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頂き物の小説
第11話 『目覚める巨人、輝く流星・・・・・・そして、未来へ繋がる道』:2



・・・そして、翌日。僕は・・・聖王教会の医療施設に入院していた。










・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんでっ!?




















「・・・恭文さん、それ・・・本気で言ってます?」

「あぁ、すみませんすみません。もちろん分かってます。単独でスターライト使ったからですよね」

≪つい、やってしまいましたからね≫





いや・・・ね。新フォーム初登場だから、つい・・・ね。やっぱりクライマックスバージョンだったし。





「なぎさん、それ意味分からないよ。というか・・・」

「・・・アレはダサいわよ」

「はぁっ!? なに言ってるのティアナっ! 最高にカッコいいじゃないのさっ!!」

「よくないわよっ! つーかダサダサよっ!! なによ『僕達の必殺技』ってっ!? つーか、試験でなにバカかましてんのよっ!!」

「あんなことするの、なぎさんだけだよ。きっと評価にも響いてるよ?」



な、なんか二人揃って失礼なことを・・・。つか、いーのよ。あーでもしないと、横馬ペースで潰れてただろうし。長々やって体調悪化されても困る。



「・・・ま、それはそうだけどね」

≪そうですよ。なにより・・・アレはカッコいいじゃないですかっ!!≫

「アンタも同意見なのっ!? つーか、そこはツッコみなさいよっ!!」

「でもでも、あの時の恭文さんとアルトアイゼンは最高でしたよ? というか、リインもやりたいですー!!」

「リインさんまで・・・」



とりあえず、リインとハイタッチ。・・・なぜかティアナとキャロが頭を抱えているのは、気にしない。



「・・・お前達は。幸いなことに大事は無かったが、もう少し気を付けろ。テスタロッサが青い顔をしていたぞ」

「・・・すみません」



少し呆れたように言ってきたのは、シグナムさん。・・・そう、先ほどの三人にシグナムさんは、わざわざお見舞いに来てくれたのだ。



「だが、よくやったな」



シグナムさんが、そう言って優しく笑うと、僕の頭にポンと手を乗せてくる。で、撫でてくれる。・・・うぅ、気持ちいいかも。



「まぁ、後半は勢い任せの力押しではあったが、お前達らしいといえばらしいだろう」

「・・・恭文さん、アルトアイゼン、よかったですね」

「ま、さっきはああ言ったけど・・・新しいアンタ達の戦い、見せてもらったわよ。・・・おめでと」

「なぎさん、アルトアイゼン。よかったね」



・・・みんな。



「・・・はい。シグナムさん、ありがとうございます。みんなも、ありがと」

≪ありがとうございます。・・・まぁ、まだ結果は出ていませんが≫





・・・そう、なのはには勝ったけど、それで合格じゃない。試験官であるなのはがしっかりと採点して、初めて合否が決まる。



ただ・・・なんだよね。





「・・・で、あのバカとジンはどうなんですか?」

≪本局の医療施設でしたよね?≫



僕が本局じゃないのは・・・また伝説の上書きをされるのではというみんなの素晴らしい心遣いだ。



「蒼凪、採点には時間がかかりそうだぞ」

「・・・ケガ、酷いんですか?」

「いえ。恭文さんがすぐに止めてくれたので、それほどではないです。ゆりかごの時みたいに、過負荷のSLBやバスターを撃っているわけでもありませんし」


とーぜんだ。使われたら終わってる。



「ただ・・・シャマル先生とヴィータ副隊長に八神部隊長とフェイトさんがお冠で・・・」

≪・・・お説教ですか≫

「そうよ。で、そこにヴィヴィオも加わってる。・・・あれ、今日中に結果が出ることは無いわね。相当・・・でしたよね」

「そうだな。まぁ、自業自得と言えばそれまでだが」



・・・本人はちゃんと考えた上でとか言いそうだけど、説得力ないよなぁ。あの時の目は、マジだった。うん。

よし、僕はフルドライブとかブラスターとかの類いは、絶対やめよう。怒られたくないし。



≪スターライトを使っている時点で遅いかと≫

「・・・言わないで」

「まぁ、シャマルとテスタロッサから、少したしなめられるのは、覚悟しておくんだな」

「ですですっ!!」

「・・・はい」

「・・・フレイホークの方は、軽い検査入院だからな・・・・・・今日には退院できるだろう。ただ、やはりシャマル達から怒られていたがな。」






・・・・・・ジンはご愁傷様だね。

ま、いいか。一人無茶するより、二人無茶、二人無茶より三人無茶の方が・・・ね。




















「・・・ところでアンタ」

「なに?」

「いや、このお見舞いのお菓子やら食べ物・・・本気でアンタ一人で食べるの?」

「隣のベッド、占領してるよ? というか、ちょっと沈んでる」

「うん。スターライト使ったあとは、いつもこうだから。つか、病院食の量じゃ足りない・・・」

「・・・スバルやギンガさんにエリオのこと、言えないわね」

≪スターライトを使わなければ、普通なんですけどね≫




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




・・・・・・さて、ようやく退院か・・・・・・



≪まぁ、あまり問題もなくてよかったなマスター。≫

「そうだな。そこが心配だったしな・・・」






あの後、本局の医療施設に運び込まれた俺となのはさんは、軽い検査を受ける事になった。


・・・・・・その後、シャマルさん達にえらく説教されました。うん、怖かったです。あと、ヴィヴィオの涙目+上目使いコンボはきつかった。なのはさんもたじたじになっていたし・・・・・・


ただ、俺もなのはさんも、怪我はそれほど酷くはなかった・・・・・・そこは、不幸中の幸いって所か。














「おう坊主っ!!元気そうじゃねぇか!!」






・・・・・・つい最近聞いた事のある声がして、俺は後ろを振り向く。すると、そこには教導隊の服を身に着けたレイオさんがいた。その後ろには、同じく教導隊の制服をつけた人達が並んでいる。




「レイオさん・・・よく動き回れますね・・・」

「なぁに、俺は頑丈なのがとりえだからよ・・・今日の朝には元気満タンだったぜ!!」




マジかよ、どんだけ頑丈なんだ・・・・・・まぁ、それはおいといて・・・・・・


「・・・で、後ろの人達はいったい・・・・・・」

「おぅ、高町の嬢ちゃんが無茶しやがったんでな・・・・・・お灸をすえに行くところなんだよ。」

「そうなんですか・・・・・・八神部隊長達からも説教を喰らっていたので、ほどほどにしてくださいね?」

「わぁったよ・・・・・・それじゃあなっ!!」



そういって、レイオさん達はなのはさんの病室へと向かう・・・・・・なのはさん、ご愁傷様・・・




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆










・・・とにもかくにも、やっさんとジン坊の試験はこうして終わりを告げた。





で、皆が気になる試験の結果だけど・・・。




















見事、二人とも合格っ!!




















いや、なのはちゃん、結構辛めに採点したらしいんだけどね。それでもこれですよ。やってることはともかく、成果は出してるしね。

うん、私らもしっかりと鍛えた甲斐があるってもんだよ。よかったよかった。



ジン坊はというと・・・・・・あの筋肉バカが厳しくつける訳ないって。なんだかんだでジン坊の事気に入っていたし。

というか、ジン坊がカードの更新に行ったらIDに『陸戦AA+』の表示が記載されて、なにかの間違いだと思ったら『担当教官がその評価をした』っていうから驚きだよね。

まぁ、あの筋肉バカを倒したんだからそのくらいは当然だけど。ジン坊はどこか複雑だったみたい。ティアナちゃんが一緒に行ってなかったら絶対ランクの返却してたねありゃ。


で、蛇足だけど、この試験の後、元々高かった古き鉄のあくひょ・・・もとい、評判は、さらに上昇することになった。





理由は簡単。あの『エース・オブ・エース』、『管理局の白き魔王』、高町なのは一等空尉を、勝利宣言した上で、宣言通りにものの5分弱で倒したから。

・・・いや、やっさんの勝利宣言だけが広まっちゃって、その前段階すっ飛ばしてるのがアレだけどさ。





これによって、局内外を問わず、誰であろうと決して敵に回してはいけない・・・魔王すらも一蹴出来る存在として、その名は更に広まっていくことになった。

というか、悪化した。サリ曰く本気で『なの○タ』とか呼ばれ始めているらしい。・・・我が弟弟子がどこまでいくのか、楽しみでもあるけど、怖くもある。



・・・・・・ジン坊も、『スカー・レオン』に5分弱で勝ったっていう評価が広まって、『二代目栄光の流星』の名を大いに広めちゃったけど。



なお、検査入院だったジン坊はもちろん、やっさんもなのはちゃんも、試験終了から5日後には退院した。なのはちゃんがやけにゲッソリしていたのは、きっと気のせいだ。





そして・・・やっさんは、フェイトちゃんが迎えに行って、その足で局のセンターに向かい、IDカードを更新。





新しいカードには、当然のようにしっかりと『空戦AAA+』の文字が記載されていた。





フェイトちゃん曰く、やっさんとアルトアイゼンはそれを見て・・・とても嬉しそうだったらしい。





そして、こう言ったらしい。





『これを返却なんてしたら、バチが当たるね。一生持ってないと』・・・と。





その時のことを、まるで自分の事のように喜びながら話すフェイトちゃんを見ながら私は・・・素直によかったなと、思ったよ。





うん、本当によかったよ。色々とさ。







◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




























・・・・・・試験が終わったかと思うと、次の嵐はすぐそこまで迫っていた。


なにかって?まず、はやてさんとアコース査察官の恋人化+はやてさん妊娠発覚・・・・・・うん、5人の鬼を止めるのに大変でした。


その影響なのか、キャロとメイル(いい加減呼び捨てにしろってヒロさんに殴られた)のエリオ争奪戦が激しくなった。二人の間に挟まれたエリオが、とても哀愁が漂っていたなぁ・・・・・・俺とヤスフミに相談もされたし。


ただ、エリオの奴なんでキャロとメイルがそんな事になっているのかわからないときたもんだ・・・・・・フェイトさん。あなたとエリオは間違いなく親子です。キャロとメイルも8年かかるとかないよな・・・・・・?







そして、なによりびっくりだったのが・・・・・・あの面々との出会い。いや、デンライナーがマジであるとかびっくりだしっ!?

おかげで、ヤスフミ以下六課の電王信者はテンションが駄々上がりだよ・・・・・・うん、ネガタロス強すぎだし、フェイトさんの記憶がなくなってヤスフミが修羅化したり、電王の面々に混じってヤスフミが大見得切ったり、スバルと良太郎さんがいい感じになったり・・・・・・ここでは語ることのできない事が、たくさんあった。

あ、ウラタロスにはムカついたな。ティアナの事釣り上げようとするし・・・・・・ま、容赦なくボコったけど。





で、今は一月の末。俺は家で夕飯の準備をしていた・・・・・・まぁ、一人暮らしなんだから当たり前なんだけど。



ただ、明日からは六課が少し寂しくなる。理由はヤスフミだ。









良太郎さん達と関わった時、ヤスフミはとんでもない技を身につけた。それはなのはさんのお姉さんやお兄さんが鍛錬している武術の奥義に当たるもので、習得にはよほどの訓練が必要なんだが・・・・・・あのバカは愛の奇跡でそれを習得しやがった。


ただ、その時は火事場の馬鹿力みたいな感じで発動したので、明日からその奥義を自分でコントロール出来るようにするため、地球に旅行に行く・・・・・・無意識に発動して、大怪我なんて笑えないからな。




とまぁ、こんな事を考えながら気が付けばもう時間は夜の9時。さて、明日は休みを貰っているし・・・・・・ヤスフミの見送りをした後、適当にどこかぶらつくかな・・・・・・












ピンポーン







≪・・・・・・こんな時間に客とは、珍しいな・・・・・・≫

「ホントだ・・・ヤスフミか?」


俺は部屋に備え付けてあるパネルを捜査して玄関前の様子を見ると・・・・・・え?

≪どうしたマス・・・・・・よし、私はスリープモードに入らせてもら・・・・・・≫

「よし、スリープモードには入るな。」

≪・・・マスターにそんな趣味があったとは・・・≫

「違うわボケッ!!ティアナに手を出さないようにする為の予防線じゃっ!!」







そう、玄関前に居たのは・・・・・・ティアナだった。とりあえずポットでお湯を沸かすと、玄関にいってドアを開ける・・・・・・



「遅いわよまったく・・・身体が凍えちゃったじゃない。とりあえず、中に入れて。」




いやいやいやいやいやティアナさん、なんであなたがここにいるんでしょうか?





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




とりあえず中に入れると、沸かしていたお湯でココアを作り、ティアナの前に置く・・・ティアナは、それをおいしそうに飲んでいる・・・・・・さて。


「で、どうしてティアナがここにいるんだ?つか、勝手に外出していいのかよ?」

「問題ないわよ。外出許可は貰ったし、今日はここに泊めてもらうから。」




そうですか、今日はここに・・・・・・・・・・・・・・・・・・イマナンテオッシャイマシタカティアナサン?


「だから、今日はここに泊まるって言ったのよ・・・ほら、着替え。」
























・・・・・・・・・・・・よし、存分に泊まっていけ・・・・・・俺はヤスフミの部屋に行くから。


「ちょっと待ちなさいよっ!?なんでアンタがアイツの部屋に行くのよっ!?」

「当たり前じゃボケっ!!男女一つ屋根の下!?何かあったら問題だろうがっ!!もうちょっと自分の身体を大切にしやがれっ!!」

「あ、心配してくれるんだ・・・・・・って、そうじゃないわよっ!!今、アイツの部屋にはフェイトさんが泊まっているんだから、邪魔しちゃまずいでしょうがっ!!」







・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぃ?



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆






「・・・ねぇティアナ、ちょっといいかな?」

「はい・・・・・・なんでしょうか?」



良太郎さん達が帰った後、私はフェイトさんに呼び止められ、近くのベンチに二人っきりで座る・・・・・・いったい、どうしたんだろう?

フェイトさんがジュースを奢ってくれたので、申し訳なさと有り難さをいり交えながら







「その、ちょっと聞きづらいんだけど・・・・・・・・・・・・ジンとは、どこまでいったのかな?」

「ぶっ!?!?ゲ、ゲホッゲホッ・・・・・・」

「だ、大丈夫っ!?」

「な、なんとか・・・・・・」



フェイトさんが放った発言に、私は口に含んでいたジュースを噴出し、むせてしまう・・・・・・これは強烈だわ。


「・・・ど、どこまでってその・・・・・・付き合っての話ですよね?」

「う、うん・・・・・・例えば、キスまでいったのかとか、それからその後に・・・」

「ス、ストップですフェイトさんっ!?!?わ、わかりましたからっ!!」



なにげに危険な発言を言いそうになるフェイトさんを、私は慌てて止める・・・・・・いったいどうしたっていうのよっ!?



「・・・・・・あの、そういうことを聞くって事は・・・・・・アイツの事をその・・・・・・意識してるってことですよね?」



私の問いかけに、フェイトさんは頬を赤らめて頷く・・・・・・あぁ、ようやくなのか。


「記憶を無くして・・・・・・ようやく気が付いたんだ。ヤスフミを・・・・・・一人の男の子として、好きだって。」

「・・・・・・でも、それがどうしてさっきの話に繋がるんですか?訳が分かりませんよ。」


私の問いかけに、フェイトさんは自分の思いを確かめるかのように・・・ゆっくり、それでいて確かに言葉を続ける。


「えっと・・・・・・私、すごいヤキモチ焼きって事にも気が付いたの。今だって、ヤスフミが女の子と仲良くしているのを見ているだけで、ヤキモチ焼いちゃうし・・・それに、今の状態だとヤスフミを私のワガママで振り回していて、ヤスフミに我慢させているし・・・ヤスフミと恋人になりたいから、好きな気もちは間違いないから、ちゃんとした形でヤスフミと繋がりたいの・・・・・・」







その言葉を聞いて、私はジンの事を考える・・・そういえば、キスはした事あるけど・・・それ以上には、私もなっていない。


ジンも・・・男の子なんだし、そういった事は考えているはず・・・やっぱり、我慢させているんだろうか?


「・・・ティアナ、どうかしたの?」

「い、いえ・・・・・・私も、ジンに我慢させているのかなって思っちゃって・・・私達もその・・・キスより先はまだ・・・」

「そっか・・・・・・そうだ、いい事思いついちゃった。ねぇ、ティアナ・・・・・・」

「な、なんですか?」



フェイトさんはどこか小悪魔的な表情をみせて、素晴らしい提案を口にした。



「今日ね・・・・・・私はヤスフミの家に、ティアナはジンの家に泊まりにいかない?」



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「・・・という訳よ。」


・・・・・・・・・・・・・・・・ティアナの話を聞いて、思った事が一つ。

































・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フェイトさんなにやってんのぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっっっっっ!?!?











というか、フェイトさんが壊れたっ!?前々から砂糖駄々漏れな無自覚バカップルだなぁって思っていたけど、これはないだろっ!!




つか、何!?ティアナとフェイトさんは、夜這いをかけに来たって訳!?お願いだから、もう少し自分の身体を大事にして下さいっ!!大事なことだから2回言いましたっ!!







「そんな言い方ないでしょっ!?私もフェイトさんもけっこう悩んだんだからっ!!それとも何かっ!?私にはそんな事する魅力がないって言いたいのっ!!私だってその・・・・・・人並みにはあるんだからっ!!」

「誰もそんなこと言ってないでしょうがぁぁぁぁっっっっ!?!?というか落ち着けっ!!なんでそういった行為をする事前提になっているっ!?あぁもう、バルゴラもなんか言ってく・・・・・・」

≪・・・・・・・・≫

「いつの間にスリープモードになりやがったっ!?あぁぁもうっ!!」






















「・・・・・・お願い、はっきり言って・・・・・・私とそういう事するの・・・・・・イヤなの?」




















・・・・・・・・・・・・・・・ティアナさん。お願いだから、その涙目+上目遣いは止めてください。ただでさえあなたツリ眼+ツインテール+性格と王道路線なんですよ?






そんなあなたがそんな状態見せたら・・・・・・・・・・・・俺の理性が吹っ飛んじゃうでしょうがっ!?!?










・・・・・・・・・・・イカンイカン、平常心平常心・・・・・・・・・

















「・・・・・・あのなぁティアナ・・・・・・お前の事は、大事だよ?でもさ・・・・・・それとこれとは、話が別だろ?」

「・・・なにがどう別だって言うのよ。」

「・・・・・・その・・・そういった行為をするって事はだ・・・・・・ひょっとしたらその・・・・・・子供が出来ちゃうかもしれないだろ?事実、はやてさんとアコース査察官がそういった状況に陥った訳だし・・・・・・」






・・・・・・・・・・・・・・・頼む・・・・・・・・・・・・これで、終わりにしてくれ・・・・・・







ドサッ






・・・・・・・・・・・・え?








「・・・・・・大丈夫よ。今日は安全な日だし・・・・・・それに、フェイトさんと話をして、不安に思うのよ・・・・・・本当に、私は愛されているのかって・・・・・・八神部隊長とアコース査察官も、お互いの事が好きだったからそういった事になったんでしょ?」







ティアナは俺の手を掴むと、ソファーに倒れこむ・・・・・・格好的に言えば、俺がティアナを押し倒したような感じになっている・・・・・・ティアナ?








「だからお願い・・・・・・あなたの愛を・・・・・・感じさせて・・・・・・」


「・・・・・・・・・本当に・・・・・・・・・・・・いいのかよ?」


「えぇ・・・・・・・・・あ、そうだ・・・・・・・・・私、こういった事するの初めてだから・・・・・・その・・・・・・優しくしなさいよ?」










そのティアナの問いかけに、俺は優しく口づけをすることで答えた。












◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆























・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・気が付いたら朝でした。俺はいつの間にかベッドの上に眠っていて、隣にはその・・・・・・・・・ティアナの顔が近くにある。










・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あぁ・・・・・・・・・・・・・・俺って最低だ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





とりあえずシャワーを浴びて着替えると、俺はリビングに向かう・・・・・・朝食の準備をしないとな。



≪マスター、昨日はお楽しみだったようだな♪≫

「・・・・・・バルゴラ、少し黙れ。」




バルゴラを黙らせると、俺は朝食を作り始める・・・・・・・・・すると、身体にシーツを巻きつけたティアナが、ゆっくりとリビングに入ってきた。



「ん・・・・・・・・・おはよう・・・・・・」

「・・・わりぃ、起こしちまったか?風呂はそっちだから、さっぱりしたらどうだ?」

「そうさせてもらうわ・・・・・・」


そして、ティアナはシャワー室に向かう・・・・・・その間に、俺はスクランブルエッグを皿に盛り付けて、パンや牛乳を用意した。それと同時に、シャワー室からティアナが出てくる。


「・・・・・・アンタ、料理できたのね・・・・・・」

「・・・一人暮らしには必須のスキルだぞ?つか、冷めるから早く食べようぜ。今日はヤスフミの見送りもするつもりだし。」

「そうね・・・・・・」


そして、ティアナと俺は椅子に座ると、朝食を食べ始めた・・・・・・しかし、二人っきりで食事か・・・・・・


「・・・・・・どうしたのよ、変な顔をして?」

「いや・・・・・・なんか、こういうのって・・・・・・夫婦みたいだなって、思ってさ。」

「フフフフ・・・・・・そうね・・・・・・その通りかも、ア・ナ・タ?」

「・・・・・・・・・・な、なんだよいきなり!?」

「ごめんごめん、そこまであたふたするとは思わなかったわ・・・・・・」







そんな感じで、朝食の時間は進んでいった・・・・・・でも、なんだかこういうのは・・・・・・楽しいかもな。





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・目が覚める。聞こえたのは鳥の声。そして、朝日が部屋に差し込んでて・・・それが目を覚ましてくれた。





なんというか、目が覚めてすぐに気づいた。あの・・・フェイトの顔が、すごく近い。というより、身体が。





胸の谷間とか見えるし、その・・・抱きついてる感じだから感触も伝わる。





そっか、昨日・・・フェイトを家に泊めて・・・それで・・・あの、告白・・・されて、恋人同士になって・・・。





な、なんか・・・夢じゃなかったんだ。あれ、また泣きそうになってるし。僕・・・ホントダメだな。





そう思っていると・・・フェイトの瞼が動いた。それから、少ししてゆっくり目が開く。そして僕を見て・・・真っ赤になる。










「あ、あの・・・おはよう」

「うん、おはよ」



そのまま見つめあって・・・顔、どんどん赤くなって・・・あれ、僕達もしかしなくても・・・ちょっとバカ?



「「あの・・・」」



それでまた言葉に詰まる。と、とにかく・・・あの・・・。



「じゅ、準備して・・・朝ごはんにしようか」

「そ、そうだね。あの・・・そうしよう。うん、そうしようね」










そして、二人ともパジャマを着替えて・・・外に出る。あ、その前にお風呂を二人で・・・別々にね? 別々にもらって、髪をしっかり乾かしてから、僕達は荷物を持って外に出た。





ご飯は本局の方のレストランで頂く事にした。とりあえず、トゥデイやデンバードは使えないので、二人でレールウェイに乗って、本局・・・中央本部の方まで移動して、そこから転送ポートで本局に移動。

そこでモーニングランチを食べてから、改めて地球まで飛ばしてくれる転送ポートに移動開始。まぁ・・・えっと、手を繋いで・・・歩いてます。










「・・・な、なんか・・・あのね」

「うん・・・」



手を繋ぎながら、フェイトに話しかける。その・・・なんでこんなに気恥ずかしいんだろ。



「ほんとに・・・僕でいいの?」

「・・・うん」

「あの、ほんとに? だって僕・・・」



身長、フェイトより10センチ近く小さいし、性格だって悪いと思うし、ドSだし、基本いじめっ子だし、あと・・・色々あったりするし。



「そういうの全部含めて・・・ヤスフミがいいって思ってるから。あの、本当に・・・大丈夫だよ。そういうヤスフミは・・・私で、本当にいい?
私、すごくワガママだし、勝手だし、すごく鈍感だし、あと・・・生まれとか、普通じゃないし」

「僕も・・・大丈夫。フェイトがいいの。フェイトと居たい。だから、大丈夫」

「なら、よかった」



フェイトがそう言って、安心したように笑う。その表情がその・・・なんというか、可愛くて、綺麗で、彼女とか恋人とかそういう関係になったから・・・余計にそう思えて。

うぅ、やっぱりまだ慣れないや。よし、頑張ろう。考えようによってはこれは婚前旅行も同じなんだ。これでその・・・進展するんだっ!色々とっ!!



「とにかく・・・まずは海鳴だね」

「うん。それからドイツに行って・・・頑張らないと、いけないね」

「うん」










そうして・・・そのまま二人で転送ポートに










「あ、二人とも遅かったですねー」










・・・・・・あれ? おかしいな、なんかこう・・・見覚えのある青い妖精が、すっごく見覚えのあるフルサイズになった姿が居る。





えっと・・・これって、あの・・・えぇっ!?










「「リ、リインっ!?」」

≪あなた何してるんですか≫

「当然、恭文さんの修行に同行するためですよ」

「ちょっと待ってっ!! あの、確かヤスフミに同行するのは私だけで・・・」

「あ、はやてちゃん達には休暇届けを渡してあるので、大丈夫ですよ?」





「お、いたいた・・・おーい、ヤスフミ〜・・・・・・って、なんでリインさんまで居るの?」

「フェイトさん、リイン曹長、おはようございます。」



すると、見送りに来るって言っていたジンが・・・・・・・・・待って、なんでティアナまで居るの?




「あはは・・・・・・昨日、私と一緒にあのマンションに行ったんだ。それで、ティアナはジンの家に泊まったの。」


へ〜、なるほど〜・・・・・・って、えぇっ!?


≪あのツンデレと名高いティアナさんがそこまでアグレッシブにいくとは・・・・・・ところで、まさかとは思うんですが・・・・・・その・・・・・・やっちゃったり、してないですよね?≫




















・・・・・・何気なくアルトが問いかけた一言で、ジンとティアナは一瞬固まると、そっぽを向く・・・・・・ちょっと待てお前ら。


「ねぇ、ジン・・・・・・何してんだよっ!?というか、僕達はつぶされたってのに、なんでお前ばっかりこんなイベントあるのさっ!?僕が主人公だよ!?」

「るせぇっ!!こっちだっていろいろあったんだよっ!!」

≪・・・・・・というより、そっちはそんな展開にならなかったのか?・・・・・・どれだけ中学生日記なんだ・・・・・・≫



バルゴラ止めてっ!?僕、すっごい傷つくからっ!!










「・・・・・・そうですか・・・・・・あれだけ煽っておいて、フェイトさんは何もなかったんですか・・・・・・アハハハハハハハハハ・・・・・・」

「ティ、ティアナ落ち着いてっ!?その、私だってアノ日じゃなかったら・・・・・・その・・・・・・」

「二人とも、なんの話をしているですか?」

≪リインさん・・・・・・あなたはまだ知らなくてもいいんですよ・・・・・・≫






あぁもうっ!!なんで最後までこんなノリなんだよっ!?






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





「え〜コホンッ!!リインは、恭文さんの側に居るって決めてるです。だから・・・一緒ですよ?」

「・・・フェイト」

「今ね、シグナムからメール届いた。悪いが連れてってくれ・・・だって。リイン、はやてとちょっとやり合ったんだって? みんな心配してるって、メールに書いてたよ」

「うぅ、はやてちゃん頑固でした。中々納得してくれなくて・・・」



・・・なるほど、距離を取る意味合いも含めて・・・か。あぁ、なんでいきなりこんなトラブルめいた匂いがする状況になるの?

あはは・・・セカンドシーズン、マジでどうなるんだろ。



≪今更ですよ。ま、とにかく・・・このメンバーで行きますか≫

「・・・そうだね、行こう。ヤスフミ」

「行くですよー!!」





・・・なんにしても、もう行くしかないしやるしかないのね。



うん、分かってた。ま、いいか。楽しくはなりそうだしさ。





「あぁもう、分かったよっ! それじゃあ・・・アルト」

≪はい≫

「フェイト」

「うん」

「リイン」

「はいです♪」





そういうわけなので・・・!!





「全員揃って僕の修行に付き合ってもらうよっ! いいねっ!?」

≪「「おー!!」」≫




「それじゃヤスフミ、安心して行ってこい!!」

「後は、私達ががんばりますから・・・」

「うん、ジンもティアナも気をつけてね。」

「それじゃ、行って来るですよ〜♪」




こうして、再び時間は動き出す。一つの戦いが終わり、僕達の時間は・・・なんてことのない日常へと、その姿を戻す。





そして、踏み出す。ここから始まり、その先へ続いていく新しい時間に。





そう、僕達の日常は、まだ終わらない。終わるわけがない。まだまだ続いていくのだ。










≪・・・なんか、そう言うと最終回っぽいですよね。それも人気が無くて打ち切りのパターン≫

「不吉な事言うなっ!!」

「恭文さん、アルトアイゼン、なにしてるですかー!?」

「早くしないと、置いてっちゃうよ?」

「あぁ、二人とも待ってー!!」

≪置いてくのはこの人だけにしてくださいよ。私は連れて行ってください≫

「ちょっとそれどういう意味っ!?」










◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆







「・・・・・・いっちゃったな・・・・・・」

「そうね・・・・・・それじゃ、これからどうする?」

「そうだな・・・・・・とりあえず・・・デートでもするか。」

「フフッ♪いいアイディアね・・・じゃあ、いきましょ?」




そして、俺とティアナは手を繋いで歩いていく・・・・・・









これからはまた、なんでもない、けれど少しスパイスが入った日常に戻っていくのだろう・・・




でも、これから始まる新しい時間を俺達は二人で歩いていく。



まだまだ、俺達の日常は・・・・・・続いていく。






(『とある魔導師と機動六課の日常・外典 Second Season』へ続く)









あとがき



バルゴラ≪という訳で、「とまと・外典」第11話、いかがだっただろうか?お相手は私、バルゴラと・・・≫

ジン「お久しぶりです。ジン・フレイホークがお届けします。」

バルゴラ≪というよりマスター・・・・・・あれはないだろう。全国のティアナファンを敵に回したぞ?≫

ジン「いや、それは作者に言ってくれよ・・・・・・でも、作者も書いていて悶え苦しんでいたんだよな・・・『俺、何書いてんの!?!?』って具合で。」

バルゴラ≪そうだな・・・・・・まぁ、原因ははっきりしているのだがな・・・・・・≫

ジン「そうだよな・・・・・・」

二人「≪全部、あのバカップルが悪いっ!!≫」

(そう断言する栄光の流星・・・・・・えぇ、30話のフェイトとティアナを絡ませたら、あんな感じになったんですよ・・・・・・バカップル、恐るべしっ!!)


バルゴラ≪・・・さて、ここからは今回新登場のキャラ等の紹介をしていくぞ!!≫




グローリーフォーム

今回の目玉で、栄光の流星の新しい姿。

ジンに合わせて調整されたフルドライブ形態であり、最大の特徴は背中に装備された特殊型ブーストデバイス「ディスキャリバー」で、

周囲に存在している魔力を取り込み、ジン自身に供給する事で、ジンの最大の弱点であった絶対的な魔力量不足を補っている。

しかし、周囲の魔力を取り込む事は身体に負担をかけるので、最大で30分しか使えない。




グロリアスブラスター/グロリアスセイバー

グローリーフォームになって初めて使用することの出来る、文字通りの切り札。分類的には収束魔法に分類される。

収束魔法の最大の欠点であるチャージ時間の長さをディスキャリバーの機能で補っているため、グローリーフォーム中なら実質、通常の砲撃、斬撃魔法と変わらない運用が出来る。

グロリアスブラスターは収束した魔力を撃ちだし、グロリアスセイバーは刃状に収束させて敵を切り裂くといったもの。



名前:レイオ・ガーランド

年齢:38歳

性別:男

身長:189cm

体重:身長に見合う程度に

体型:マッチョ

髪の色:赤とオレンジ

髪型:ぼさぼさで首くらいまで伸ばしている

瞳の色:緑

顔立ち:ごつい

職業:現在は教導官。

魔導師ランク:陸戦魔導師ランク:SS

声のイメージ:小西○幸さん(某天元突破のアニキ。)

性格:豪快で暑苦しい。かつては『スカー・レオン』と呼ばれていたが、現在はその暑苦しさから『ザ・ヒート』と呼ばれている。




ジン「そういや・・・・・・電王クロスは書かないんだな。」

バルゴラ≪そうだな。アレはメインはヤスフミとフェイト殿だからな・・・・・・マスターが入ったとしても、それほど物語に影響する訳でもないしな・・・・・・代わりに、アレを作るらしいぞ?≫

ジン「あぁ、ウソ予告を基にしたライダークロスね・・・・・・作者の奴大丈夫か?」

バルゴラ≪まぁ、大まかなプロットはある訳だし、何とかなるだろう・・・・・・それでは、今回はこの辺でさらばだっ!!≫

ジン「またいつか・・・・・・どこかでっ!!」






(おしまい)

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