作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー 幕間リローデッド第4巻経過報告:03(サンプルあり)(2017/4/29) 古鉄≪というわけで、幕間リローデッド第4巻は販売開始しましたが経過報告です。 そうそう……商品紹介で一話多く表記してしまったため、早急に追加の一話を書き、修正版としてアップいたしました≫ 恭文「短編となりますが、これで今回は十話収録となります。ただメロンブックスDLS様にはまだ反映されていないので、反映されしだいトップページにてお知らせします」 (それと幕間リローデッド第3巻も誤字修正版をアップしました。こちらも未反映ですので、第四巻追加版とともに完了次第ご報告します) 恭文「それでですね、追加した特別書き下ろしがどんな感じで始まるかというと……これです!」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 拝啓――十年前の僕へ。元気でしょうか。 いや、まぁおのれ(僕)が当時もそこそこ元気なのは、よく知っています。 今回は二〇一二年の僕が予言……というか、伝えたいことがあって、手紙を書きました。 単刀直入に言います。六年後――二〇〇八年に、とんでもない大事件が発生します。 そう、それは世界を揺るがす大事件。僕の人生そのものも大きく変えるような、そんな事件です。 ……え、それを教えていいのかって? いいんです。今回は許されるんです。 だから、この手紙をしたためました。そう――。 特別書き下ろしその2 『十年前の君へ』 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「始まりは壮大に見えるけど、実は……その中身は本編でご確認ください」 古鉄≪本巻で終わる短編なので、さくっと読んで頂ければ幸いです≫ (なおこちらはサンプルですので、本編とは一部内容が異なる場合があります。ご了承ください) 恭文「ではここからは、まず特別書き下ろし……いつも通りのアプリスクですが、今回はちょっと休憩話」 古鉄≪四日目後半、卯月さん達が頑張っている間に何があったか……そんなお話も交えます≫ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 結局竹達くん達の状況は改善できず……本人に言っても梨のつぶて。それだけなら、まだよかったのだが。 『それは困るな。今西部長、彼女がこの短期間で成していることは、今回のテストでもかなり希少なデータだ』 イースターの会長……ひかるという若い”女性”だが、そう言ってこちらの提案を否定してきた。いわゆる僕っ子というやつだろうか。 とても驚いたが、イースター自体がうちと同じで同族経営だ。彼女も恐らくは星名家の人間。 一之宮専務絡みの騒動もあったし、その辺りで代替わりがあったのだろうと勝手に納得した。 『大型の組合≪ギルド≫構築によるゲーム的影響は、開発スタッフも興味深く観察している。検討中の公式RMTにも通ずるところだからな』 「ですから、何度も申し上げている通りうちの社員に問題があるため」 『勝手をしているのは、話を聞く限りあなたやCPではないのか?』 「それは誤解です。彼らが重ねた失敗を理由にそう仰(おっしゃ)っているのなら、その認識は改めて」 『おかしいなぁ。僕は今、『あなた』も含めて言ったはずだが』 そうしてまた同じことを言われる……言われ続ける。 『そもそもゲーム内において、城ヶ崎莉嘉と赤城みりあ、及び武内プロデューサーが不適切な対応を取ったのは事実だ』 「彼女達も幼いんです! どうか簡単に割り切れない心情は理解していただきたい!」 『そんな心情を”そちらが”理解しているのなら、テストに参加させない対応も取れたはずだ。それはミスではないのか?』 ◆◆◆◆◆ 卯月達がスートガーディアン戦で忙しかったその頃――僕とあむは修行も兼ねてグリム原野へ。 うろつく虎やゴブリン達を蹴り飛ばし、二人で走る……走る……走る! 「恭文!」 「OK!」 足を止め、ターゲットラインを走らせるのはガーディアン。……まさかガーディアン対ガーディアンという図式が成り立つとは。 とにかく先行……ラインを上書きするように走る光条を狙い、逆袈裟一閃。 今回は単なる砲撃斬りではなく、二十回ほど練習して習得した≪スラッシュバッシュ≫となる。 タイミングよく斬撃を受けた光条は、プログラムによる条件を満たして反射。そのまま音よりも速く、赤く輝く一つ目に直撃。赤い炎を吹き上がらせる。 そこであむが走り込み、アーツスキル≪正拳突き≫――ドラゴン戦では、ここで≪崩拳≫に繋(つな)げていた。 まずは正拳突き(貫通属性)がたたき込まれ、戦技連携≪振動≫が発生した流れだ。 しかし戦技連携にはもう一つ先がある。なので僕も納刀し、踏み込み零距離で抜刀――放つは切断属性のアーツスキル≪斬之型 烈≫。 貫通から切断へと連携させた場合、特殊条件が成立……本来空間を切り裂くエフェクトは、空間そのものの歪(ゆが)みを発生させる。 ◆◆◆◆◆ 「……あ、プロデューサーさんー」 するとジェノバの方から、ローブに杖(つえ)を持ったあずささんが接近。 ……躊躇(ためら)いなくリボルバーを取り出し威嚇。するとあずささんは慌ててホールドアップ。 「どうして威嚇するんですかー!?」 「まぁまぁ。あれですよ、『君の瞳を逮捕する』って感じで」 「あ、なるほどー。それは……恥ずかしいけど、ちょっと嬉(うれ)しいです。でもそれなら私、もうとっくに逮捕され」 「何がなるほど!? あずささんも、なんでちょっと照れ気味なの!? ……というか、よく一人で来られたね」 はい、改めて説明しましょう。しつこいかもしれないけど……あずささんは”致命的な方向音痴”。 それはゲーム内でも遺憾なく発揮されているようで、常に誰かしらとのスリーマンセルが義務づけられていたらしい。 「それはもう……と言いたいけど、今回も一人じゃないのよ」 「そうそう」 「とおー」 するとあずささんの影から飛び出してきたのは、伊織と……! 「ヴィヴィオ!」 「ヴィヴィオちゃん!」 「恭文、あむさん、お疲れー」 「「お疲れー!」」 あむと二人、ヴィヴィオとハイタッチ。しかしヴィヴィオは体格的にともかく、伊織まで……あ、なるほど。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「結局ゲーム内でもあむと一緒……」 古鉄≪仲良しですしね、仕方ありません≫ (『べ、別に仲良しじゃないし! 普通だし!』) 恭文「さて、こうなると次は……やっぱ北かな! それかベヒーモスかな!」 古鉄≪なぎひこさん以外のガーディアン組も状況しましたしね。それでまた竹達陣営と衝突≫ 恭文「それはナシで……!」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「いやー、唯世君がいてくれて、ほんと助かったよ! ありがとー!」 「その上私の細剣士≪フェンサー≫まで手伝ってくれて……本当に助かったよ」 「いえ。僕の方こそ手伝ったもらった形ですし、そこはお互い様ということで」 唯世君は未央ちゃんより重装備――剣は同じなんですけど、ミスリル板で全身を覆った≪ミスリルプレートアーマー≫を装備していました。 要部にはより剛性が高いらしいダーク鋼の板を地金として使い、ミスリルを折り重ねています。 それが黒と銀のコントラストを生み、とても奇麗な鎧だと思います。 あ、盾はヒーターシールド系の≪王国騎士正式盾≫となっています。装備のアップデート、私達だけじゃないんですねー。 「そう言えばあむちゃん達は」 「日奈森さんは蒼凪君と一緒に、ガーディアン狩りに」 「二人だけで? ……いや、心配ないか」 「あの二人は前衛のツートップなので……確か、それでもアクアリウムの材料が集まるって言ってたなぁ」 あはははは……それ、絶対リアルの話ですよね。その苦笑、間違いなくゲームじゃなくてガーディアンの話ですよね。察しちゃいましたよ、私達。 「相馬君とフィニーノさんは、ランスターさんと真城さんの派生ジョブ取得を手伝いに。 確かランスターさんが銃撃士で、真城さんが狙撃士だったかな」 「ティアナさん、やっぱり銃とかなんだ」 「使い慣れていますしね」 どうしてだろう、それもリアルの話に聞こえるような……何気にティアナさん達も謎が多いです。 ◆◆◆◆◆ お話ししている間に、各階層に続く階段の一角……住宅区入り口から、プロデューサーさんときらりちゃん達が出てきました。 「や、やっと解放されたにゃ……というかみく、いつまでこの顔なのぉ!?」 「……テスト中は、頑張っていただくしか」 「ヤバい……ヤバいよ、プロデューサー。サリエルさん達のこと……完全に言うのを忘れてたぁ!」 「きらり達、極々普通に知ってるって考えちゃった……もんねぇ。駄目だよね、怒られるよね」 「ですが、大した問題は発生していないと思われますので、島村さん達には自分から改めて」 「発生してますよー」 なので認識が甘いみんなに一声かけると、びくりと震える。はい、待ち構えていましたー。 「う、卯月ちゃん! そっちの子は……えっと、恭文ちゃんのお友達の」 「初めまして、辺里唯世です。……島村さんが言うように、問題ならもう発生しています」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「そうだそうだー! 後付けとか言うなよー!」 古鉄≪長期連載ではよくあることですよー!≫ あむ「アホかぁ!」 (真・魔法少女、馬鹿二人に跳び蹴りでお仕置き) 恭文「がふ!」 古鉄≪何をするんですか、あむさん≫ あむ「アンタ達がアホなせいじゃん! ……ところで恭文、あたしはあのデカい骨を見に行きたい」 恭文「あ、次は何をするかって話ね。それも面白そうだなぁ。その上でジャイアント族の本拠地へ乗り込んで……!」 あむ「デンジャラスな方は望んでないよ!?」 恭文「でもミッションで乗り込む必要が」 あむ「え?」 恭文「え?」 (次巻は新しい土地と戦いが待っているはず。 本日のED:徳永英明『夢を信じて』) [*前へ][次へ#] [戻る] |