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小説(魔法少女リリカルなのは:二次小説)
第58話:おまけとあとがき



おまけその1:ドキたま電話相談室




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



ラン「みんなー、ドキたま電話相談室の時間だよー。というか、今私達はミッドチルダー」

ミキ「ようやく通信設備の準備が整って、再開したよ」

スゥ「お天気模様は優れませんが、張り切っていきましょう。それでは今回の相談者は」

ミキ「イニシャルYさんです。・・・・・・あれ、なんだか嫌な予感が」

Y『嫌な予感ってなんだにゃっ! 普通にひどいにゃっ!!』





(あ、なんかいきなり話に加わってきた)





ミキ「あぁ、ごめんごめん。それで相談ってなにかな?」

Y『あぁ、そうだにゃ。実は・・・・・・オレもしゅごキャラで宿主が居るんだけど、大ピンチなんだにゃっ!!』

ラン「だ、大ピンチってなにがっ!?」

Y『大ピンチは大ピンチだにゃっ!!』

スゥ「Yさん、落ち着いてくださいですぅっ! ちゃんとお話してくれなかったら、スゥ達だって分からないですよぉっ!!」

Y『そ、そうだにゃ。・・・・・・実は、オレの宿主が大事にしてるヴァイオリンが・・・・・・盗まれたにゃっ!!』

ラン・ミキ・スゥ『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?』





(・・・・・・あれ、普通にこれは電話相談室の話じゃないんじゃ)





スゥ「そ、それは大事件ですぅっ! というか警察には」

Y『言っても無駄だにゃっ! 盗んだのはアイツらに間違いないにゃっ!!』

ミキ「アイツらって・・・・・・誰? というか、警察に言っても無駄って」

Y『だってアイツらは・・・・・・にゃにゃっ! あぁもうマジでしつこいにゃっ!! こうしてる場合じゃにゃいっ!!』

ラン「え? あ、あの・・・・・・もしもしっ!? 君、どうしたのかなっ!!」





(・・・・・・ツーツーツーツーツー)





ラン「え、えっと・・・・・・どうしようか。電話、切れちゃったんだけど」

ミキ「いや、どうしようって言われても・・・・・・どうする?」

スゥ「とりあえず、あの・・・・・・Yさんに心当たりのある人は、番組なり警察なりにご一報くださいですぅ」

ミキ「犯罪の匂いがプンプンだしね。てゆうか、もう電話相談室じゃないような・・・・・うーん」










(本日の結論:『電話相談室は、犯罪解決の能力は限りなく低い』。
ドキたま電話相談室:次回に続く・・・・・・?)




















おまけその2:迷える黒猫




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・・・・ずっと前。つっても今年の春か。あむと一緒にここに来た事がある。

ずっと前に閉鎖された遊園地だが、メインブレーカーを上げると少しだけ遊園地全体に電力が回る。

俺のお気に入りの場所っつーか・・・・・・まぁそんなとこだ。そしてその中に植物園がある。





そしてその中で俺は・・・・・・一人蹲っていた。てゆうか、ちょっと休憩。










「・・・・・・イクト、ヴァイオリンどこにもないにゃ」

「あぁ」



てゆうか、どこにあるかなんてもう察しがついてるけどな。しかし、まずいな。

金はまぁ節約すればあとひと月は野宿でも持つ。でも、その間に確証が欲しい。



「やっぱイースターの連中かにゃ。いいや、それしか考えられないにゃ」

「確かにな」





俺が自宅にヴァイオリンを置いていた時に無くなった。タイミングは、あのヘリポートのアレコレの時。

さすがにあの場に持っていくのもアレだしな。家に置いてあったんだよ。

それでいつものように誰にも見つからないようにこっそり家に戻って確認したら・・・・・・見事にだ。



誰か外部の人間が盗みに入ったってのも考えた。例えば空き巣とかそういう感じだ。

だが、あんなヴァイオリン一個だけを盗むとは思えない。うちにはもっといいもんがあるよ。

そうなると、専務くらいだろうな。アイツは俺が音楽をやるのを快く思っていない。



しかし・・・・・・どうでもいいヴァイオリンのはずなのに、ここまで探しまわるってどうなんだろうな。





「専務は俺に音楽をやって欲しくないし・・・・・・だが、ホントにそれだけか?」



なにより売っぱらって金って線はない。ストラディヴァリウスとかならともかく、そんなんじゃない。

くそ、何にしても不明点が多過ぎるな。それならそれで今までもタイミングはいくらでもあったぞ。



「イクト、ヴァイオリン・・・・・・取り戻すんだにゃ?」

「・・・・・・どうでもいい」

「イクトー! 嘘つくにゃー!! だってアレはイクトの父ちゃんの形」



言い終わる前に、俺は右手でヨルにデコピン。ヨルはそのまま吹き飛ぶ。



「ふにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」










・・・・・・そうだ、どうでもいい。俺はあんなヴァイオリンの事なんてどうでもいいんだ。




それなのに・・・・・・くそ、なんでこんなに気になってんだよ。




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「九十九、『ヴァイオリン』はどうなってる」



ここはイースター本社の専務の部屋。で、いつものように定期報告。



「はい。作業の方は順調に進めています。ただ・・・・・・すみません、やはり完成までには時間がかかります」



あー、専務の視線が厳しいー。でもでも、僕の話も聞いてくれると非常に嬉しいんだけどな。



「原因は×たまか」

「そうなんです。ブラックダイヤモンド計画で集めた×たまは、ガーディアンによって浄化されてしまいました。
まぁ先日の偽エンブリオはデータ取りのためなので良しとして・・・・・・×たまのストック、全然足りてないんですよ」





一応ゆかり先輩がおねだりCDの事を思いついた時、何かに転用出来ると考えて×たまはまた別にストックしてたんだよ。

でも、シュライヤ王子に使った偽エンブリオをまた作っても意味がない。目指すのはその5倍のパワーだ。

単純な能力というより、それくらいしなければ専務の立てたDL作戦の遂行はほぼ不可能なんだよ。あれじゃあ足りない。



で、足りないなら集めればいいとか思うでしょ? それも決して簡単な事じゃないんだよ。





「そして今我々には、二階堂悠やほしな歌唄のような×たまを抜き出せる能力者も居ません。
『ヴァイオリン』が完成し、現在行方不明の幾斗君が捕縛出来ればそれも可能ですが」

「それでは意味がない。九十九、×たまをなんとしても揃えろ。どんな手を使っても構わん」

「分かっています。ただ・・・・・・やっぱり時間がかかる事は了承していただきたいと。
そうなると自然発生している×たまを一つ一つ確保していくしかありませんし」



もうね、すごい大変だよ? 助手二人引き連れて毎夜毎夜の街を徘徊して・・・・・・で、見つけるんだよ。

ただし、一日かけて一個とか二個とか。まぁそんなに×が付きまくってたら、地球終わってるけどさ。



「こうなると最初の段階で×たまを処分していたのはミスだったな。
全く・・・・・・あのガラクタにも最初から利用価値があると分かっていればこんな事には」



専務が机の上で忌々しげに唸る。そして僕もそこは同意見。二階堂がバカやり過ぎてたせいだよね、コレ。

おかげで僕達が苦労しまくってるんだよ。アイツがしっかりしてれば、全部上手くいってたのに。



「そう言えば・・・・・・専務がフランスから呼び寄せたあの・・・・・・なんでしたっけ」

「あぁ、あの二人か。あちらも準備に時間がかかるそうだ。ここも私は納得している」

「なら、どちらにしてもしばらくは・・・・・ですね」



こりゃ、僕のBY計画がますます重要になってくなぁ。何にしてもガーディアンの足止めは必要だもの。



「それなら僕が作成中のBYに連中の足止め・・・・・・目を引いてもらって、その間にというのはどうでしょ」

「なるほど、囮に使うわけか。だが九十九、お前はそれでいいのか? それではBY計画はDL作戦の引き立て役になるだろう」



・・・・・・あれ、なんか見抜かれてる? まぁそうだよね、成果出せばボーナスにも繋がるしさぁ



「構いませんよ。そりゃあBY計画だけでエンブリオが出てくれるなら、そういうのはムカつきますけど」



それなら他の作戦の支援なんてする必要ないもの。僕が主導でエンブリオ探しすればいいんだから。



「元々そういうものじゃないですし。専務の作戦遂行のお手伝いのためのものですから。
・・・・・・待てよ。BYに×たま収集を手伝わせるという手もあるな。そうだ、どうして思いつかなかったんだ」

「九十九、どういう事だ」

「あー、ようするにBYに×たまを探知するレーダーのようなものを取り付けるんですよ。
それで×たま収集を効率良くするんです。これなら本体が完成してなくても出来ます」



必要なのは探知する能力とそこの辺りを司るAIユニット、それにコア部分だけだから。

それを入れる器・・・・・・×ロットボディが出来なくてもやれる。



「AIユニットの調整はほとんど出来てますし、学習がてら稼働させればあくまでも多少ですけど」

「ガラクタ共を集める手助けになるのか。よし九十九、すぐに作業を開始しろ。
そして一刻も早く『ヴァイオリン』を完成させろ」

「了解です。あとは・・・・・・幾斗君ですね」

「心配はいらん。奴は私の人形・・・・・・人形はしょせん操り手には逆らえん」

「なるほど。そりゃ道理ですね」










とりあえず僕も見かけたならすぐに連絡するようにと言われた。まぁ当然だよね。





だって幾斗君はDL計画に必要な鍵・・・・・・いいや、僕達の操り人形なんだから。




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



恭文に電話をかけようと思って早数時間。少し前まで私はお仕事中だった。

でも、それもちょうど終わった所。デパートの屋上で新曲のPR。・・・・・・結構大変だな。

でもまぁ覚悟はしてたから平気。ただ、覚悟してなかった事もある。





現場の人達に『お疲れ様でした』と挨拶をしてその場を後にした途端に、雨が降り出した。










「天気予報の嘘つき。今日は一日中晴れだって言ってたのによ」



それでも雨の中なんとか自宅まで戻って、濡れた服を着替え終わった所。

一人暮らしのマンションの部屋の中、電気も点けずに私は窓の外を見ていた。



「そうですねぇ。うー、雨は憂鬱なのです。・・・・・・歌唄ちゃん?」



エルに声をかけられて、そちらを見ると・・・・・・イルまで隣で心配そうに私を見ていた。



「いえ、ちょっとね。・・・・・・イクト、濡れてないかなって」

「「・・・・・・あ」」



行方が分からなくなってから、雨の日も今日だけじゃない。暑くて汗だらけになる日だってある。

それでもイクトの行方は分からなくて、どこにも見えなくて・・・・・・たまらなく寂しい。



「ねぇ、二人とも・・・・・・イクト、どうして私に姿を見せてくれないと思う?」



こんなの初めてよ。ずっと・・・・・・ずっと側に居たのに。色々あったけど、私達はいつも一緒だった。

雨を見ながら、憂鬱な気持ちを振り切ろうとしてもどんどん強くなる。



「うーん、アイツの性格からして・・・・・・歌唄に迷惑かけないためとかか?」

「あ、それはあるかも知れないですねぇ。イクトさんは歌唄ちゃんの事大好きですし」

「アレだよ、歌唄がイースターと縁切っただろ? それなのに自分が近づいたら、また手ぇ出されると思ってるとか」





それは・・・・・・あぁ、ありえそう。イクトは不器用だから誤解されがちだけど、本当はすごく優しいの。

例えば唯世の家で、家の花瓶を私と唯世が割った事がある。でもイクトは私達をかばって、唯世のお母さんから叱られた。

いつもそうなの。自分が悪者になってでも、いつも私や私と遊んでた唯世を守ってくれる。



世の中にはね、そういう人も居るの。上手く自分の気持ちが伝えられなくて、誤解されやすい。

でも、私はそういうのもいいと思ってる。個性の一つとしてはアリじゃないかしら。

私は無駄にそういうのが上手で立ち回れる人より、不器用でも自分を真っ直ぐに持ってる人が好き。



そんなイクトだから・・・・・・私、好きになったの。でも、時々凄く不安になる。





「でもイクト、自分からキスしてくれた事がないの。いつだって私の方からだもの」

「「いや、それは当然だから」」



なぜかしら、イルもエルもすごく呆れた目で私を見るの。・・・・・・別に問題ないわよね。

実の兄妹というだけであって、男と女というのには変わらないもの。



「・・・・・・ゆかりの奴、何度か泣いてたよなぁ」

「イル、今も泣いてますよぉ? イクトさんの次は第三夫人目指してますから」

「あぁ、そういやそうだったな」




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・・・・ねぇ悠、どうすればいいの? 歌唄の恋愛観をなんとか矯正したいのよ。
実の兄妹にI LOVE YOUなのよ? その上今度は・・・・・・一夫多妻制だし」

「いや、あの・・・・・・無理じゃないかな? もうあの子は筋金入りっぽいしさ。
ほら、アイドルだからスキャンダルの元はご法度って言い聞かせてもダメだったんでしょ?」

「ダメだったわよっ! てゆうか、そこに触れると普通に私でも震えが来るくらいの目で見られるのよっ!?
最近ではそうでもなくなったけど、それでも普通にアウトなのよっ! もう私どうすればいいのよー!!」

「あぁもう、泣かなくていいからー! てゆうか、普通に元カレ呼び出して愚痴るなー!!」




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



そう言えば・・・・・・あぁ、恭文もそういうところがあった。見てて気づいたの。

イクトをずっと見てたから、似た輝きを持った恭文の事・・・・・・なんとなく理解出来るの。

だからたまに不安になる。私、イクトの代わりとして恭文の事が好きなのかなって。





イクトと似てて・・・・・・いわゆる『上手な生き方』が出来ない恭文だから惹かれたのかなと。










「私・・・・・・ホントに恭文の事、好きなのかな」



足を崩しながら空をずっと見ている。雨は容赦なく降り続ける。

そこまで呟いて・・・・・・私は自嘲するようにため息を吐いた。



「・・・・・・何言ってるんだろ、私」





やっぱり私も行きたかったな。そうしたら、自分のあやふやな気持ちが固まったのに。

でも、嘘じゃないの。私の心の中に・・・・・・ちゃんと恭文が居る。

イクトと似てるけどイクトとは違うの。なんだか変よね。会ってからまだちょっとしか経ってないのに。



なんだか・・・・・・だめ。やっぱり声が聞きたい。私は携帯を取り出した。

ミッドだろうと本局だろうと通じるようにセッティングしてもらったから、アイツの端末宛てにかけるだけでいい。

次元世界の技術って便利だと思いつつも、通話口に・・・・・・あ、でもちょっと残念かも。



向こうの世界の通信技術だと、リアルタイムで顔見て喋ったりもOKらしいの。もちろん携帯でも。

こっちの世界の小さな画面とかじゃなくて、本当に大きな画面で顔が見える。

向こうの世界の携帯、どうにかして使えるようにしようかと考えつつも・・・・・・アイツが電話に出た。



少し時間がかかったから・・・・・・何かしてたのかな。あ、都合悪いようだったらすぐに電話切ろうっと。





『もしもし?』





・・・・・・この胸の高鳴りは、まだ素直に表せない。少なくともイクトにしてたみたいに・・・・・・あ、そっか。

そんな風にしなくていいんだ。だってコイツとイクトは違う人間なんだから。

私とイクトの時間があったように、私と恭文なりの時間があるんだ。付き合い方も同じ。



降り続ける雨のせいで少し迷っていたのかなと反省しつつ、私は声を届ける。





「恭文、今大丈夫? なんかこう・・・・・・色々話したくなってさ」










自分の想いを、願いを確かめるように私は言葉を交わし合う。そして再認識する。

私は、電話の向こうに居る男の人に私の歌を届けていきたい。それで背中を押していきたい。

そう思った時の気持ちは、絶対に嘘なんかじゃない。イクトの代わりなんかでもない。





さっきまで胸の中に渦巻いていた不安は、あっという間に消えた。なぜか私を見てイルもエルも笑っている。





まぁあれよ。全てはきっと・・・・・・雨のせいだって事にしておきましょ。雨の日は、誰だってセンチになるのよ。




















(おまけその2:おしまい)




















あとがき



りま「・・・・・・ねぇ、普通に話が難しくなってない?」

恭文「まぁ色々あるんだよ。でさ、まだ八神家のお話は続くのよ。具体的にはあと2話」

りま「長っ!!」

恭文「ほら、登場人物がしゅごキャラ含めたら20名とかでしょ? 普通に全員絡ませていくとそうなるのよ。
とにかく、色々とおまけも含めて動きがあったドキたま/だっしゅ第58話、いかがだったでしょうか。お相手は蒼凪恭文と」

りま「恭文は普通に歌唄を第三夫人にもらう覚悟を決めた方がいいと思う真城りまです」

恭文「なんでっ!?」

りま「恭文、確かに一夫多妻制なんて一般的じゃないわ。特に日本はね。
でも歌唄が本気で振り切れないならもうそうするしかないわよ。今のままはずるいわよ?」





(蒼い古き鉄、何気に気にしてたらしくて突き刺さる。そして崩れ落ちて悶絶)





りま「・・・・・・気にしてたのね」

恭文「か、かなり。とにかく、みんな・・・・・・騙されたでしょっ!? 水着回だと思ったら雨回でしたー!!
しかも次回と次々回までずーっと雨っ! ひたすらに雨が降り続ける正真正銘の鬱展開っ!!」





(蒼い古き鉄、とっても嬉しそう。というか、普通にそれでストレスが解消されているらしい)





りま「詐欺よね?」

恭文「失礼な。ちゃんと水着は出たでしょうが。しかもディードまで・・・・・・お前ら、ディードの水着姿は忘れるように。
決してそれでいかがわしい事とか考えないように。てゆうかディード泣かせたらマジぶっ飛ばす。◯して◯してやる」

りま「・・・・・・シスコン」

恭文「うっさいっ! だってディード可愛いんだよっ!? 落ち着きもあるし謙虚だしちょっとした仕草が可愛いしっ!!」

りま「・・・・・・・・・・・・恭文、どんだけディードさんに入れ込んでるのよ。第四夫人にするつもり?」

恭文「あ、それはない」





(あ、すごいはっきり言い切った)





恭文「ディードが本気で好きならまぁ納得するよ。ただし、アレだよアレ。
拳での殴り合いによる『妹はお前に任せたっ!!』ってのをやるけど」

りま「いや、渡す気ないじゃないのよ」

恭文「え、単純に僕がそういうシチュでやってみたいだけなんだけど」

りま「あなたの趣味なのっ!? てゆうかそういう相手やディードさんに迷惑な事はやめなさいっ!!」

恭文「大丈夫だよ。ディードの許可は得てるから」

りま「そしてディードさんも許可しちゃだめだからっ! あぁもう、妹まで兄に甘いってどういう事よっ!!」





(何気に妹は蒼い古き鉄に甘いのである)





恭文「いやさ、普通になのはとかを見てると・・・・・・某KYOUYAさんの二の舞を踏むわけにはいかないなと」

りま「KYOUYA・・・・・・あぁ、なのはさんのお兄さんよね。それで恭文の剣術の先生の一人兼先輩。
そう言えばそのKYOUYAさん、相当シスコンでなのはさんに男を寄せ付けないって」

恭文「寄せ付けないね。普通になのはに言い寄るのは殺気をぶつけられるから。
そしてKYOUYAさんは高町家の面々に怒られる。それも何回も何回もだよ。それが今なお続く」

りま「納得したわ。そういうのを見てたらさすがに自重するわよね」

恭文「うん。それにさ、ディードが幸せになってくれるならそれでいいもの。まぁその・・・・・・寂しいけどね?
そこはフェイトも同じかな。ただ、最低レベルとして良太郎さんや侑斗さんレベルでしっかりしたのじゃないと」

りま「そして要求レベルが高いわよっ! そんなのそうそう居ないんだからっ!!」

恭文「でもさ、家族ってこういうのはある意味当然だよ? 本人次第だからあくまでも願望だけに留めるのが理想だけどさ。
りまのご両親だってそうだよ。例えば将来的に大人な恋愛とかする年頃になって、それで結婚ってなると、多少は考えるよ」

りま「確かに・・・・・・あぁ、よく聞く話だしそうなのかな。でも私は良く分かんない。
まだ恋とか人を好きになるとか付き合うとか、今ひとつ分からないから。でも」





(言いながらも蒼い古き鉄を見る。それもどこか楽しげに)





りま「本気で誰かを好きになるってとても素敵で・・・・・・大切な気持ちなんだって知ったから。そうね、いつかはロマンスしたいな」

恭文「・・・・・・そっか」

りま「そうよ。・・・・・・というわけで、本日はここまで。次回からは雨よ。ずっと雨よ。
そして勘のいい人は分かるでしょうけど、雨が振るから当然のごとくあの話の始まりが近づくわ」

恭文「僕達にとっての事件の始まりは雨。そして事件の進展も雨。そして終焉も雨。
そう考えると・・・・・・しばらく雨続きだね。りま、今のうちにカビ予防とかしておこうか」

りま「発言が所帯染みてるわよ。それでは本日のお相手は真城りまと」

恭文「蒼凪恭文でした。それじゃあみんな、またねー」










(やっぱり二人楽し気にしながらも手を振って、カメラはフェードアウト。
本日のED:真城りま(CV:矢作紗友里)『いつかはロマンス』)




















あむ(ランニング中)「き、きつい。でも・・・・・・なんか楽しいかも。てゆうか、空気が美味しい」

ザフィーラ「この近辺は都心から離れているからな。排気関係も落ち着いている。そのせいだろ。だがあむ」

あむ「はい?」

ザフィーラ「なぜストライクアーツに興味を持った」

空海「あ、それは俺も聞きたいな。お前元々武術関係とかは特にだめっぽいのによ」

あむ「ストライクアーツっていうか・・・・・・何でもいいからチャレンジしたいなと思って。というかザフィーラさんは電王については」

ザフィーラ「もちろん知っている。野上殿達やデンライナーが実在する事も、お前がそこに関わった事もだ。・・・・・・というより空海、お前は」

空海「あー、俺は参加はしてないんっすけど、話は聞いてるんっすよ。
俺どうも特異点ってやつらしくて、それが起こった時に無事だったんっす」

ザフィーラ「特異点・・・・・・なるほど、納得した」

あむ「とにかくその時に明治時代で色々見て、なんかこう・・・・・・ショックな事ばかりだったんです。
本物の刀で普通の人がチャンバラしてるのもそうだし、誰かが死ぬのも・・・・・・すごく間近で見て」

空海「・・・・・・そういやそうだったな」

あむ「だからあたし、もっと頑張りたくなったんです。もっともっと自分の可能性と向き合いたくなった。
あたしには何が出来るのか確かめたくて、そのために色んな事したくて・・・・・・すみません。ちょっと不純かも」

ザフィーラ「いや、そんな事はなかろう。充分な理由だと思うぞ。
お前は変わりたくて、まず動く事にしたんだ。それを否定する権利など誰にも無い」

あむ「ザフィーラさん・・・・・・あの、ありがとうございます」

空海「それなら、もうちょっと頑張るか。体動かしてから見える答えってのもあるしよ。そうですよね、ザフィーラさん」

ザフィーラ「そうだな、それも一つの道だ。あむ、少し坂を昇るが・・・・・・まだやれるか?」

あむ「・・・・・・はいっ!!」










(おしまい)






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あきゅろす。
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