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頂き物の小説
第10話『とある魔導師達のハチャメチャな12月と1月・・・ようやくタイトルがオリジナルになったな』







・・・とにかく、家に帰ってきた。前日、リンディさんから帰還命令が出されていたのだ。だからこそここに居る。





正直、入るの辛い。でもまぁ・・・大丈夫でしょ。みんな大人だし、そこは察してくれるだろう。





そして、僕は入る。もち、ただいまと言いながら。










パパーンっ!!




















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?




















『おめでとー!!』










・・・・・・・・・・・え?





あー、なんだろうな。また幻覚?

何でいきなりクラッカー?(Notジオ〇) そして、なんでパーティーな装い?










「・・・え?」



意味はないが声に出してみる。



「おかえりー! ・・・恭文くん、おめでとう っ!!」

「あなたのために、腕によりをかけて・・・お赤飯、炊いたのよ。うぅ・・・長かったわね」

「「パパ、おめでとー!! ・・・なにが?」」





うん、ここまではいい。居ることを知っていたから。予測してはいた。で、問題は次っ!!





「おう、邪魔してるぞ。まぁ・・・あれだ。よかったな」

「・・・よかったな。我は・・・我は・・・!!」

「現地妻1号としては、寂しいわ。でも・・・嬉しいわっ!!」

「リインは・・・リインはぁぁぁぁぁぁっ!!」

「あぁ、ヴィータちゃんもザフィーラさんもシャマルさんもリインちゃんも泣かないで・・・。
今日は、めでたい・・・ごめん、俺も泣いていいかな? やっさん、お前、次元世界の恋の勝利者だよっ!!」

≪まさかこのような事態になるとは・・・・・・マスター以上に弄りがいがあるというものだっ!!≫

「バルゴラ、それは止めような?・・・とにかくヤスフミ、おめでとうっ!!」


・・・・・・よし。



なんで、兄弟子とか、主治医とか、守護獣とか、師匠とか、パートナーとかがいるのっ!?ジンは・・・・・・カレルとリエラがなついているからしょうがないや。



つか、また勝手に人の家に上がり込んでっ!!





「問題ないよ。やっさんの家は俺たちみんなのセカンドハウスなんだから」

「んなわけあるかこのぼけぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

「まぁまぁ。ほら、一緒にお赤飯、食べましょ?」



なんで炊いてるっ!? ・・・だから、そのお祝いモードはやめてっ!!



「リイン手伝ったですよ〜」

「カレルとリエラも手伝ってくれたんだよね」

「「うんっ!!」」

「あ、俺は味見ねっ!!」

「一番どうでもいい人でしゃばらないでっ! サムズアップしなくていいからっ!!」



つか、なんでここにっ!? まだ出向予定じゃ・・・あぁ、無駄だよね。分かってた。



「サリエルさん」

「あ、はい」

「いつも恭文君がお世話になっているそうで・・・。ありがとうございます」

「あぁ、そんな頭下げないでください。俺もヒロも、やっさんと絡むのは、楽しんでいますから」





・・・そう言って、楽しそうに談笑するのは、僕の保護責任者と兄弟子。



ヤバい、なんか頭痛が・・・。





「なぎさん、おめでとうっ!!」

「お祝いもってきたよっ! というか・・・よかったね。本当に」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



お前らもかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!





「エリオお兄ちゃんに、キャロさんだー!」



・・・キャロはさん付けなんだね。



「お兄ちゃん達も、パパのお祝い?」

「そうだよ。・・・なぎさん、年貢の納め時ですね。ハーレムなんて、しょせん夢なんですよっ!!」

「その言い方やめてっ! つーか何を勘違いしているかなっ!! そんな夢見てないからねっ!?」

「恭文、その・・・お父さんになるのかな?」










エリオ、涙目でそんなことを言うな。お、お願い。お願いだから・・・!










「みんな落ち着けぇぇぇぇぇぇぇっ!!」




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆







・・・その後、ヤスフミの説明により・・・・・・フェイトさんとは何もなかったことが判明した。


その事について皆が思い思いに言葉を述べたり、サリさんの固有結界はとても恐ろしかったりなどいろいろあったが、ここはダチとして祝福してやろう・・・




そんなこんなで、とってもいろいろなことがあった12月のお話が・・・始まった。
















魔法少女リリカルなのはStrikreS 外伝


とある魔導師と軌道六課の日常・外典


第10話『とある魔導師達のハチャメチャな12月と1月・・・ようやくタイトルがオリジナルになったな。』













◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





12月のとある日。朝一番でやってきたギンガさんも加えて、ある一大イベントが行われた。










その場所は、六課の訓練スペース。舞台は廃棄都市群。廃ビルが建ち並ぶその中で行われたイベントとは・・・。






















「・・・・つーわけで、今回は私とサリと特別ゲスト達による、ちょっとハードな特別講習〜♪」

≪ドンドンパフパフ〜♪≫

『サーイエッサーッ!!』





・・・ヒロさんとアメイジアが、やけにノリノリだ・・・・・・・・・こういう時は、嫌な予感しかしないんだよな・・・

それに、ヤスフミやなのはさん達はなんか頭を抱えている・・・・・・どうしたんだいったい?



「あれ、恭文・・・というか、みんなどうしたの?」

「・・・どうしたのじゃないからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! 何で居るのっ!?」





そう言ってヤスフミが指差すのは・・・一人の女性。黒髪の三つ編み。抜群のスタイル。その身を包むのは、エリオさん達と同デザインの練習着。



・・・・・・誰だ?ヤスフミ達の知り合いらしいけど・・・・・・





「いや、エイミィ経由でサリエルさんに頼まれたから」

「こないだやっさんちに行ったついでにね。いや、助かりましたよ。ツーと言えばカーでしたし」

「いえいえ。私もこっちの世界には興味がありましたし、あと・・・会いたかったしね」



そう言いながら、彼女はヤスフミをを見る・・・・・・この人もヤスフミにフラグが立っているのか!?



「サリエルさんっ! どういうことですかこれっ!?」



なのはさんも動揺しているし・・・なんなんだよいったい、誰か説明してくれっ!?



「いや、問題ないだろ? つか、特別講師としては適任だったんだよ。御神の剣士の噂は、俺もやっさんから聞いてたしね」

≪本当は兄上様の方も呼びたかったのですが、さすがに無理でした≫

「ま、とにかく・・・みんな久しぶり。あ、はじめましての人もいるかな?本日、特別講師に任命された高町美由希ですっ!!」















そして、事情がよく分からない俺らに、ヤスフミから説明が入った。






・・・高町美由希さん。なのはのお姉さんであり、アルトアイゼンいわくヤスフミの公式的な現地妻3号らしい。

・・・現地妻って・・・





現在は翠屋の2代目店長に納まっている女性だが、御神流という小太刀の二刀流による実戦剣術を継承している家系との事。

なのはさんと、母親である高町桃子さん以外の全員が、この御神流を継承しているようだ。





なお、美由希さんはその中でもスピードと突き技に特化しており、それはまさに神速。ヤスフミが本気の美由希さんにはついていけないって・・・・・・なにそれ?





アルトアイゼンの見立てでは・・・クロスレンジであれば、オーバーSとガチでやりあえるとの事。





さらに、高町家はなのはさん以外は全員非魔法能力者で、全ての戦闘行動は、鍛え抜かれた技と身体能力で行っている。

・・・・・・・・・いやいやいやいやいやいや、世界は広いってレベルじゃねぇぞっ!?






















"・・・まって"





聞こえた声は・・・ギンガさん。一緒に説明を聞いていたところだ。



スバルとティアナも一緒に驚いている。エリオさんとキャロさんは・・・あまり不思議がっていない。





"・・・嘘よね"

"いや、本当だよ?"

"本当です。実際、僕は見せてもらいましたし、相手を相手をしてもらいましたけど・・・凄かったです"

"エリオ君もフェイトさんもなぎさんも、相手になりませんでした・・・"

"へぇ〜、そんな人もいるんだ・・・すごいねっ♪"



・・・・・・・・・マジかよ。というかメイルちゃん、この話を聞いて感想それだけ?


"だって、ヘイハチおじいちゃんはもっとすごかったよ?"


・・・・・・あぁ、そうですか。うん、納得した。





「今日は、隊長陣を含めたみんなに『AMFによる魔力の完全キャンセル化状態での対質量兵器戦』を体験してもらう」





・・・そして、サリさんから今回の訓練内容が発表される。また面白そうな事をしてくれるなぁ・・・





「あー、美由希ちゃん。後で組み手してもらえる? 私はやっさんから話聞いてて、戦ってみたくて戦ってみたくて仕方なかったのよ〜」

「あ、俺も頼みます。魔法無しのガチ組み手っ!!」

「はいっ! 是非やらせてくださいっ!! 恭文からお二人のこと、少しだけ聞いていましたしっ!!」

≪・・・まぁ、説得力無いですよね≫

「うん、無いね。仕事と私情を見事に混同してるよ」

「・・・・・・同感だな。」









「みんなも知っての通り、AMFは魔導師殺しもいいとこだよ。実際、中央本部が襲撃された時には完全キャンセル化されて、厄介だったしね」

≪で、怖いのはだ。ガジェットはともかく、AMF自体は別に特別でもなんでもないってことだぜ。
使用適正ランクがAAAってバカ高いだけで、それ自体は昔からある魔法技術。使おうと思えば、誰でも使えるんだ。
魔法でどうこうってだけじゃねーぞ? ガジェットみたいに、機械的な発生装置を使うって手もあるしな≫

「・・・つまり、悪用しようとする人間は必ず出てくる・・・というわけですね? JS事件のおかげで、魔導師に対するAMFの有用性は、図らずとも証明されていますし。」

「シグナムさん正解です。その場合、完全キャンセルにして、質量兵器や物理的なトラップを使ってくる可能性は高い。つか、俺ならそうする。
『魔導師は 魔法出来なきゃ ただの人』・・・だしな。なので、みんなには一回その辺りを経験してもらって・・・」

≪自身の能力でその状況に置かれた場合の打開策を、皆さんで考えていこうというのが、この講習の意義です≫



・・・・・・あぁ、なるほど。

どうりで、迷彩服を着こんだ集団が後ろにいる訳ね。



「で、このむさい男どもが、その質量兵器を使って、皆をぶっ飛ばそうとする仮想敵ってわけ」

「俺が入ってるサバゲー同好会の連中だ。ただ、舐めてかからない方がいいよ?
全員、質量兵器使用の許可持ちの武装局員だから。扱いは相当だよ」





・・・管理局では、厳重な審査の元でなら、質量兵器・・・銃火器の保有が認められている。

ただ、せいぜいピストル程度なんだけどな。バズーカやらミサイルはNG、複数保有も原則的には禁止だ。



しかし、よくそんな人間ばかり集めたよな。





「みんなの勝利条件は簡単。廃ビルに立てこもったこいつらを全員ぶっ飛ばせばいいから。
・・・んじゃお前ら、説明した通りで頼むぞっ!!」

『サーイエッサーッ!!』

「ケガしても安心しろっ! 俺と美人の女医さんがすぐに治してやるっ!!」

『サーイエッサーッ!!』

「特に美人の女医さんってとこが嬉しいだろっ!!」

『サーイエッサーッ!!』

「お前ら正直だなっ!!」

『サーイエッサーッ!!』





・・・なお、相手の使う銃器はマシンガンやアサルトライフル(サバゲー用)。弾はペイント弾。

こちらは、単独での作戦行動中に、敵方の罠にハマったという仮定の元なので、デバイスは起動状態。

ただし、完全キャンセルされているので形状変換や魔法の行使は出来ない。カートリッジやフルドライブなどの機能も同じく。



この前提の元、互いの安全を考慮した防護作を整えた上で、行う。

・・・訓練でケガするのもバカらしいしな、これは当然か。





「・・・で、私はどうすればいいんですか?」

「まずは皆にやらせますんで、美由希さんは採点をお願いします」

「魔導師とかそういうのは関係無くやっちゃっていいから」

「分かりました」





ま、とにかく・・・。





「それじゃあ、特別講習、始めるよっ!!」

『よろしくお願いしますっ!!』










訓練は、始まった訳だ。











◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・ヒドイね」

「ごめん、ぶっちゃけ俺はここまでとは思わなかった」

「アンタら・・・。どんだけ魔法至上主義なのさ。クリアしたのが五人だけって、おかしいでしょ」

≪ガール達、本気で魔法出来なきゃただの人だよな・・・≫

『面目ありません・・・』



どうも、アルトアイゼンです。ここからは、私が説明を行いたいと思います・・・元々の話が、私の一人称で進んでいますしね。

マスターを含めた全員が午前いっぱい使ってチャレンジしたのですが、結果は散々足るものでした。





「とは言え・・・ティアナちゃんとキャロちゃんは仕方ないんだよ。ポジションとスキル的な問題があるし」



まぁ、キャロさんやティアナさんは仕方ないですよ。後衛は、本気でただの人になりますし。



「・・・でも、あれじゃあだめです。すぐに捕まりましたし」



ティアナさんは凄まじく不満顔ですが。



「ティアナ的には不満?」

「当然よ。私、執務官志望だしね。単独捜査をやる状況も出てくるに決まってる。そんな時にあれじゃ・・・」

≪・・・確かに問題かもしれませんね≫

「かもじゃなくて、間違いなく問題よ。本気でなんとかしないと」

「私だって同じだよ。捕まって、人質にでもされたら、それで詰まれる。でも・・・」





・・・バックス二人は、色々と考えたようです。これだけでも、この特別講習は成功でしょう。





「まぁ、その辺りは今後一緒に考えていくから、心配しなくていいよ。シグナムさんとヴィータちゃんはさすがでしたけど」

「まぁ、ちと怖かったですけど、あれくらいならなんとか」

「我々は質量兵器の相手をしたことが、無いわけではありませんでしたから」



だ、そうです。というか、クリアした二人です。で、あと三人いる訳ですが・・・。



「ま、やっさんはクリア出来なきゃおかしいよ」

「誉めるまでもないな」

「なんか冷たいですね・・・」



一人は、マスターです。ただ、これはマスターの能力どうこうじゃないんです。深い理由があって・・・。



≪何言ってるんですか。ヒロさん達とこの訓練してたでしょ≫

「そうだよ。それに、私と恭ちゃんと一緒に警防の演習にも参加したじゃない。恭文は、これくらいは、出来て当然。
というか、ヒロリスさんじゃないけど、出来なきゃおかしい」

「・・・はい」



経験値が違うんですから、ここで誉める理由が分かりませんよ。えぇ、全く。



「なぎ君そうなのっ!?」

『サーイエッサーッ!!』

「あー、まーね。美由希さんと一緒にやったのは、しばらく前だけど。
でも、訓練自体はガジェットのAMF対策の一環で、こちらのお兄さん達にも協力してもらって、やってたのよ」

『サーイエッサーッ!!』



なお、理由は・・・。



「「だって、コイツ運悪いから、完全キャンセルされた中に閉じ込められそうだったし」」

「・・・ヤスフミ」

「お願いフェイト。そんな目で見ないで・・・」



そのせいで、この訓練の比率は非常に多かったです。いや、真面目にありえそうなんですよ。



「・・・納得した。そりゃやらなきゃいけないわ」

「なぎさん、本当に運無いしね」



・・・これで納得されるってどうなんでしょ。


「で、ジン坊とメイルについても同じ感じね・・・というか今回の条件だと、別に問題なかったでしょ?」

「そうですね・・・基本的な戦い方は一緒ですから。」

「え〜、もっと褒めてよヒロッ!!」

「ハイハイ、いい子いい子・・・よくがんばったね。」

「エヘヘ〜♪」


・・・残りの二人は、ヒロさんに頭を撫でられているメイルさんと、ジンです・・・まぁ、この二人の場合はちょっと特殊なんですけどね。


・・・・・・そもそも、AMFが無効化するのはあくまで魔力の結合であり、魔力によって加速された物体や魔力以外のエネルギーは防御出来ません。

それで、二人が使用しているデバイスの『レオー』はアンカージャッキを動かすのに魔力が必要というだけで、加速力を得るのに特別な魔法などはいりません。

つまり、AMF内においても二人は戦闘スタイルを崩さずに戦う事ができる訳です・・・メイルさんは剣士なのでまだいいとして、ジンはやり方がすごかったですね。

バルゴラを鈍器として振り回したり、壁を蹴り砕いて破片を弾丸みたいに使いますし・・・・・・ホントに魔導師ですかあなたは。




「エリオ君は・・・うん、惜しかった。ちょっとビックリした?」

「はい。こう、思ったよりいつもと違う感じで・・・」

「うん、それで正解だと思う。でも、その違いに合わせていければ、次は行けると思うな。頑張ってね」

「・・・はいっ!!」



で、エリオさんは美由希さん的には好感触だったわけですね。そして問題は・・・。



「フェイトちゃんにスバルちゃんにギンガちゃん。あと・・・なのはだね」

『はい、すみません・・・』

「わ、私もっ!? あのお姉ちゃん? 私、ティアナと同じポジションでありまして・・・」

「・・・いや、仕方ないでしょ」



マスターが言うのも無理はありません。

不意討ちしようと相手に飛びかかっていって・・・。



「漫画みたいにこけたし。お兄さん方が一瞬固まったじゃないのさ」

『サーイエッサーッ!!』

「うぅ・・・」

≪あれはポジションどうこうのレベルじゃありませんよ。あなた、そんなに萌え要素を増やしたいんですか?≫

『サーイエッサーッ!!』

「なのは、正直お姉ちゃんは悲しい。というか、そういうのが許されるのは15歳までだよ? 来年20歳でこれはないって・・・」

『サーイエッサーッ!!』





ホントですよ。あれ、色々アウトですし。





「みんなでヒドイよっ! というか、どうして同意しまくっているんですかっ!?」

『サーイエッサーッ!!』

「意味がわかりませんよっ! というか、それしか言えないんですかっ!?」





まぁ、こっちはいいでしょ。残りの三人ですよ・・・。





「・・・なんていうか、状況に合わせていけてなかったね」

「そうだね。それは俺らも思った」

「はい、面目無いです・・・」



・・・フェイトさん、すっかり落ち込んでいますね。まぁ、仕方ないでしょ。ある意味ブービーですから。



「恭文、どう思った?」

「・・・うーん、フェイトに関して言うなら・・・迷いが見えました」



フォローどころか突き落としますか。フェイトさん、何かが突き刺さりましたし。



「『魔法無しで戦いたくない。攻撃したくない』とか思ってるのかなと・・・。フェイトの身体能力や反応なら、充分対処出来るレベルなのに、そのせいで出来てない」

「・・・だ、そうだけど、フェイトちゃん的にはどう?」

「・・・正解です。あの状況だと、組み手みたいに加減出来る自信がなくて」



やっぱりですか。まぁ、普段は非殺傷設定でどかーんですしね。無理が無いと言えばないですが。



「うーん、やっぱフェイトちゃんは能力どうこうじゃなくて、まずメンタル面からだね。普段はいいさ。でも、特殊状況下に放り込まれた時があまりに弱い」

「自分でもそう思います。それに、ティアナの言うように、執務官の仕事中にこんな状況になったら・・・」

「アウト・・・だよね」



・・・マスターの表情がそう言いながら、重いものに変わります。

想像したんでしょ。そうなった時の状況を。これは・・・決定ですか?



「で、スバルちゃんとギンガちゃん。二人も・・・同じくかな」

「・・・はい」

「いつもみたいに全く動けませんでした」



なお、二人には戦闘機人モードの発動なしでやっていただきました。

リハビリ中のギンガさんはともかく、スバルさんは身体能力だけでも充分行けると思ったのですが・・・。

やはり、普段とは違うことが、その能力を鈍らせてしまいました。



「まぁ、二人は隠し技使えばOKだけど、こういう状況に関しての心構えと対策は決めておいた方がいいね。
特にスバルちゃん、アンタは念入りにね」

「・・・私ですか? 捜査官のギン姉とかじゃなくて?」

「そーだよ。理由は簡単。アンタの志望は災害救助担当・・・傷ついた命を背負って、助ける仕事だ。
背負っている時に、どっかのバカのおかげでこうなったら・・・どうする? 隠し技も使えなかったら」



ヒロさんの言葉に、スバルさんは考えて・・・考えて・・・考えて・・・ショートしました。



「スバルっ!? ・・・熱ッ! どんだけ考え込んでたのさっ!!」

「あの・・・! それでも・・・それ・・・でも・・・!!」

「助けたいんでしょ? 絶対に」



頭から煙を出しながらも、スバルさんは頷きます。それを見たヒロさんは、満足そうに笑うと、こう言いました。



「それなら、一緒に考えようじゃないのさ。まぁ、これを一人で打開ってのは無理かもしれない。でも、状況で心が潰されるような事は、回避していくよ」

「・・・はいっ!!」

「あー、そんなに気合い入れると、またフラつくよ。・・・ほい」



マスターがスバルさんの頭に手を乗せます。すると、顔が赤く、熱い感じだったスバルさんの顔が、少し楽な表情に・・・。



「ふぁ・・・。冷たくて気持ちいい」

「・・・なぎさん、なにしてるの?」

「冷却属性の魔力を手のひらに薄く覆わせるように構築して、それで頭冷やしてるの。まぁ、冷えピ○程度の温度だけどね」





マスターの得意とする凍結・冷却属性への魔力変換技能。その力の使い方の一つです。ちなみに、マスターは魔法のこういう使い方が好きです。



戦うだけでも、壊すだけでもない。ただ癒し、ただ幸せを作る。それが、嬉しいんでしょう。





「蒼凪、お前器用だな・・・」

「そんなこと無いですよ。氷結系の魔力はそんなにコントロール難しくないですし」

「いや、難しいだろ。物を冷やすって、簡単じゃねーんだぞ?」



マスターは魔力コントロールがずば抜けて上手いですしね。しかし、スバルさんはまた幸せそうに・・・。



「・・・恭文、私もして欲しいんだけど」

「熱出したら、してあげますよ」

「恭文・・・気持ちいいよ・・・」

「スバル、お願いだからその言い方やめてっ!!」










・・・この時、私は気付いてはいけないものに気付きました。





一つはギンガさん。こう・・・見てました。形容しがたい色を瞳に込めて。





そして、もう一つは・・・フェイトさん。なんというか、つまらなそうというか、不愉快なものを見る目でマスターとスバルさんを見ていました。





それが良いことなのかどうかは・・・マスター次第ですね。










その後、まとめに入って・・・・・・私がとてもいいことをいう訳ですよ。都合により省かれていますが。



やっぱり、私が真・主人公ですね♪





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




・・・昨日の訓練の後、結局お姉ちゃんは隊舎に泊まった。いや、楽しかったなぁ。久々に姉妹のコミュニケーションを取ってしまいました。





ただ、またもスバルやティアの私を見る目が微妙でした。うぅ・・・そんなにお仕事モードな感じに見えるのかな?

恭文君が来てくれたお陰で、大分そういうのは改善出来たと思うのに。





とにかく、朝。みんなでご飯を食べてから、恭文君はお姉ちゃんを自分の家へ送っていきました。

お姉ちゃん、ミッドは初めてだしね。こういうのは絶対に必要。そして私は・・・。




















「なのは、お待たせ」



ここは、隊員寮の入り口。その声は、目の前に来たミニパトの運転席から。それを運転するのはもちろん・・・。



「ううん、大丈夫。お姉ちゃんは?」

「ちゃんと送ってきたよ。・・・つか、着いた途端にエイミィさんとクラナガン観光するとか言って、飛び出した。僕が送った意味無いし・・・」



にゃははは・・・。想像出来る。



「ま、そこはいいから、早く行こう?」

「うん」










そして、私は助手席に乗る。それから、トゥデイは動き出す。これから、ちょっとだけ恭文君とドライブです。






















「・・・なのはさん、俺も居ますよ?」


あ、ごめんごめん・・・恭文君と私、そしてジン君とちょっとだけドライブです。ジン君は後ろに乗っています。










「・・・恭文君」

「うん?」



うん、いい機会だから聞いておこうかな?



「フェイトちゃんとは、本当になにも?」

「・・・いかがわしい事は0だよ」



やっぱりか・・・。まぁ、あっても大変だよね。気まずくなりそうだし。



「あ、そうだ。なのは、ありがとね」

「なにが?」

「ほら、教導隊の資料やらなんやら、揃えてくれて。助かった」

「いいよ。というか・・・本気?」





私、今一つ信じられない。恭文君が局員なんて・・・。





「本気で考えるってだけだよ。まー、なっても先生2号な感じが・・・」

「・・・うん、そう思うよ」










きっと、命令や規律なんてすっ飛ばすんだろうね。自分の守りたいもののために、壊したいもののために・・・ね。

・・・そうだよね。それが、恭文君なんだよね。





どこに居ても、きっと変わんなくて、いつも通りのノリで・・・。









「でも、恭文君が局員になったら、楽しくなりそう」

「そう?」

「うん、きっと」





色んな事が起きそうだしね。・・・まぁ、頭を抱える事も多そうだけどさ。



上層部の皆さん、御愁傷様です・・・。





「で、帰りは何時だっけ?」

「うんとね・・・5時くらいかな」

「りょーかい。こっちもそれくらいには終わると思う」










・・・私達がこれから向かう所は、管理局本局。私は、教導隊のオフィスに顔を出して、解散後・・・そう、解散後の教導スケジュールの打ち合わせ。





そして恭文君とジン君は、ピンチヒッターなのです。




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



ミッド地上の中央本部から転送ポートで本局へ。着いてからなのはと別れたあと、僕とジンはある場所へ向かっていた。





あー、でも・・・結構久しぶりだね。










≪そうですね。しかし・・・相変わらず忙しそうですね≫

「年中戦場だしね」





とにかく、着いた。・・・入り口は、近代的な本局の内装とは合わないシックな色合いの木目の扉。



そこのインターホン・・・というか、警備端末のスイッチを押す。聞こえてきたのは、女性の声。





『はい、こちら無限書庫です』

「ども、嘱託魔導師の蒼凪恭文です。書庫の手伝いに来ました。」

「嘱託魔導師のジン・フレイホークです。同じく書庫の手伝いに来ました。」

『あぁ、蒼凪さんにフレイホークさんっ! 待ってましたよっ!! とにかく、中へ』





そして、扉が開く。僕はその中に飛び出す。

そこは、それまでと違う無重力の世界。そして、上から下まで。360度本の数々。



ここは、時空管理局が誇る超巨大データベース『無限書庫』。次元世界の知識と歴史の全てが存在しているとも言われている場所。





「恭文君っ!!」



聞こえてきたのは、僕のよく知る男の人の声。それは上の方から。・・・おぉ、また・・・すごいなぁ。目の下のクマとか。



「ユーノ先生っ!!」



金色の長髪を後ろで一つに纏めて、局の制服では無く、スーツ姿の男性。

そう、この人がユーノ・スクライア。無限書庫の司書長さんだ。



「久しぶりっ!!」

「一体何徹したんですかっ!?」

≪初登場おめでとうございますっ!!≫




















・・・瞬間、場が凍りついた。え、なんでっ!?




















「えっと・・・アルトアイゼン?」

「アルト、空気読みなよ。ここはクマを突っ込むところだって。ほら、ユーノ先生ポカンとしてるし」

「そういう話じゃないよねこれっ! というか、君達いきなり何言ってるのっ!?」

≪いや、まずはそこでは無いかと。下手をすれば最終回まで出番なしだったんですから≫



・・・あ、なるほど。



「君、それで納得しちゃうのっ!?」

≪当然でしょう≫

「断言しないでっ! なんか悲しくなってくるからねっ!?」

「ユーノ・・・先生・・・! よかったで・・・すね・・・!!」

「お願いっ! 泣くのも止めて欲しいんだけどなっ!? それに、僕は前にも登場しているからっ!!詳しくは外典の4話を見てよっ!!」

「ユーノさん、落ち着いてくださいよ・・・」

≪ユーノ殿、メタな発言は止してくれ・・・大丈夫、読者はきっと覚えてくれているはずだ・・・≫




まー、それはそれとして。





「僕達はなにすりゃいいんですか」

「相変わらず切り替えが速いねっ! 速すぎてついていけないよっ!!」

「足りないよりマシですっ!!」

「そういうことじゃないからっ!! ・・・とにかく、早速で悪いんだけど、これをお願い」





僕の前に開いたモニターには・・・これ、かなりありますね。



えっと、裁判記録に魔法史にロストロギアの鑑定用資料・・・。それも大量。





「まず、これを一気にお願い。発掘は、司書のみんなに任せちゃっていいから」



また無茶を・・・。これを一気にって、普通にやったら、検索魔法の容量がバカみたいに重くなるのに。つまり、まともに動かなくなるのだ。

まぁ・・・。



「分かりました。んじゃ、さっそく・・・始めます」

「うん、お願い」





僕には、プログラム容量なんて関係ないんだけど。



この量なら、魔力も大丈夫だね。切れかけても、ユーノ先生なり、回復魔法のカード使えばいいでしょ。

そんな思考を巡らせつつも、足元に青いベルカ式魔法陣が生まれる。



そうして発動するのは、検索魔法。書庫に存在しているこれらの資料の在りかを、これで探し出す。

そう、無限書庫とは・・・それほどに巨大で、広大なのだ。


隣では、同じようにジンが足元に魔方陣を出している・・・僕ら二人が組めば、恐れるものは何もないっ!!



「アルト、サポートお願いね」

≪了解しました≫

「さぁ、一気にいくよっ!!」





















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆











「・・・恭文君にジン君、大丈夫? ごめんね、ちょっと飛ばしてもらっちゃって」

≪問題ありません。久しぶりで少し疲れただけみたいですから≫

「あと・・・お腹空きました。もうペコペコですよ。・・・あぁ、ポテトサラダがおいしい」

「俺も特に問題ないですよ・・・けど、まだまだだなぁ・・・もっと処理を早くしないと・・・」

≪マスター、そうは言うが前回よりも処理速度は8%ほど向上しているぞ?≫



さて、お昼なので食堂に来ました。・・・でもユーノ先生、お願いですから。



『でも、君達が頑張ってくれたお陰で、みんなのお昼休みは確保出来たよ。・・・うぅ、何週間ぶりだろ、食堂使うの』



・・・とか言うのはやめてください。泣くのもやめてください。嫌過ぎますから。





「・・・そこまでだったんですか」

「そこまでだったんだよ・・・。もうあり得ないよ。おかげで発掘にも行けないし」



なんか分かった。なーんで出番が無いのか。ワーカーホリックって、罪だよ、うん。



「なのはとも会えないしさ・・・」

≪・・・そうでしたね≫



あー、これ辛い。なんか黒いオーラ出してきたし。



「時に先生、最近の横馬との付き合いはいかに?」

「えっと・・・」





あの、ユーノ先生? なんで考え込む?





「メールしたり」



うん。



「メールの返事書いたり」



うんうん。



「メールしたり」



・・・うん。



「メールの返事書いたり」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



「メールしたりメールの返事書いたりメールしたりメールの返事書いたりメールしたりメールの返事書いたりメールしたりメールの返事書いたり・・・」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ダメじゃないかよこの人はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! つーか悪化してるっ!? 間違いなく悪化してるよっ!!



「あなた何やってますっ!? なんでメールでしか交流してないんですかっ! どんだけデジタルな関係に終始してるんですかっ!!
なんでリアルタイム通信とか送ってないんですかっ! どうせならそっちで顔見て話してくださいよっ!!」

「だってっ! 通信したら迷惑かもしれないだろっ!?」



力いっぱい力説したっ!? つか、本格的にダメな人じゃないのさっ! 発言がすでに20歳間近の人間から出ているとは思えないしっ!!



≪いまどき、そんなことは初等部の子どもも言いませんよ・・・・≫

「大丈夫、なのはと僕の間にはしっかりとした絆が・・・」

「しっかりしてないからっ! 回線の使用料金滞納したらあっさり切れる絆ですよそれっ!! つーかなんてメル友っ!? いやもうメル友ですよそれっ!!」

「いいじゃないか別にっ! 返事はちゃんと来てるんだしっ!!それに、この前は差し入れを持ってきてくれたしっ!!」



・・・いや、なんつうか・・・来年20歳でそれはアウトでしょ。でも、差し入れを持ってくるなんてちょっとは・・・


"・・・あ〜、ヤスフミ。その差し入れな・・・『たまにはユーノさんに会いに行ったらどうですか?ユーノさん寂しがっていましたよ?』って言ったからだと思う・・・その後ヴィヴィオと一緒にクッキー作っていたし・・・"


・・・・・・とりあえず、ジンはグッジョブって言っておくよ。というか、そこまでしないと動かないかあの横馬はっ!?



「えー、ちなみに返事が来るのが徐々に遅くなってるとか、なんか文面が適当になってるとかは?」



まぁ、今言ったのは、相手がメールを迷惑に思ってる危険サインなんだけど・・・ユーノ先生は首を横に振った。

まぁ、横馬に限ってそれはないか。そう考えると、相手に恵まれていると思えるから、不思議だよね。



「大体、君は人の事を言えるの?」

「というと?」

「フェイトとはどうなってるのさ。まぁ・・・アレだとは思うけど。」



・・・あれ、もしかして知らない? なんか、本気で気の毒そうな顔してるし。



「まぁ、アレだよ。頑張ってね」

≪いや、それはむしろあなたですから。というか、マスターやジンにも負けてますよ?≫

「・・・え?」

≪本気で知らなかったようだな・・・・・・≫



・・・劇薬だよね。まぁ・・・頑張ろう。



「えっと、実はですね・・・」




















・・・あー、ユーノ先生? そろそろ元気出してもらえますかね。










「・・・ね、世界なんてこんなはずじゃなかったことばかりだよね」

「なんですかいきなりっ!!」

≪そんなにショックですか≫

「ユーノさん・・・・・・」

≪マスター。慰めの言葉は余計に追い討ちを掛けるぞ?≫



うーん、完全にダウナー入ってしまった。どーしよーかこれ。



「でも、どうしよう・・・」

「そ、そうですね・・・」



あー、アドバイス出来ない。でもなぁ、じっくりやってくださいとか言ったら、メル友どころか元旦に年賀状貰っただけで安心しそうだし・・・。



「ね、恭文君」

「ほい?」

「君は・・・・どうやってあの天然スルーを打破したわけ?」



いや、僕っていうか・・・人々頼りと気付いて、ちと落ち込む。うむぅ、ダメだなぁ。



≪まぁ・・・アレですよ。他力本願だったんです≫

「うっさいバカっ!!」



自分でも分かってるから言うなっ!!



「ユーノ先生」

「うん?」

「デートでもしたらいいんじゃないですか?」

「・・・断られないかな?」



どんだけチキンハートなんだよおいっ! というかこの人となのはって、10年来の友達だよねっ!?



「・・・じゃあ、隊舎にでも来ればいいじゃないですか。それなら大丈夫でしょ」



とにかく、ユーノ先生に必要なのはアナログ的な交流。メールのようなデジタルじゃ、どんどん退化する一方である。



「理由は?」



当然のように聞いてきたっ!? それくらい考えてくださいよ司書長っ!!



「うーん、僕に自分の書庫の本を貸す約束をしてるんですよ。それで、たまたま時間が取れて、昔馴染み達の顔を見るのも兼ねてひょっこりと・・・」

「・・・うん、それでいこう」

≪即決ですか≫



いいじゃないのさ、うれしそうだし。とりあえず、メンチカツを一口。・・・なんつううか、ここまでだったとは。手遅れにならなくてよかった。



「恭文君、ありがとうっ! これでなんとかなりそうな気がしてきたよっ!!」

「あはは・・・。よかったですね」









この時、僕もユーノ先生も気付いて無かった。





この理論には、大きな穴があることを。










≪・・・休み、確保出来るんですかね?≫

「だよなぁ・・・現状を見た限り、ユーノさんがいないとやばそう・・・」

≪・・・・・・がんばれとしか、言いようがないな。≫
















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




・・・時刻は5時。僕達のお手伝い時間の終了タイムが来た。





書庫が現在早急に片付けなければならない案件は、見事に片付いた。





なお、その瞬間に本局が震えるほどかと思うような歓声が上がったのは気にしないで欲しい。




















「・・・いや、助かったよ」

「いえいえ、無事に終わってよかったです。・・・そだ、ユーノ先生」

「なに」





ま、せっかくだしね。尊敬する先生のために、一肌脱ごうじゃないのさ。





「よかったら、一緒に夕飯食べませんか?」

「夕飯? ・・・あ、ごめん。僕はもうちょっと残って資料の整理を」

≪高町教導官が来ますが≫

「みんな、お疲れ様っ! 明日からもよろしくねー!!」





速っ!? つーか一瞬で身支度整えて入り口に移動してるしっ!!





・・・とにかく僕達は、司書さん達にしっかり挨拶をした上で、ユーノ先生と一緒に外に出た。




















・・・食事終わりに、アルトにメールを送ってもらった。文面はこうだ。





『書庫の手伝いは時間通りに終わりそう。で・・・魔力ギリギリで疲れたまま運転しても危ないから、一緒に夕飯を食べよう』・・・と。





そして、OKのメールが帰ってきた。・・・なぜか(苦笑)なんて末尾に入れた上で。

あ、もちろんユーノ先生も同席していいかどうかを確認した上で。うん、OKだしてたけど。





で、若干色気は無いけど、またもや本局の食堂です。そして、僕達が着いてから数分後・・・。




















「ごめーんっ! 遅くなったっ!!」



そう、来ました。高町・W・なのはが。



「私は若○ボイスじゃないよっ!!」

「心を読むなっ! つか、『W』って言っただけで若○ボイスなんて言ってないしっ!!」

≪まぁ、正解ですが≫



気にしないで。・・・さて、仕事はOK?



「うん。後は帰るだけだよ」



そう言いながら、僕達が座るテーブルに着く。で、当然・・・。



「ユーノ君、久しぶり」

「うん、久しぶり。なのは」



お、意外と反応が普通だ。もっとしどろもどろかと思ったのに。

つか・・・あれ? なんでなのはは顔を赤らめてるのさ。え、もしかして脈ありっ!?



「あの、お仕事大丈夫?」

「うん、恭文君が頑張ってくれたしね。いや、はやてには感謝だよ。急な頼みだったのに、引き受けてくれてさ」





・・・そのまま、楽しそうに話し出した。うん、ユーノ先生はさっきと別人だね。年相応に見えるよ。



というかさ、アルト。





≪はい?≫



僕とジン、いらない子だね。



≪仕方ないでしょう≫

「そうだな、二人とも嬉しそうだし・・・」

≪・・・なら、やる事は決まっているな。≫


・・・なら、ここは黒子に徹しますか。あー、なのは?



"なに?"

"食事、僕が取ってくるね"



・・・そう、この横馬は自分の分の食事を取らずに直行してきたのだ。全く、抜けてるというかなんというか。



"あ、ごめん"

"いーよ。で、リクエストはある?"

"じゃあ、Bランチで"

"りょーかい"










・・・ま、ここはからかっちゃだめだよね。





僕とジンは、楽しそうに話をしている二人の邪魔をしないように、席を立った。本日の一番人気のランチを取ってくるために。














◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆







・・・こんな風に一日が終わって俺がマンションに戻ると、ヤスフミの部屋から笑い声が聞こえた。少し顔を出してみると、クロノ提督がようやく重い腰を上げたようだ。



・・・・・・うん、これで一件落着かな?









◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆














・・・・・・・・・そんな風に思っていた時期が俺にもありました・・・・・・・・・





ヤスフミ家の問題が解決してからしばらくしてのある日。



今、訓練場は森林地帯になっているのですが・・・・・・ものっすごい勢いで木々が燃焼したりなぎ倒されたりしています。




理由は・・・・・・






























「こんのぉぉぉぉぉぉっっっっっっ!!」

「たあぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!」


















・・・・・・・・・・・・ハイ、現在空中で盛大にバトっていらっしゃるキャロとメイルちゃんです。



メイルちゃんは、俺と同じように空中に障壁を展開して縦横無尽に駆け巡り、キャロはフリードの背中に乗って、槍型のデバイスを振り回している・・・・・・




「お〜、キャロちゃんにはまだ基本しか教えてないのに、結構使いこなしているなぁ・・・」

「メイルの方もいろいろ考えながらやっているね・・・まぁ、飛行できないメイルにとっちゃ、フリードに乗ったキャロちゃんは相性悪いもんね。」




・・・・・・・・・ヒロさん、サリさん。どうしてあなた達は冷静にいられるんですか?つか、キャロが槍を使っているのはそれでか。


「おう。といっても、キャロちゃんにあわせて調整する予定だから、今使っているのはストレージデバイスなんだけどな。」







・・・・・・まぁ、いいや。突っ込みどころはそこじゃない・・・・・・




そもそも、なんでキャロとメイルちゃんが戦っているのかというと・・・・・・






















「何でいつもエリオ君に抱きつくんですかっ!!メイルさんはジンさんの妹なんですから、抱きつくならそっちにしてくださいよっ!!」

「お兄ちゃんに抱きつくのはティアお姉ちゃんの仕事だもんっ!!それに、エリオ君はかわいいから抱きつきたくなるんだよっ!!だいたいさぁ、キャロはエリオ君の事どう思っているわけ!?」

「!?わ、私は・・・・・・・・・そんな事、今言う必要ないじゃないですかっ!!」

「じゃあさ、あたしがエリオ君とラブラブしているのを・・・・・・邪魔しないでよっ!!」
















「ラ、ラブラブって・・・・・・僕とメイルさんはそんな関係じゃないですよっ!?」

「エリオ、よかったじゃん。素直になれない幼馴染と、直接アタックを掛けてくるヒロイン・・・もう、ラブコメ展開まっしぐらだから。」

≪これで、あなたの影の薄さも少しは改善されそうですね・・・・・・≫

「恭文もアルトアイゼンも変なこと言わないでっ!?スバルさんにティアさん・・・・・・」

「エリオ〜、がんばってねっ!!」

「悪いけど、自分の事で精一杯で人の恋愛事に関わっている余裕ないのよ。」

「誰も味方がいないっ!?!?」









・・・・・・・・・・・・・・・簡潔に纏めると、エリオに対して過剰なスキンシップを行うメイルちゃんに、キャロがキレたって訳だ。






「ギィィガァァァァ・・・・・・」













そうこうしている内に、メイルちゃんがキャロの頭上に飛んで、その足元に白銀色の魔方陣が・・・・・・・・・ってあれ?なんだか展開されている魔方陣が違うような・・・・・・・・・



「あれは・・・・・・まさかっ!?」



え、なんでスバル達は驚いてるの?


≪・・・マスター。メイルから魔力とは別のエネルギー反応が発生している。それでスバル達は驚いているのだろう。≫


あ〜、なるほど。魔力以外のエネル・・・・・・・・・・・・って・・・・・・え?







「インパクトォォォォォッッッッッッ!!」







そして、メイルちゃんが剣を振り下ろすのをキャロはとっさにシールドを作って防御するのだが・・・・・・















ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッッッッッッ!!

















凄まじい衝撃波と共に、フリードごとキャロは地面に叩きつけられた・・・・・・・・・はぁっ!?!?



「ちょっとちょっとちょっとっ!?!?なんだよあれ!?」

≪・・・・・・まったくです。エリオさんもものすごい子に惚れられましたね・・・・・・≫

「突っ込むところそこかな!?!?」

「・・・あぁ、皆は知らなかったっけ。あの子、戦闘機人だから。んで、今のはあの子のインヒューレントスキルで、単純に言ってしまえば威力の増幅だね。」





















ヒロさんが告げた言葉に皆唖然とする・・・・・・・・・・・・サリさん、頭を抱えないでくださいよ、それは俺らの気持ちですから・・・・・・



「というか、そんな重要な事をなんでさらっと言いますかねあなたはっ!?!?・・・・・・!?じゃあ、『娘』ってのは・・・・・・」

「そ。あの子にはフィーネの遺伝子が使われている・・・・・・言い方が悪いけど、技術的にはスバルちゃんの『後続機』にあたるね。」



・・・その言葉で、スバルにも戸惑いの表情が浮かぶ・・・・・・ちなみに、スバルが戦闘機人って事は、ヤスフミとスバルが和解した時に教えてもらった。


スバルは知られた時にどうしようか考えていたらしいが、そのくらいで見方を変えるつもりなんてないけどな。





「・・・・・・ちなみにヒロさん。なんでこのタイミングでぶっちゃけたんですか?」

「あの子がISなんて使わなかったら言うつもりなかったよ?それに、六課の皆ならわりと受け入れてくれそうだったからね・・・・・・」



・・・・・・そういうヒロさんの顔は、妹を心配する姉の顔をしていた・・・・・・



「・・・さぁて、そろそろお終いかな?」



ヒロさんの声に俺達が視線を向けると・・・メイルちゃんとキャロが、走って距離をつめるのが見えた。





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「・・・フリード・・・大丈夫?」

「キュ・・・キュク〜・・・」

「そっか・・・ありがとね・・・後は、私だけでがんばるから・・・・・・」



私はフリードを地面に寝かせると、ゆっくりと立ち上がる・・・槍型のデバイスはあの攻撃で折れちゃったし、私のバリアジャケットもぼろぼろだ・・・でも・・・メイルちゃんには、負けたくないっ!!



「へぇ・・・あれを喰らって立ち上がれるなんて・・・すごいね。」


メイルさんのほうを見ると、どうやら相当消耗しているみたい・・・・・・そっか・・・


「メイルさん・・・・・・あの能力・・・・・・欠点があるんですね?」

「せ〜いかいっ♪今のアタシじゃ、さっきの威力を出したらすぐガス欠になっちゃうんだ・・・・・・でも、それはキャロも一緒でしょ?」

「えぇ・・・正直、限界ですね・・・」

「だからさ・・・これで決着付けよ?ガネット、モードリリース。」



すると、メイルさんはガネットを待機状態にして、手ぶらになる・・・そして、私にその拳を見せた・・・なら、私も!!


「・・・猛きその身に、力を与える祈りの光を・・・ブーストアップ・ストライクパワー!!」


その詠唱と共に、私の拳に魔力が収束する・・・今の私じゃ、これが精一杯・・・


「そっちも準備できたみたいだね・・・あ、そうだ。アタシの事、呼び捨てでいいよキャロ。」

「・・・どうしてですか?」

「だってさ・・・・・・ライバルと対等でいたいじゃん?」



そういって、メイルさんは笑みを浮かべる・・・・・・そうだね・・・私達は・・・ライバル!!


「わかったよメイル・・・・・・それじゃ、いくよっ!!」


私とメイルは一斉に駆け出すと、拳を振りかぶる!!



『はああぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!』



そして、その拳を目の前の相手めがけて・・・・・・振りぬいた!!




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆









≪・・・・・・マスター・・・・・・≫

「何も言うな、バルゴラ・・・・・・」



・・・・・・キャロとメイルちゃんは、クロスカウンターの要領でお互いに拳を放ち、両方ノックダウンとなった。


・・・なんか、拳で語り合うって・・・・・・いい意味でも悪い意味でもヒロさんの影響を受けたんだなぁ・・・・・・



「さぁて、あの二人のケンカも終わった事だし・・・スバルちゃんとティアナちゃんはあの二人を医務室に運んで。で、エリオ君は二人の看病をする事っ!!」

『は、はいっ!!』

「・・・・・・ヒロさん、僕とジンは?」



そう訊ねるヤスフミに、ヒロさんは不敵な笑顔を見せる・・・・・・もっのすごく、嫌な予感が・・・・・・








「え?やっさんとジン坊は、私らと模擬戦。」

「さ〜て、ちょっち身体を動かしますか。」

「そんな事だろうと思ってましたよ・・・・・・」







































「ちょうどいい・・・・・・我々も混ぜてもらおうか?」

「そうだな、バカ弟子を鍛えるのは師匠の役目だ。」




















・・・・・・その言葉に、俺とヤスフミは恐る恐る後ろを振り向く。











そこには・・・・・・・・・・・・・・・既にバリアジャケットを展開したシグナムさんとヴィータさんがいました。













「あ、じゃあシグナムさんは私と組んで、ジン坊に。ヴィータちゃんはサリと組んでやっさんにあたろうか。」

「えぇ・・・ではフレイホーク、さっさと行くぞっ!!」

「バカ弟子。今日は思いっきり行くから覚悟しろよっ!!」












・・・・・・え、何この展開?というかシグナムさん、何で俺の首根っこを捕まえて引きずっているんですかっ!?!?


というか、ヒロさんやサリさんだけでもきついってのに、シグナムさんにヴィータさんもプラス!?勝てるわけねぇだろっ!!





『にゃはははははは・・・・・・ヒロリスさん、ちょっといいですか?』





おぉっ!!なのはさんがモニターを開いて通信してくる!!助け舟を出してくれるのか・・・・・・



「なぁ〜に、なのはちゃん?」

『いえ・・・・・・恭文君とジン君には、その模擬戦の後にさらに特別訓練をするので、ほどほどにしておいて下さいね?』










・・・・・・・・・・・・・・・イマナントオッシャイマシタカナノハサン?
















「・・・・・・・・・・・・なのは・・・・・・・・・・・この状況でなに言ってんのっっ!?!?この魔王っ!!」

『にゃっ!?私、魔王じゃないもんっ!!』

「嘘だっ!!というか、この模擬戦の後に特別訓練っ!?僕らに死ねって言ってんのかっ!?!?」

「あ〜、やっさん。大丈夫だよ・・・・・・多分、ジン坊の方がきついから。」





・・・・・・そうですよね・・・・・・俺の方、バトルマニアコンビですからね・・・・・・



≪・・・強く生きてください二人とも。≫

≪そうだな。我々も精一杯フォローするからな・・・・・・≫












デバイスにも慰められる俺らっていったい・・・・・・



































そして、俺とヤスフミにとってすっごく密度の濃い訓練となりました。


ちなみに、キャロとメイルちゃんはこの一件以降すっごく仲良くなり、エリオがとてもラブコメ展開になりましたとさ。










◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆








・・・・・・とまぁこんな風に12月は過ぎていって、気が付けば年末。あと数時間で今年も終わる頃になった。




んで、俺は何をしているかというと・・・・・・












「ちょっと、何ぼぉっとしてるのよ?」

「あぁ、わりぃわりぃ・・・」









ティアナと一緒に、デートをしているところだ。ティアナの服装は、以前俺が買ったフリルの青いワンピースにハイヒール、その上からは紺色の長袖をつけている。髪はストレートのロングヘアーで、その可愛らしさを存分にアピールしている。

俺はというと、水色のセーターと紺色のズボン、上からは黒いコートをつけて、首元には白いマフラーをしている。



「ティアナ、寒くないか?」

「えぇ、大丈夫よ・・・・・・」


・・・・・・まったく、しょうがないな・・・・・・俺はコートを脱ぐと、ティアナの肩にそっと掛けた。


「ちょ、ちょっとっ!?大丈夫って・・・」

「何言ってやがる、こんなに手が冷たいじゃねぇか・・・・・・おとなしくつけとけ。」

「・・・・・・あ、ありがと・・・・・・」


ティアナは顔を赤らめて、そっぽを向く・・・・・・まぁ、こんな顔が見れるのも面白いな。











すると、周りがだんだん騒がしくなって、カウントダウンが聞こえ始める・・・・・・3、2、1・・・





『HAPPY NEW YEAR!!』




その掛け声と共に、周りはお祭り騒ぎ・・・・・・さてと。



「ティアナ・・・・・・今年もよろしくな。」

「えぇ・・・・・・よろしく。」





・・・・・・こうして始まった新暦76年の1月1日。そして・・・・・・俺とヤスフミの試験は、すぐそこまで迫ってきていた。


さぁて・・・・・・とりあえず、がんばるとしますか。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆























「ガーランド教導官、次の仕事の依頼書です。」

「お、サンキュ・・・・・・へぇ、昇格試験の試験官か・・・・・・試験内容はっと・・・・・・おいおい、二人ともこれでやるのか?」

「はい・・・彼らはあの『機動六課』に出向中ですし、これくらいでちょうどいいのではないかと。」

「そういうもんかね?・・・・・・おい、なんで試験官が俺と高町の嬢ちゃんなんだよ。普通高町の嬢ちゃんは真っ先に外すだろうが。」

「その事は高町教導官もおっしゃっていたのですが・・・ランダム選定ですし、なにより、ある方が『今ここでやらないのは、知り合いに手心を加える教導官と認めるのと同じだ』とおっしゃって・・・」

「・・・・・・あの嬢ちゃん、無茶しそうで怖いんだよ・・・・・・・・・んで、俺の担当はっと・・・・・・『ジン・フレイホーク』か・・・・・・なかなか面白そうじゃねぇか。」





・・・・・・コイツ、あの『フィーネ・スノウレイド』の一番弟子か・・・・・・



・・・ちょっとはやる気が出てきたな・・・・・・俺を楽しませてくれよ、2代目『栄光の流星』さん?

















(第11話に続く)










おまけ:新たな力・・・・・・目覚める時





「そうだジン、ちょっとバルゴラを貸してくれ。」

「へ?なんですかいきなり。」

≪そうだな、ただでさえ試験が近いというのに・・・・・・≫


いきなりサリさんから言われた事に、俺は戸惑いを隠せない。いったい何をするつもりなんだろう・・・


「大丈夫だ、お前さんに合わせて作っていた、フルドライブ用の機能を追加するだけだから。」

「あ、そうなんですか・・・って、フルドライブ?」

「あぁ、元々フィーネの奴に頼まれていたんだが・・・・・・今のお前さんに合わせて調整をしていて、ようやく終わったんだ。だから、バルゴラとのマッチングも試したいしな。」

≪なるほど・・・・・・なら、文句はないな。≫

「そうだな・・・・・・サリさん、よろしくお願いします。」

「おぅ、任せとけっ!!」






・・・・・・こうして、俺は新しい力を手に入れる。

栄光の流星をさらに輝かせる、星の翼を。











あとがき




バルゴラ≪という訳で、「とまと・外典」第10話、いかがだっただろうか?今回のお相手は私、バルゴラと・・・≫

???≪皆様はじめまして。メイルのデバイスで、ガネットと申します。(そういってお辞儀をする、ディフォルメされたガンダムアストレア)≫

バルゴラ≪ふむ、今回はえらく話を纏めたな・・・≫

ガネット≪仕方がありませんよ。そろそろ本家がセカンドシーズンも動き出すようですし、作者もテストが終わって本腰を入れるようですから。≫

バルゴラ≪というと?≫

ガネット≪・・・・・・ウソがホントになる時が来たのです。≫

バルゴラ≪なるほど、アレの製作に取り掛かるのだな。≫


(納得がいったように手を叩くバルゴラ・・・ゼロマスクが無駄に存在感を放っています。)


ガネット≪最も、ウソ予告とは違う部分がいろいろ出てくる模様ですが・・・・・・例えば、ほら。≫

バルゴラ≪どれどれ?・・・・・・・・・こ、これはっ!?≫


(そういって、ガネットはある一枚の紙を見せる・・・・・・そこに書かれている事に、驚きを見せるバルゴラ。)


ガネット≪では、ここでメイルの使ったISについて詳しく説明をさせていただきますね。≫


IS:ビートインパクト(衝撃の鼓動)

能力:単純に言ってしまえば、攻撃の威力を瞬間的に増幅させる能力。質量、スピードに影響されずに威力を増加できるため、まだ身体の成長しきっていないメイルにはうってつけである。

能力を上手く活用すれば、触るだけの行動でも大きな威力を得る事ができるが、現在のメイルではすぐにガス欠になってしまう為、ヒロリス達によって使用を控えるように言われている。


ガネット≪このような感じですね。それでは、次回をお楽しみに。お相手は、私ガネットと・・・・・・バルゴラ、いつまで驚いているんですか?≫

バルゴラ≪おおっ!?もう終わるのか・・・・・・すまなかったな。私、バルゴラがお送りしたぞ!!≫












バルゴラ≪さて、ここからは拍手の返事を紹介するぞ!!≫



※………………………………………………………………………!!!!!!!!(お腹を抱えて笑っている)
ジン…ティアナ…ナイス告白!!!!(ドゴン!!ドゴン!!ドゴン!!)(二人の魔力弾に飲まれ退場) by コルタタ様崇拝者



バルゴラ≪・・・・・・マスター、このような事に私を使わないでくれ。ティアナも、むやみやたらに射撃をするな。≫

二人『やってないってのっ!!』









バルゴラ≪以上だ。では、今度こそ本当にさらばだっ!!≫







(おわり)



















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