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頂き物の小説
第9話:おまけとあとがき



おまけその1:二日目終了時・スターズコンビの場合。



「ふわー、さっぱりしたー!」

「ずいぶん早かったわね。ちゃんと入ったの?」

「もちろん。いいお湯だった〜」



 なんて言いながら、寝巻きに着替えているのはスバル。

 しっかし、今日は大変だったなぁ……アイツとアルトアイゼンと遭遇したりとかして。



「ならいいけど。あ、アンタの端末、ピーピー鳴ってたから着信来てるわよ」

「着信? ……恭文からだ」

「アンタが送ったメールの返事?
 アイツ、普段からは考えられないけど結構マメよね。朝のもそうだけど、早め早めに返事来てない?」

「うーん、多分アルトアイゼンがちゃんと送るようにとか言ってるんじゃないかな?」

「……ありえるわね。
 つーか、アルトアイゼンってホントすごいわよね。アイツの公私全部サポートしてるような気がするんだけど」



 やたらとしゃべりまくるし、アイツが馬鹿なことやったらツッコむし。それだけじゃなくて自分もボケるし……すごすぎでしょ、アレ。

 正直、例え26年経ったとしても、クロスミラージュはあぁはならないと思う。



「ははは……そうだね。でも、それだけじゃなくて、普段の態度はあぁだけど、マスターの恭文のこと、やっぱり大好きなんだよ。
 だから、昼間だってちょっと怒ったりとかして」

「まぁね。ちゃんと信頼関係築けなくて、アイツが大ケガしたりとかしてるし、そういうのもあるんでしょ。
 ……そう考えると、悪い事しちゃったな」

「大丈夫だよ。アルトアイゼンは怒ると怖いけど、根にもったりはしないってギン姉言ってたし」

「……そうね」



 まぁ、アイツも、アルトアイゼンも今は仲間なんだし、ちゃんとしないとね。



「で、なんて返事書いてきたのよ。あの子達のこと、聞いたんでしょ?」

「うん……」







『件名:Re:無事に帰りついた?



 スバル、メールありがとうね。こっちは無事に帰り着いて、ご飯食べたりお風呂入ったり……これから寝るとこ。



 まぁ、それはそれとして、メールに書いてたことだけど、結論から先に言うと……仲良く出来そうだなって思った。戦闘機人とかそういうのも含めてね。



 ……まぁ最初はね、ギンガさんの事もあったから、多少そういうわだかまりというか黒い感情というか……そういうのがあったのは認める。



 でも、実際に話してみて、みんな良い子で根っからの悪党じゃないってのがわかった。

 いきなり好きとかいうのではないけど、これから、少しずつ話してみたいなって思ったよ。



 それに何より、また来るってみんなとも約束したしね。というか、ディエチフラグ成立目指してがんばらないと〜♪



 あと、気にしてたみたいだから言っておくけど、『話してみないとわかんない』っていったのは、そういう意味だったんだ。

 ギンガさんからアレコレ聞いてはいたけど、やっぱ自分でもどうなるかわかんなかったから。



 で、さっきも言ったけど、話してみて、別に嫌いとか、関わりたくないとか、そんな風には思っていない。だから、安心してくれないかな?



 そういうワケだから、ティアナにもよろしく言っといて。お休み〜。










PS:一応言っておくけど、エッチだとか言うなぁぁぁっ!

 ……そういうことをチクチク言ってるスバルの方がエッチだと思うよ? スバルのエッチ〜♪

 いやぁ、大人の階段登っている方は違いますなぁ。あれかな、やっぱ(自主規制)』







「恭文……」

「……よかったわねスバル。ディエチフラグとか言ってるのは色々と問い詰めたいけど」

「だね……って、私はエッチじゃないーっ! そして大人の階段なんて登ってないっ! 恭文何書いてるのっ!?」



 ……いや、アンタが余計なこと言うからじゃない? つーか、アイツは男なんだからそういうの言うのやめなさい。



「えー、だってー」

「だってじゃない。
 いい、アンタは日頃から恥じらいってもんがなさすぎるのよ」

「そんなことないよ!
 あたしだって恥じらいくらい……」

「本当に恥じらいのある子は男のマスターコンボイまで同室でホテルの部屋とろうとしたりしないのよっ!」



 さすがに無防備な発言が多すぎるスバルに、お説教のひとつでもかまさないといけないと思い、話をしようと思った時……通信がかかった。



「あ、ちょっと待って。
 ……ギン姉?」

『ごめんね。スバルもティアも、今は大丈夫?』

「はい、大丈夫です。でも、どうしたんですかいきなり」

『うん。二人は、あと一日お休みよね?』

「そうだよ。明日はのんびり観光して、それから戻る予定」

『……なら、悪いんだけどひとつ頼まれごとをしてほしいの』





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



おまけその2:二日目終了時・今回出番のなかったとある暴君の場合。



「食器、片づけ終わったか?」

「うん、バッチリ!」



 尋ねるオレにそう答え、パタパタと台所から駆けてくるのはブイリュウだ。



「じゃ、さっさと風呂入っちまえ」

「えー? オイラだけ?
 一緒に入ろうよぉっ! 頭洗ってよぉっ!」

「オレはもう入ったんだよ。
 っつーか洗うような髪生えてねぇだろうが、お前っ!」



 ドラゴン型のクセして贅沢なことをほざく相棒を風呂に放り込むと、オレは通信回線を立ち上げた。



 通信する先は時空管理局・本局。相手は……









「………………は? 休み?」



 けど、通信をつないだオレは、意外な人物から意外な回答をもらっていた。



『はい。
 リンディ・ハラオウン統括官は、昨日より3日間の休暇をとっております』



 応答したのはオレとも顔見知りなリンディさんの秘書官。そしてリンディさんは休みだという報せ。



『差支えがなければ、代わりに用件をお伺いしますが?』

「あー、いいよ。それほど急ぎの用じゃないし」



 秘書官にそう答えて、オレは回線を切った。

 そっか、リンディさん休みか……

 未回収の“レリック”の追跡調査報告、したかったんだけどなぁ……ま、成果なしの報告だし、休み明けでもいいだろ。

 恭文も休みだし、重なるもんだなぁ……













 …………恭文も休み?













 そのことを思い出した瞬間、オレの脳裏でイヤな予感が頭をもたげるのがハッキリとわかった。





 ………………明日、様子見に行った方がいいかなー……?









(今度こそ続く)





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



次回予告っ!

チンク「あぁ、そうだ、恭文」

恭文「はい?」

チンク「八神はやてだけでなく、柾木にもオシオキしておいてもらえるか?」

恭文「いいですけど……何したんですか、あの人」

チンク「あの男め、クイント殿に土産としてシャンプーハットを預けおった!
 まったく、いつもいつもこんなナリだからと子供扱いしてくれるっ!」

恭文「いらなかったんですか?」

チンク「なければ頭を洗えないじゃないかっ!」

恭文「文句言える立場じゃないじゃないですか……」





第10話「とある魔導師と守護者の休日・最終日」





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



あとがき



オメガ《さて、そんなこんなで、マックスフリゲートを主舞台とした第9話でした。
 ……けど、ボス、せっかく出られたんですから、もっと自己主張してくださいよ。せっかくの出番、ムダに食いつぶすつもりですか?》

Mコンボイ「冒頭からいきなりお説教か!?
 ……いや、すまん。今回は本気でオレの力不足だった。結局またほとんど蒼凪恭文に持っていかれた形だな」

オメガ《まぁ、今回の話の主眼が“ミスタ・恭文とナンバーズ”なのですから、ボスがおざなりになっても当然なんですけどね》

Mコンボイ「だったら言うなっ!」

オメガ《言わなきゃつまらないじゃないですかっ! 主に私がっ!》

Mコンボイ「やかましいっ!」

オメガ《……っと、それはさておき、今回は本家『とまと』に比べてけっこうメンツが増えてますね》

Mコンボイ「あぁ、クイント・ナカジマやマグナクローネ・ヴォルクスが登場したのに加え、原作や本家では軌道拘置所行きになったナンバーズも登場しているからな」

オメガ《反面、方向性を見誤った結果出番を確保しそこなったドクターもいらっしゃるようですが》

Mコンボイ「言ってやるなよ。アイツもきっと一生懸命なんだからさ……」

オメガ《マッド生活が長かったせいか、基本的にさじ加減ってものがわかってないんですよね。かわいそうに……
 まぁ、そんなこんなで、本家『とまと』に比べて大幅増の登場人物のフォロー編ともいう感じなワケです、今回の話は》

Mコンボイ「そういう言い方はするなっ! なんか尻拭い的な感じがするだろうが!」

オメガ《気にせず参りましょう。
 それでは恒例(たまに作者が忘れるけど)の『GM』シリーズ紹介コーナー!
 今回は……そうですね、せっかく登場したことですし、ミス・マグナの紹介にしましょうか》

Mコンボイ「何なんだ!? その行き当たりばったり感はっ!?」





マグナクローネ・ヴォルクス

愛称:マグナ

性別:女

年齢:26歳(身体年齢)

身長:165cm

体重:「冥土の土産にするなら教えてあげるわよ♪」

体型:細身だが出るべきところは出ている女性的な体格
 胸はなのは以上フェイト以下

髪の色:プラチナブロンド

髪型:腰まで届くロングヘア。前髪は跳ね気味のクセ毛。

瞳の色:真紅。ただし能力(後述)発動時は金色

職業:“元”古代ベルカ龍王家当主、現在は柾木家家事手伝い

魔導師ランク:ランク試験未受験につき不明

特殊能力:電子媒体を通じネットワークに意識をデータ化、進入させることができる
 この能力を使い、“JS事件”中はユニゾンデバイス技術を利用して作ったスペアボディに意識を宿していた
 ただし、能力発動中は意識すべてを持っていかれるため、本体は完全に無防備となる

備考:ヴィヴィオのオリジナル、オリヴィエと同年代の人物であり、当然オリヴィエと面識がある。というか親友同士
 本シリーズの設定では、“ゆりかご”はオリヴィエを守るためにマグナが建造、プレゼントしたという扱いになっている。つまりヴィヴィオは“最後のゆりかごの聖王”であると同時に“最初のゆりかごの聖王”でもある





オメガ《ちなみに、ミス・マグナのフルネームは本エピソードが初出だったりするんですよ》

Mコンボイ「そういえば、前作ではフルネームでは名乗っていなかったな……」

オメガ《きっとシャイな方なんですよ》

Mコンボイ「シャイなヤツは柾木ジュンイチのあのノリに平然とついていけたりしないだろ……」

オメガ《底はそれ、乙女の心の神秘ということで》

Mコンボイ「ツッコみ辛い部分にまとめを持っていくなっ!」

オメガ《気にしないでください。
 と、そんなこんなで、そろそろお開きの時間が迫ってきたようです。
 それでは来週までごきげんよう。お相手は私、オメガと――》

Mコンボイ「Mコンボイでお送りした」





(おしまい)


 

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あきゅろす。
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