコリーの区別もつかない。でも好き嫌いをしていては、沙都子が望む形に変わる事なんてできない。

なのでまぁ、一応姉代わりとして矯正を。と言っても強引な手は取らない。


私も……昔葛西から聞いた怪談絡みで、少々苦手なものがあるから。

あくまでも美味しく調理し、自主的に食べてもらえるようにする。これも、悟史くんとの約束。

悟史くんは失踪前、私に沙都子の事を頼んできた。最初はまぁ、その辺り失踪のショックですっ飛ばしてたけど。


そんなわけでみんなで机を寄せ集め、早速昼食。沙都子にかぼちゃの煮付けを試してもらう……はずだったのに。


「はい恭文、あーんなのです」

「あーん」


普通に同席しているやっちゃんは、羽入さんに卵焼きをあーんされ一口。そうして幸せそうな顔をする。


「ん、美味しい」

「よかったのですー♪」

「じゃあお返し」


やっちゃんはなぜかジャンバラヤを持ってきていて、それを羽入さんにあーん……なにこれ。


「美味しいのです! 恭文、これどうやって作ったのですか!」

「保存食と川魚とかを使ったのよ。ジャンバラヤ、キャンプ生活ではよく作るんだ」

「納得なのです。恭文、まさかお料理も上手なんて」

「……お姉」

「ごめん、わたしも事情さっぱりで」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


あむ「……恭文」

恭文「火野恭文ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

古鉄≪そういえば近所の前原さんが『懐かしいなぁ』とか言ってました≫

あむ「近所の前原さん……あー、アンタがミッド暮らししてた時のご近所さんか」

恭文「今はなのは達のご近所でもあるけどね。え、つまり……どういう事だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


(『懐かしいなぁ』)


恭文「その結果」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「しかし悪いな、夕飯作りにきてくれるって」

「いいっていいって。友達が焼死体になるとこなんて見たくないし」

「ふざけるなぁ! お前は俺をなんだと思ってんだ! 料理の最中に焼死しかける事などあり得んわぁ!」


つい、圭一から顔を背け涙ぐむ。いや、考えすぎだと思ってるの。でも……どうしても不安が拭えなくて。


「おい、なぜ急に顔を背ける」

「彼女達の中に、歌唄って子がいるんだけどね。幼なじみなのよ」

「あぁ」

「その子は、カップラーメンを自宅で作ろうとして……キッチンを天井まで焦がす事態に」

「……すまん、俺が悪かった」

「ううん、謝る必要はないよ。でも、でも……あの時は怖かった」

「もういい! いいんだ! お前は今泣いていい! 泣いていいんだ!」


圭一に励まされながら興宮へ。そうして訪れたのは地元スーパーであるセブンスマート。

入り口近くのカゴを取り、圭一を先導して歩いていく。


「ところで圭一、リクエストはある?」

「野菜炒めだ!」

「……肉野菜炒めじゃなくて」

「あぁ、野菜炒めだ!」


早速野菜コーナーへ向かい、ニンジン・玉ねぎ・キャベツともやし、チンゲン菜をカゴに投入。

なお野菜炒めと肉野菜炒めは、同じ料理のように思えて全然違う。野菜炒めは肉が少なめなのよ。

全く入っていない場合も多い。しかしここで野菜炒めを選択するとは、相当こだわりがあるなぁ。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「こうなりました」

あむ「いや、全く関係ない話じゃん!」


(野菜炒めはひぐらしにおいて大事な要素です)


あむ「マジ!?」

恭文「マジだよ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


魅音が作ったおはぎを頂く。おはぎは程よい甘さで、実に美味しい……はずだったのに。


「がはぁ!」


圭一が口から火を噴いた。レナは慌てて水を持ってきて、圭一に飲ませる。そんな圭一を見て、魅音はいたずらっぽく笑う。


「み、魅音……毒盛りやがったな!」

「くくくくー! でも圭ちゃん、毒とは失礼だねー。タバスコだよ、タバスコ」

「食べ物で遊ぶなと、園崎家党首代行として教わらなかったのか!」

「あー、やっぱり仕込んでたか」


おはぎを食べきりながらそう言うと、魅音達がぎょっとしながら僕を見る。


「貴様、図ったのか!」

「失敬な。空気読めない魅音と一緒にしないでよ」

「こらー! なんかめっちゃ関係ないとこからボディブローきたんだけど!」

「おはぎを見た途端、危ないのって普通分かるじゃないのさ。気配で」

「……恭文くん、レナ達はほら、忍者さんじゃないから……おはぎの気配は分からないかな、かな。それはそうと梨花ちゃん」

「なんでしょう」

「レナ達になにか隠し事、あるんじゃないかな」


……いきなり笑顔で確信に触れてきたので、つい羽入と一緒にぎょっとする。梨花ちゃんも表情が一瞬強張った。


「大丈夫なのですよ、レナ。レナから恭文を横取りしようなんて考えていません」

「嘘だ!」

「レナ、落ち着け! お前目がマジじゃねぇかよ! クワッとするな! クワッと!
あとな、お前も主語抜けてるぞ! それだと横取りが嘘だって意味になるぞ!」

「はう!? ち、違うよ! レナと恭文くんがその……はうはうはうー! 恭文くんの馬鹿ー!」

「僕は全く悪くないよね、このやり取り!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「……中原麻衣さんって凄いよね。ゆかなさんの次くらいに好きかも」

古鉄≪いきなりなんですか≫

あむ「ほんとじゃん! ていうか凄いってどの辺りが」

恭文「キレる演技が凄い。あれだよ、舞-HiMEとか、ひぐらしだとレナ……ゾクってくるから、ほんと」


(そうか、ツンデレガンナーもキレさせればいいんだ)


あむ「関係ないとこに飛び火してるし!」

恭文「なにでキレさせようか。やっぱIKIOKURE?」

あむ「アホな計画立てるなー!」

恭文「あむ、大丈夫だって。銀さんだってあれだよ? シャルロットやビルちゃんのキレてる声が好きって言ってたし」

あむ「あの人も揃って馬鹿じゃん!」


(花澤香菜さんですね)


恭文「そして後半のひぐらしと言えば群像劇。こんな人も動き出します」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


『まず蒼凪恭文についてですが、蒼凪議員の末子です』

「やはりか、聞き覚えがあるとは思っていたんだが」


蒼凪議員は父の代から政治家で、長男も秘書をしながら修行中だったはず。

先代からの支持者も多いが、そんな末子が第一種忍者とは。家族の影響だろうか。


『ただ彼は蒼凪家の中でも……いや、忍者としてだけ取ってもかなり異端ですね』

「異端?」

『まず彼は死亡事故当然な試験に、十代なりたてで合格したんです』


普通ならあり得ないね。資格証を見せられたとしても信じ切れるかどうか。

実際電話の向こうにいる彼は、狐につままれているような心地らしい。


『それと第一種忍者になってからの事件解決率が高過ぎるんです。
我々が確認できるだけでも、短期間で相当数の凶悪事件に遭遇している。
二尉、東京で起こったプロファイラーの事件はご存じですよね。暗示や催眠術が犯行に使われた』

「あぁ。未確認生命体やアンノウンの仕業とも言われていた……ちょっと待て、まさか」

『いえ、あの事件を解決したのは犯人の元同僚です。ですが彼も捜査に協力し、少なくはない働きをした』


それは驚きだ。概要だけでも雛見沢連続怪死事件に負けていないというのに。

面識がないからなんとも言えないが、経験もある優秀な人材なのは確かなようだ。


「しかし、遭遇というのは妙な言い方だね。普通依頼なりが」

『遭遇で合っています。……偶発的に事件へ巻き込まれ、結果解決へ導くパターンがほとんどで』

「……そんなエージェントはおかしい」

『だから異端なんですよ』


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「ゲンヤさん、なにしてるんだろう」

あむ「今日声優ネタ多くないかな! ていうか違う人じゃん、あれ!」

恭文「でも事件に遭遇っておかしくないよね。よくある事だよね」

あむ「そんなのアンタと空海だけだって!」


(『また誰かと誤解してやがるし!』)


恭文「そしてやっぱり出てくるメシバナ。今回はまずこんなお話からです」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「喜多方ラーメンは濃厚系とは逆ベクトルの、毎日食べても飽きない『日常系ラーメン』の代表なんだ。
老若男女問わず、市民の食生活に浸透しているんだ。その関係から、朝から開いている店も多い」

「というか、その豚骨も本場博多ではあっさり味が多いそうですよ」


そこで男が口を出してくる。……へぇ、よく知ってるね。そう、博多のとんこつラーメンはあっさり系が多いのよ。

それこそ毎日のお昼に食べられそうな軽さ。昔ながらのお店ほどその傾向は強いかも。


「濃厚系をたまに食べて美味しいごちそうとするなら、それとは真逆の日常系があっても不思議ではないでしょう」

「そう言われると……どっしり背脂豚骨を毎日とかは、さすがになぁ」

「そんな喜多方ラーメンをメインに出す坂内は、八十年代後半で一躍有名になったチェーンだよ」

「でも恭文くん、あそこで焼豚ラーメンって……価格、そこまで変わらなかったよね」

「えぇ。通常の喜多方ラーメンがチャーシュー五枚・ネギ・メンマなど入って六百円。
焼豚ラーメンはチャーシューが十枚以上入って八百九十円です。
僕はサリさんとかといつも入るたび、今度こそはと思いながら……結局喜多方ラーメンを頼んでしまう」

「十枚以上!? なに、その豪華なラーメン!」

「携帯で公式HPを見てみるといいよ。そっちの写真だと十二枚入ってる」


そこでティアナはシャーリーと一緒に、携帯で検索……おのれら、余裕あるねー。いい傾向だけど。


「あ、ホントだ!」

「ちなみにサリさんが焼豚ラーメンを注文時、載せられたチャーシューの最高記録は……十五枚」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


あむ「十五枚!? え、薄いやつたくさんって感じかな!」

恭文「とんでもない。ペラペラのなんて一つたりともないよ。一定以上の厚さをキープしたまま十枚以上。
しかもそのどれもがしっかり噛み締められる食べごたえ十分なものばかり」

あむ「マジですか! それで九百円弱って安すぎじゃん!」

恭文「でもね……日常系ラーメンが一気にボリューム系へ早変わりするから、口直しのライスが多めに欲しいところではある」

あむ「あ、そっか。十五枚だしね」


(もう坂内以外行けないかもしれない)


恭文「そして、やっぱり全開なあの人も登場」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「サリエル殿」

「既に戦のシミュレーションは何度も行い、戦略は頭へたたき込んでいる。
まず店に入ったら、生ビールとキムチ、レバ刺しをもらおう。すぐ出てくるからな」

「素晴らしきものです」

「いや……貴音は飲酒とか駄目だぞ。ていうかアイドルが焼き肉屋っていいのか?」

「そして地図……もとい、メニューを開く」


歩きながら両手でメニューを取る。もちろんここにそんなものはないが、俺ほどになれば分かるのさ。

分厚く、革張りもしっかりとしたメニューが! 重さまで感じ取れるぞ!


「焼き肉屋には最近、テッチャンやハラミ、ギアラなんてホルモン系も入ってきている。
だがホルモン系って三国志的に、蛮族な感じがしてしまうんだよなぁ。諸葛亮孔明の南蛮征伐もいいけど」

「サリさん、そもそも焼き肉を三国志に例える人がいません」

「やっぱり三代に亘って発展した、『呉』たるロース! 乱世の奸雄・曹操の『魏』たるカルビ!
そして我が君、人徳の帝・劉備玄徳の『蜀』ががっぷり三つどもえに対じした時」


右拳を左平手に叩きつけると、見えてくるものがある。それは雄大な三国志の世界――戦場で相まみえる三軍だ。


「孔明が説いた天下三分の計は達成され、焼き肉の胃袋は平定される!」

「焼き肉の胃袋ってなんだよ! おのれはちょっと落ち着けー! 子どもだってそんなテンション上がらんわ!」

「ホルモンなんて七度戦って七度勝ち、その都度これを放す! そうしてその心をへし折り屈服させてやるわ!」

「ホルモン好きな人達に今すぐ土下座しろ! 全力すぎるでしょ!」

「まずはたん塩で火蓋を切り、ろぉすで攻め取ってから上かるびでしょうか」

「……貴音がなに言ってるか分かんないぞ。なんの呪文だ」


響ちゃんがどうしてか首を傾げる中、店に到着。名前は金王苑――チェーン店や大型店舗でもないが、安くて美味しいと噂の店だ。


「あれ、ここは」

「やっさん、知ってるのか」

「えぇ。前にフェイトと食べた事があって。……楽しみだなー♪」

「肉……肉肉肉! カルビが私を待っている!」

「お姉様、うざいです」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


あむ「焼き肉……あれ、そういえば雪歩さんは焼き肉大好き」

恭文「雪歩はお仕事が」


(『うぅ、寂しいですぅ』)


恭文「そんな焼き肉を楽しみつつ、更に絶望が増えそうなりマスター版ミッション話、今回も二話収録です」

あむ「それがあった!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


フェイトさん、ああいう意図で説教してたのか。まぁあれよ、私的にはちょっと見直した感じかも。

そうね、負けは負けだもの。反省して、糧にしなきゃあ前に進めない。ただ、なにかが引っかかりもして。


「フェイトさんの、言う通りだよね」

「スバル?」

「負けた事に言い訳してたら、きっと次も負ける。だから」

「ならアンタは、マッハキャリバーに謝りなさい。怪我を治してからね」

「うん」


ただスバルは……あんま言えないけど、戦闘機人ゆえに復活も早い。マリエル技官も動いてくれているし、すぐなんとかなるでしょ。

あとはマッハキャリバーの方か。いやさ、実はそのマリエル技官から相談されてさぁ。

マッハキャリバー、自分で改造プランを出したそうなのよ。負けて悔しいのは、デバイスも同じみたい。


その強さが正直羨ましい。私はその、少し別の事を考えて止まっているから。


「ティア、どうしたのかな」

「いや、『古き鉄』が手伝ってくれれば楽かなーって考えて」

「古き鉄? え、いきなりどうしてそれが」

「いや、昨日フェイトさんを襲った戦闘機人達ね」


泣いて反省モードなちびっ子達は気にせず、スバルの脇に座る。


「古き鉄が撃退したらしいのよ。死ぬ寸前まで痛めつけて、両手足をもいだとか」

「はぁ!? なんで! 厳戒態勢だったのに! ていうかフェイトさんは!」

「分からないわ。でも……やっぱり噂通り、フェイトさんとかより強い。そういう話なんでしょ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「当然です」

あむ「自慢げにしてきたし!」


(『う、うぅ……うぅー! 私だって鍛え直してるんだから! もう負けないんだからー!』)


あむ「でもフェイトさん、この間またお皿割ったって」


(『ふぇー!』)


ふぇー「ふぇー?」

あむ「またきちゃったし!」

つぼみ「な、なんというかごめんなさい」

恭文「いいっていいって。よししょし、ふぇーおいでー」

ふぇー「ふぇー♪」


(ふぇー、蒼い古き鉄に抱っこされてごきげんです)


恭文「あとはドキたま/じゃんぷ第七巻の経過報告で掲載した分の話もやって」

あむ「あぁ、無限書庫で……マダマ達がフェイトさん達をいつでもやれたという」

恭文「それそれ。そうして増していく、機動六課の道化臭」

あむ「相手にチャンスを見過ごされ、捜査のヒントも与えられ、その上手の内も……やられっぱなしすぎるじゃん!」

恭文「そんな事実に打ちのめされても変わらない結果ととなるわけですが、その過程も楽しんでもらえたら幸いです。
なお結果が変わらないのはもう、許してね? いろいろ繋がらなくなるから。変えちゃうと劇場版Zガンダムになるから。ZZが」

あむ「危ない発言はやめろぉぉぉぉぉぉぉ!」

ふぇー「ふぇ?」

つぼみ「あぁ、ふぇーの事じゃありませんよ。というか……恭文さんに抱っこされるの、大好きですか」

ふぇー「ふぇー♪」(びりびりー)

恭文「ふぎゃ!」

つぼみ「恭文さんー!?」

ふぇー「ふぇ、ふぇー!」(涙目)

古鉄≪……間違って電撃出しちゃったんですね≫


(でも古き鉄、この程度では死にません。
本日のED:REDMAN『Challenge the GAME』)





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