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とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/あどべんちゃー 第5巻経過報告:02(サンプルあり)(2019/1/15)
古鉄≪というわけで、経過報告の続きです。
なお特別書き下ろしについては、とまとパイロット版(小説)の方に掲載しております≫
恭文「ISクロス終了後、ポンコツ具合が加速する織斑先生が……いえ、なんでもない」
(思えば劇中からポンコツだったし、まぁいいか)
恭文「それでも要所要所でしっかりしていたけどねぇ」
古鉄≪ボケもできて、ツッコミもできて、シリアスもできて、戦闘力も高い――。
その上話の主軸に絡むところも多いので、実は書いている最中も、かなり動かしやすいキャラでした≫
恭文「メシバナ要素を加えたのが大きかった……」
(ブルーマウンテンの話で、HP版よりもコミカルに動かせるようになりました)
恭文「まぁそんな織斑先生もどこかで頑張っている、過去のお話がこのあどべんちゃーなんだけど」
古鉄≪それぞれにいろんな課題を抱えながらも、戦いは加速していきます≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『……恭文、すまない』
迷いながらも歩いていると、懐からキメラモンが声を漏らす。
「何よ」
『オレが普通に戦えれば……オレが、巻き込まなければ』
「大丈夫だよ」
『大丈夫じゃないだろ、これは!』
「……何を図に乗っているのよ」
大丈夫では通用しないので、さくっと言い方を変更する。
『え……』
「言ったでしょうが。おのれは現状の最大戦力……それゆえに使い方が難しいって。
……おのれが下手な勇気を振り絞って暴れた程度で、どうにかなるほど軽くないのよ」
『なんだと……!』
「そもそもおのれ、自分が出て暴れて……どうやってあむ達を助けるのよ」
『それは、カイザー配下のデジモン達を止めて』
「その前に、連中が盾としてかざされる」
そう……キメラモンの戦闘力は確かに頼れるけど、そういう手で封殺される。
「完全体は火力がデカい分、どうしても小回りが利きにくい。しかもおのれは図体も絡んで余計にアウトだ。
僕がカイザーならブイモン達をちらつかせつつ、おのれの動きを止める。
その間に小回りの利くハンターでパートナー……ようするに僕を潰すよ」
『そもそもこの状況でオレが出ても、無意味……!? というか、お前はどうしてそこまで』
「マスター狙いの動きなら、聖杯戦争で散々やってきたもの」
そう、やってきた……やってきたんだよ、あのときは。
「あのときは僕が狙う動きだったけどね」
『お前が!?』
「そうしなきゃ勝ち残れなかった」
≪タマモさん、直接戦闘も苦手な上、何が強みなのかもサッパリだったんですよね。
あなたにもそこを隠していて……≫
『…………それは、ほぼ詰みでは』
「だから最初は匙を投げたよ……!」
◆◆◆◆◆
『だがしゅごタマモンは……』
「じゃあおのれが守れるの?」
『……!』
「つまりはそういうことだ」
デジメンタルもなく、普通の進化もできない。
その上で友達であるキメラモンは表に出せない。
フォローし合うことすらできないんだよ……この二人は。
だから、帰す。
そこを抜いた上で、次のステージに進むことは……絶対にない。
そう、次のステージがある。そのためにもまずは……。
「まぁ安心してよ。あくまでも”まずは話し合うだけ”だからさ」
『え……』
この一手が絶対に必要になる。
「しゅごタマモン、僕に協力してくれたら……あむのところに帰してもいいよ」
「しゅご!?」
「今すぐじゃあないし、おのれを利用する形になるけどね」
その前に、幾つか確認したいことと……試したいことがある。
その結果しゅごタマモンも道具扱いする。迷わずそう断言すると……。
「しゅごしゅご……しゅご!」
「……問題ないってよ。コイツもキモが据わってんなぁ」
「というか、キメラモンとそんなに離れたくないのでしょうか」
『そ、そうなのか……? だが恭文、一体何をするつもりだ』
「テストだよ。
……レナモン、おのれは」
「今の私はフェイトのパートナーだからな」
僕の考えを読み取ったのか、レナモンは腕組みしながらため息。
「それに実際……選ばれし子ども達を見て、少々思うところもできた」
「いいんだね」
「このままモヤモヤとするよりマシだ」
「ありがと。
じゃあ道案内と脱出経路の確保をよろしくー」
「……人使いの荒い奴だ」
というわけで、まずはオファニモンと交渉だ。
その結果次第では……さて、どう転がるかなぁ。
◆◆◆◆◆◆
……どうする。これを事件として騒ぎ立てるか?
いや、駄目だ。
それなら彼が無実を証明する方法はただ一つ……それを取られるのは、正直不愉快極まりない。
その方法とは、この世界の存在を明らかにすること。
あとはこの世界が滅びれば、人間界も滅びるとか……適当な嘘をついて、僕を悪者に仕立て上げればいい。
それで面倒な横やりが増えて、ゲームが台なしになるのは楽しくない。
「こちらも対策が必要か……」
まぁ考え方を変えようか。
すんなり行きすぎるのも、ゲームとしては楽しくない。
何よりあの……八神恭文という奴以外は、てんで素人。ちゃちなNPCにも劣る。
特に先代選ばれし子ども達なんて、噂ほどじゃあない。
つまるところ、対策は……くくくく、僕は確信したよ。
君こそこのゲーム盤における、僕の好敵手! つまるところラスボスというわけさ!
≪The song today is ”RUNNING SHOT ~shotgun mix~”≫
――すると、そこで突如鳴り響く音楽。
やけに明るい曲調……というか、荒野には場違いなので、ついキョロキョロしてしまう。
「なに、これ………………賢ちゃん、後ろ!」
「な……!」
一つの影が迫る。
全力で地面を走り……いいや、蹴り砕きながら、飛ぶように迫る影。
こちらは飛行デジモン≪エアドラモン≫に乗っているというのに、それに追いつく勢いだった。
それは、黒コートを翻す……!
「八神、恭文……!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「そしてまた走るというノルマをクリア……」
古鉄≪きっとでとねーしょん編でも走ってくれることでしょう≫
(どのタイミングで走れるかなぁ……)
古鉄≪その辺りも楽しみにしつつ、次に……と言いたいところですけど、実は本編はこれ以上出せるネタが≫
恭文「ネタバレになるしねぇ。
なので予定変更ー。書き下ろしを一部ご紹介します」
古鉄≪パイロット版に乗っているもの以外になりますが、どうぞー≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「ただ、だからといって冷やし中華が古い……冷やしラーメンなどに出遅れた食べ物というのは、間違った認識なんです」
意識的にはそういう感じなんだけど、だからといって冷やし中華を見下げるのはお門違い。
そう告げながら手帳を閉じると、学園長達が目を見開く。
「八神くん、どういうことでしょう」
「冷やし中華は現在進行系で……まぁトイレでも話したんですけど、様々な奥行きを開拓中なんです。
なのでライブ感という意味では、新興ムード全開な冷やしラーメンなどより上かもしれません」
「ライブ感……様々な奥行き!?」
≪なんかね、既存の様式美から離れたものも多くなってるらしいんだー。恭文くん、例えば≫
「≪ソラノイロ≫だね。去年食べたけど、凄かった……」
あの味を思い出して、ついしみじみとしてしまう。
「ミシュランにも掲載された人気ラーメン店なんですけど、そこの冷やし中華は……ゴーヤ・パプリカ・イチゴなどを投入!」
「イチゴ!?」
◆◆◆◆◆
「その辺り、やっぱり織斑一夏のかき氷が理由の一つだね」
何気にキーとなっているあの男。
なかなかやるものだと感心しながら、右人差し指をピンと立てる。
「見た目も奇麗で、美味しいものを記録して、知り合いと共有したいとか……」
「スイーツとかの行列店でも、撮影している人は多いですよね」
「でも、雰囲気が台なしですわー!」
「その辺りについては……そうですね、やっぱりTPOを心がけた方がいいと思います」
僕達も分かる話だけど、山田先生は上手く落としどころを提示する。
「お店の人に断るとか……撮るにしてもたくさんではなく、一枚二枚に留めるとか」
「その辺りが落としどころよねー。とにかく空気を読むってのが大事なのよ」
「そうですか……。いえ、そうですわね」
空気を読む……音……かぁ。
セシリアが納得する脇で、つい呟きを漏らしてしまう。
「食事中の音問題……かぁ」
「恭文さん?」
「え、まさか教官もシャッター音が気になったとか」
「違う……サリさんとヒロさんが、ちょっとね」
「八神くんの兄弟子さん達が?」
「実は最近」
≪あぁ……あれかぁ……!≫
「あれは……本当に、アレだったなぁ……!」
思い出して、ショウタロスと一緒に軽く頭を抱えてしまう。
「カレーを食べながら、うなり声みたいなのを上げるようになってきたのよ」
「「「は……?」」」
◆◆◆◆◆
今更だけど、改めて説明――。
楯無はいわゆるセレブでもあるから、ファミレスや牛丼屋、コンビニ、レトルト、インスタントなどの身近メシについて詳しくない。
でも今年に入ってから、アイスやらでメシバナすることが多くなったから、興味津々で……姉妹のコミュニケーションも兼ねて、開拓中なのよ。
……それと同時に、また別のことも頑張ることになったけど。
「それで簪と楯無も、サリさん達の詠唱に気づきまして。
結局三人で観察したところ……食べるカレーによって、ベクトルが結構違うんです」
「……八神くん、よく分かりません」
「例えば山田先生がさっき出した、マッサマンカレー……デニーズのみならず、ジョナサンでも提供していたんです」
「それは……先生も知っています。というか、どっちも食べました」
「あれもかなり方向性が違っていたでしょ」
「……そう、ですね……!」
山田先生が噛み締めながら頷くと、セシリアが軽く小首を傾げてきた。
「あの、どういうことですの? 同じ料理では」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「はい……一つ目は、特別書き下ろしその1のafter的なお話。
もう一つはそこの直後の、別のメシバナです」
古鉄≪ISクロスでは出ていないのに、妙な存在感を出すあの人達……何様ですか≫
(『『そっちこそ何様だぁぁぁぁぁぁぁ!』』)
古鉄≪いずれいんふぃにっとIIの夏休み話もやりたいですねぇ≫
恭文「OVAネタとかもあるしねぇ。わりと遊びまくっていた感じになっているし」
(バイトも頑張っていたけど、遊びもね!
本日のED:水樹奈々:『Don't be long』)
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