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小説(魔法少女リリカルなのは:二次小説)
第11話:おまけとあとがき



おまけ:10歳と19歳では、どうしても超えられない壁とか体型がある。




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



○月×日。曇り、時々晴れ。数メートル先、暴風雨。というか、大嵐。





まぁアレですよ。日にちは適当に脳内補完してください。休み明けすぐって感じですけどね。





突然ですが、エリオとキャロの空気が微妙になりました。というか、やりあったようです。










「・・・・・・恭文君、一体なにしたの?」

「よし、そこになおれっ! どうしてそうなるか小1時間くらい聞かせろっ!!」

≪特にこの人は何もしてませんよ? エリオさんとキャロには≫

「・・・・・・エリオとキャロ以外には、何かしたってことかな」

「いや、何もしてないんだけどね。したってことに・・・・・・なったのかな」










事の起こりは昨日の事。僕は二人に・・・・・・のはずだった。そのはずだった。





なのに、そこにプラスされてスバルとティアナにも、あるものを見せていた。




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・・・・あぁ、なのはさん可愛いね。ちっちゃいころはプライベートでもツインテールだったんだ」

「でもこれ、アンタと会う前の写真よね? どうやって手に入れたのよ」

「はやてが送ってきた」



僕が、フェイト達の子ども時代の話についていけなかったのが不憫に見えたらしい。

写真送ってきて、それ見せながらこれはこれでーって解説してくれた。それが、これら。



「でも、フェイトさんもなのはさんと同じで、プライベートでもツインテールなんだね。エリオ君」

「そうだね。・・・・・・あ、だからバリアジャケット装着すると、二人ともそうなるのかな。こう、昔の名残というか」





僕がみんなに持ってきたのは・・・・・・アルバム。

これは、エリオとキャロに朝方の組み手の後、ちょこちょこ話した時がきっかけ。

すると、二人ともフェイトの子ども時代のことを知らないとか。



というより、フェイトの子ども時代のプライベートな部分かな?

海鳴に居る時とか、実はツインテール暦があるとか。まぁ、仕方ないか。

以前聞いた話の通りなら、エリオは本局の特別保護施設に居た。



キャロは、遠方の自然保護隊にお世話になってたって言うし。

海鳴に居た頃の普段のフェイトなんて、知らないのは仕方ないよ。

そこで、話の流れで持ってくる約束をしてしまった。



それを二人に見せてたら、普通にスバルとティアナまで参加してきた。





「あ、これは・・・・・・水着だね」

「あぁ、みんなで休暇に遊びに行った時だよ」



あの時は大変だった。前の日に空港火災の鎮圧に加わるハメになったし。

それで、みんなまで参加になったから、フェイトと二人でラブラブできなかったし。・・・・・・泣きたい。



「ね、恭文。この時のフェイトさんって、いくつ?」

「今のスバルと変わんないよ。14とか15」

「よし。勝ってる」



おのれは、一体この数秒で何を張り合って何に勝ったっ!!



「負けた」



そしてティアナは何に負けたっ!? なんでそんな敗北感背負うのさっ!!



「勝負になりません」










だからキャロもなにと張り合ったっ! てーか、エリオが置いてけぼりだからやめんかいっ!! 僕だってギリギリなのよっ!?

・・・・・・そんな疑問を持って、スバル達が見ていたと思われるフェイトの写真を見る。

黒いビキニを着て、どこか頬を染めて笑うフェイト。あぁ、この時は可愛かったなぁ。あ、カメラマン僕ね。





頑張ろう。この笑顔を一人占めできるくらいに、頑張ろう。その、やっぱり・・・・・・好きだから。




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・・・・で、僕はお邪魔虫二人を追い出したんだよ。スバル達に見せたら、写真が腐るから」

「相変わらず二人には手厳しいね」

「あははは、色々恨み辛みあるもの。何が悪いって言うのさ」



とにかく、それを終えて戻ってくると・・・・・・アレである。



「なるほど。つまり」

「なのはのせいってことだよね」

≪結論ですよね≫

「そんなわけないよっ! というか恭文君なに言ってるのっ!?」



こうして、事件は解決した。・・・・・・いや、素晴らしいね。スピード解決って。



「なんにも解決してないよっ! というか・・・・・・あの暴風雨は止まってないよっ!?」

≪あなた、そこまでして33分持たせたいんですか? ただでさえ今回長文なんですから、さくっと終りましょうよ。
大丈夫です。神の力で、来週には元のラブラブカップルに戻ってますから≫

「私が大丈夫じゃないよっ! というかなにっ!? その読んでる人置いてけぼりな思考っ! それになにより、私のことを考えてよっ!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ? コイツ、バカじゃないの?



「バカだね。なのはのことを考えるくらいなら、フェイトのことを考えるよ、僕は」

「自身満々に言わないでよっ! 読者のことバカにしてるでしょっ!!」

「違うよっ! バカにしてるのはなのはだけだっ!!」

「なに否定した上でとんでもないこと肯定してるのっ!? どんな歪んだツンデレなのっ!!」





まったく、わけのわからない横馬である。

どうしてこうなのか、付き合いが長いけど今ひとつ理解出来ない。

とにかく、エリオとキャロだよ。なんというか・・・・・・すごい。



普段は隣同士でご飯食べてるのに、数メートル離れてる。互いを視界に入れないようにしてる。

・・・・・・どうするよアレ。正直、ここで次回に続くとかして、解決してる体で話進めたいのよ。

今回やたら長くなりそうだし、それでいいじゃない。 ・・・・・・いーじゃん♪ いーじゃん♪ すげーじゃん♪





「歌ってもなにも変わらないよっ!! ・・・・・・とにかく、二人に話を聞かないと、わからないよね」

「だね。でも、この場合はやっぱり写真が原因だよね」

「そこは確定だと思うな。それでどっちから話を聞く?」

「・・・・・・エリオ、かな。女の子は感情的になると強情だし」




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・・・・恭文がスバルさん達を理不尽に追い出した後、キャロと二人っきりになった。

それで二人で僕達の知らないフェイトさんを見て、あーだこーだと話していた。

すると・・・・・・一枚の写真が目を引いた。それは、紺のビキニに身を包むフェイトさん。というか、すごい。





その、お風呂に入ったこともあるから分かるんだけど、フェイトさんはすごくスタイルがいい。だから、どうしても胸に目がいってしまう。










「・・・・・・エリオ君のエッチ」

「えっ!?」



突然聞こえたのは、キャロの声。というか、怒ってる?

顔を見ると、不満顔というか、プンとしているというか。



「エリオ君、今フェイトさんの胸見てた」

「み、見てないよっ!!」

「嘘」

「嘘じゃないよっ!!」

「・・・・・・嘘」



この時の僕は、ちょっと冷静じゃなかったんだと思う。思わず、声を荒らげてしまった。



「嘘じゃないってばっ!!」

「嘘だッ!!」




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・・・・で、やりあっちゃったと」

「・・・・・・うん」

≪なんというか、それはどうしようもないですよ。エリオさんだって男なんですから≫

「というか、僕としてはフェイトとお風呂ってところが気になってるんだけど」



僕だって入ったこと・・・・・・ないのに。いや、当然だけど。ちくしょー! エリオうらやましいぞっ!!



「エリオ、フェイトとお風呂に入った記憶は、今すぐ消去して」

「「はぁっ!?」」

「いいから消去しろっ! そして選べっ!! 僕にぶん殴られて強制的に消去されるのと、自分で消去するのとどっちがいいっ!?」

「や、恭文さん落ち着いてくださいっ! あの、僕はその・・・・・・あぁ、ごめんなさいっ!!」



エリオの首根っこを掴んで、ぶんぶんぶん回す。そうして、頭の中からフェイトの記憶をこんがらせる。

謝る前に消去しろー! この淫獣がっ!! 貴様・・・・・・貴様許さんぞっ!?



「エリオも謝らなくていいよっ! てゆうか恭文君おかしいからっ!!
むしろ、今フェイトちゃんとお風呂に入ったら問題だよねっ!?」

「問題じゃないよ。仲良くなれるだろうし」

「恭文君落ち着いてー! 話逸れてるっ!! すっごい逸れてるからねっ!?」



とりあえず、なのはが疲れてる様子なので話を進めよう。まずはエリオの事だ。



「エリオ、一つ確認させて。エリオはどうしたいのかな。キャロと仲直りしたいの?
もしくは、壮絶に殴り合いしたいとか。それならそれで、色々考慮するけど」

「いや、殴り合いは・・・・・・あの、仲直りしたい。キャロは大事なパートナーだから」

≪なら、話は簡単ですよ。言い過ぎた面があるなら、そこは謝ればいいんです。
まぁ、それはキャロさんも同じですが≫



アルトの言う通りである。これで、キャロのことが嫌いとかならともかく、そうじゃないんだから、問題はないでしょ。

いや、あるか。問題が。キャロだよキャロ。キャロはフェイトに似て、強情そうだしなぁ。喧嘩したら簡単に折れないの(経験あり)。



「まぁ、アレだよエリオ。あの台風発生源には、僕とアルトとなのはでちょっと話してみる。
だから、風速が弱まるまで待ってて。フェイトに関わるのも、今はやめた方がいい」

「どうして?」

「バカだね。フェイトがきっかけでコレなんだよ? これで仲良さげにキャロを除く形で話したら、絶対状況が悪くなるし」

「・・・・・・なるほど」



つまり、エリオはフェイトにもキャロにも今は近づいちゃいけない。

今近づくと、とんでもないことになりそうだし。ここは第三者が話したほうがいいでしょ。



「なら、お願い。というか、ごめん」

「謝らなくていいよ。・・・・・・僕の持ってきた写真が原因だしね。
これで仲違いなんてされたら、僕の心労が更に増えるのよ。それだけの話」

「・・・・・・そうなんだ。恭文、苦労してるの?」

「してるね。途中入隊なんてすると、色々面倒事が多いのよ」




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・・・・それはヒドイねっ! エリオ最低だよっ!!」

「そうですよねっ! ヒドイですよねっ!!」

「いや、仕方なくない? エリオだって男なんだしさ。10歳って言ったら、アレよ?
女の子をそういう興味で見出す年頃だし。フェイトさんに対してそうなるのはある意味正常よ」

「仕方なくないよっ! エリオはひどいし正常じゃないっ!!」



一瞬、目の前の光景が信じられなかった。それはもう盛大に。



「キャロの気持ちを全然考えてないんだもんっ! キャロ、簡単に許しちゃだめだよっ!? むしろこれは徹底抗戦だよっ!!」





キャロをなのはと一緒に探しに来たら、こんな会話が聞こえてきた。

で、そこを覗いてみたら・・・・・・KYとツインテールがキャロと話していた。

あー、やっぱ女同士でつるんでたか。こういう場合、ありがちなパターンだよね。



まぁ、ツインテールはいい。ツインテールはいいよ。

意外と達観して男という物を分かってくれているから。

問題は・・・・・・あのKYだよ。あのバカ、男を全く理解してない。





「大体さ、みんなフェイトさんフェイトさんってっ! 私やなのはさんだって居るのに、なんでそうなのっ!?
そんなにフェイトさんがいいなら、フェイトさんとパートナー組めばいいんだよっ!!」



そうだね、組みたいよ。組もうとしたよ。でも、シャーリーに先越されたんだよ。

お前に何が分かる? うん、分かってないよね。だってこの話、前にしたんだし。



「そうですよねっ! 私が居るんですよっ!? なのに・・・・・・なのに・・・・・・!!」

「へぇ、楽しそうだね」



キャロとティアナがこちらを向く。そして、KYは気づかない。



「いや、スバル。そこまでにしときなさい? じゃないと」

「じゃないとなにっ!? というか、恭文も恭文だよっ! 私のことKYとか空気読めないとかっ!! フェイトさんの方がよっぽど」

「・・・・・・スバル、話をしようか。主に今の会話について」

「嫌だよっ! 話すことなんて・・・・・・え?」



スバルが、こちらへと振り向く。なぜだかキャロとティアナが汗をダラダラ浮かべているのが気になるけど、きっと気のせいだ。



「あ、あははは。やす・・・・・・ふみ?」



遠慮なく、スバルが座ってた椅子を蹴り飛ばす。スバルがなんかこけるけど、気のせいだ。



「ふぎゃっ!!」

「このKYがっ! もう喋るなっ!! てーか、とっととどっかに消えてくれますっ!?」

「あぁ、恭文君落ち着いてっ!? 気持ちはちょこっと分かるけど、ダメだからー!!」






スターズ03は、僕の怒りという正義の元に、本当の意味での流星になった。・・・・・・スバル、地獄で眠れ。

モザイクなカケラになったスバルは、ティアナに任せて、僕とアルトとなのはは、キャロと話すことにした。

まぁ、若干みんなが引き気味なのが気になるけど。つか、お願いだからスバルは空気を読んで。



なんで仲直りさせたいのに、険悪ムードに拍車かけようとしてるんだよ。





「それでキャロ、エリオから事情は聞いたよ。まぁ・・・・・・なんていうか、何が気に入らなかったの?」

「・・・・・・エリオ君、フェイトさんのこと見てました」

「いや、そういうことじゃないんだけど」



見ていてどう思ったのかを聞きたいのだけど・・・・・・慎重にやらないとマズイよなぁ。



「キャロ、エリオがフェイトちゃんを見てるじゃない? それが嫌なのかな」

「嫌っていうか・・・・・・エリオ君、いやらしい目で見てたから」





あぁ、キャロの言葉が突き刺さる。いや、でもさ・・・・・・男ってそういうところあるよ?

僕だってそうだもん。もちろん、フェイトを見ていると、恋心ゆえのドキドキがある。でも、それに混じってね。

ぶっちゃけちゃうと、本能的なエクシードモードが発動しそうになるわけですよ。100%プラトニックには見ている自信が無い。



多分、30%はそういう性的というか、本能的な部分で見ている要素があると、僕は思う。・・・・・・フェイト、綺麗だしね。





≪キャロさん、それは仕方ないですよ。この人だって可愛い顔して、フェイトさんを見てエロいこと考えてるんですから。
そうして体の一部分が戦闘体勢になるわけですよ。主に偶数日に≫

「心を読むなぁぁぁぁぁぁぁっ! そしてそんな話を10歳児にするなぁぁぁぁぁぁっ!!
・・・・・・あー、キャロ。お願いだから睨まないで。別にエリオの味方って話じゃないから」



僕は、一端咳払いすると、キャロを見つめる。言葉に力を持たせるのは何か? ・・・・・・視線だ。

相手の目を見つめ、気持ちを伝えようとする意思を見せる。それこそが自分の言葉に力を与えるのだ。



「アルトの言ったのは・・・・・・まぁ、アレだけどさ。
男はどうしてもそういう部分があるんだよ。僕だって・・・・・・ありますので」

「なぎさんも・・・・・・戦闘体勢?」

「そ、そうだね。なるよ?」



胸とか見ちゃってもなるし、こう・・・・・・近くに居て匂いとか体温とか感じるとさ。

てゆうか、普通にこの子はそういうの分かるんかい。まぁ、女の子は早熟って言うしなぁ。



「でも、なぎさんがそうなのは、フェイトさんのことを女の子として好きだからだよね。
誰でもいいとかじゃなくて、フェイトさんが恋してる相手だからというのもあるよね?」

「・・・・・・うん」

「こう、くっつきたいというか、繋がりを深くしたいというか」

「まぁ、そうだね」



なお、僕の隣のなのはがなぜかポカーンしているのは、気のせいとしておく。

というか、なぜポカーンなるのかなんて、ツッコミたくない。絶対楽しくなくなるだろうし。



「・・・・・・あれ?」



ちょっと気づいた。もしかしてこの子・・・・・・アレ?



「とにかく、エリオ君はそういうわけでもないはずなの。うん、絶対違う」



キャロがなぜ違うと言い切れるのかとか、正直僕は知りたくない。知っても楽しくなりそうもないから。



「そういう目で見てたのが許せないの。フェイトさんは、私達の保護者なのに」

「・・・・・・キャロ」

「何かな」

「もしかして、ヤキモチ焼いてる? フェイトがエリオの保護者どうこうは、関係ないでしょ」



キャロの顔が、一瞬で赤くなった。それで、更になのはがポカーンとした。



≪あぁ、そういう事ですか。写真の中の自分より大人なフェイトさんに嫉妬しているんですよ。
エリオさんどうこうで怒ってるだけじゃないんですね? ようするに、今の自分とフェイトさんを比べて」

「違うっ! 違う違うっ!! そうじゃないからっ!!」



だけど、その動揺の様子を見れば、もう一目瞭然。色々丸わかりのてんこ盛りだよ。

とにかく原因は分かった。いや、良かった良かった。これで解決に一歩近づいたよ。



「・・・・・・えっと、どうしてキャロがフェイトちゃんにヤキモチ焼いちゃうの?」

「横馬、その答えはきっと、横馬がずっと昔に置いてけぼりにしてしまった宝箱の中にあるんじゃないかな。
ほら、探してきなよ。カバンの中も机の中もないだろうけど、それでも探しなよ。そして、もう喋るな」

「どうしていきなりそうなるのっ!? 私よく分からないよっ!!」

「そうなるんだよっ! いくらなんでも女の子として気づかないってありえないよっ!? むしろ、僕より早く気づくべきだってっ!!」




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・まぁ、アレだよキャロ」

「うん」



とりあえず、横馬は大事な宝箱を探しに行った。ここには、僕とキャロだけ。

これならキャロも気兼ねなく話せる。だって僕は、もう気づいてるわけだし。



「今のフェイトと、キャロを比べると・・・・・・そりゃ差は出てくるよ。子どもと大人ってのがあるんだから」

「うん、分かってる。だけど、負けたくないの」



・・・・・・僕と同じだよね。本当に。僕も、それを理由に負けたくなんてなかった。まぁ、僕は別口だけど。



「いやだなぁ。キャロだって、フェイトに勝ってるところがあるでしょうが」

「え?」

「キャロは、確かに子どもだよ? でも・・・・・・エリオだって子どもなんだから」



ここが一つの優位性。一緒に成長して、同じ時間を過ごせる。これは、大事だと思う。

フェイトがエリオと過ごす時間とは、また意味合いが違う。きっと、その色もだ。



「これから、一緒に大人になって、それまで一緒の時間と記憶を作れる。
それは、フェイトには出来ないことだと思う」

「なぎさん」



現に、フェイトにとってなのはやはやて、シグナムさん達がそうだ。

だからこそ、隊長陣は絆強いわけだしね。・・・・・・だからといって、隊長陣は固まりすぎだけど。



「それに、キャロはまだ子ども。これから大人になる。
フェイト以上に、スタイルバツグンの美人になる可能性だってあるんだから」

「でも、なぎさんみたいに成長しない可能性もある」



心に何かが突き刺さった。やばい、この子は普通にスパイシーだ。初見ではそんな事なかったのに。



≪あぁ、その可能性はありますよね。・・・・・・まぁ、この人の場合は、何回か怪我しているのが大きいですけど≫

「・・・・・・そう言えば、そうだったね。あの、ごめん」

「謝らなくてもいいよ」



てーか、謝られてもめんどくさいし。とにかく、纏めに入りましょ。ほら、手早く終わらせるためにさ。



「これからは一緒の職場なんだし、その中でエリオとキャロだけの記憶を作ればいいんだよ。
で、そうして二人で大人になっていけば、自然とそういう空気になると思うな」

「・・・・・・そうかな?」

「そうだよ。エリオは・・・・・・男だし、フェイトみたいに天然でもない。
告白紛いのことを言っても、スルーとかしないだろうし」



キャロ、お願いだからそんな気の毒そうな目で僕を見るのはやめて。悲しくなってくるから。



≪事件中もそれっぽいことを言ったのに、相手方への挑発や、自分に対する鼓舞の類と取られましたからね。・・・・・・どうしろっていうんでしょ、アレ≫

「ごめんキャロ。やっぱり、ダメなのかもしれない。いや、むしろ僕がダメだよ。
あぁ、貝になりたい。そして大木になりたい。そうして人からデクノボウと」

「あの、なぎさんっ!? そんなことないよっ! アルトアイゼンも不安をあおるようなことを言わないでっ!!」










とにかく、キャロはなんとか納得してくれた。そして、翌日。

僕が隊舎に来ると、エリオとキャロが普段通りだった。

どうやら、この後で色々と話したらしい。そのおかげなのは、言うまでもないだろう。





あー、それと保護者であるフェイトだけど、結局オロオロしっぱなし。

それで僕となのはが解決したもんだから、少し不機嫌だった。

・・・・・・仕方ないじゃないのさ。フェイト仕事だったのに、それで文句つけられても困る。





あ、それと変化が一つだけあった。僕とキャロはこの事件の後、メールアドレスを交換。

それで、ちょくちょくやり取りするようになった。

互いに、気になる相手が居るもの同士のシンパシー故か、その辺りのことを話し出した。





ただ、メールする度にキャロの黒・・・・・・もとい、強い部分に触れる。





その度に、この子の将来に不安を覚えていくのは気のせいじゃない。そんな、秋の日の一幕だった。




















(本当に続く)




















あとがき



恭文「えー、どうも。ここでは久し振りの登場です。蒼凪恭文です」

なのは「同じく、久し振りの登場です。高町なのはです」

恭文「というわけで、さようなら」

なのは「うん、さような・・・ってどうしてっ!? 私達二人でやるようにって言われてるよねっ!!」

恭文「だって、魔王と二人っきりなんて・・・命が惜しいしっ!」

なのは「魔王じゃないもんっ! ・・・ま、今日はいいけどね。えへへ〜♪」





(むやみやたらにニコニコしている。青き古き鉄、それを見て警戒する)





恭文「・・・なのは、なにか悪い物食べた? あぁ、だから道端に落ちてる団子を食べるのはやめとけって言ってるのに。
それは十中八九痺れ団子だから。忍者が屋敷に忍び込むために仕掛けたんだよ」

なのは「一体どこの○誅なのっ!?
というか、そんなことしてないよ。ただ・・・私はいい友達を持って幸せだなって思って」

恭文「そっか、はやてやフェイトが喜ぶよ」

なのは「・・・恭文君、わざとやってるでしょ」

恭文「だって、僕はいい友達じゃないだろうし。きっと悪い友達だ」

なのは「そんなことないよ。恭文君は、私の大好きな友達だもん。・・・ありがと」

恭文「・・・別に。フェイトが泣くのは嫌だし」

なのは「・・・ね、恭文君」

恭文「なに?」





(白の砲撃手が、じっと青き古き鉄を見つめる。それはもう、すごい勢いで。なので、目を逸らす)





なのは「なんで目を逸らすのっ!?」

恭文「いや、見つめてくるから」

なのは「もし、もしだよ? 私が魔法使えなくなったりしても・・・恭文君のこと怒らせても・・・友達で居てくれる?」

恭文「ノーコメント」

なのは「ちゃんと答えてほしいな」

恭文「ノーコメント」

なのは「ちゃんと答えてよっ! やっぱり、ダメ・・・かな?」

恭文「ノーコメント。・・・つか、そんな答えのわかりきった質問する気が知れないし」

なのは「え?」

恭文「魔法の力のおかげで友達続けてると思ってるの? ・・・ホントにバカだね」





(青き古き鉄、台本を手に取りパラパラと捲りだす。白の砲撃手、数瞬ポカンとするが、すぐに意味に気づく)





なのは「恭文君」

恭文「なに?」

なのは「・・・ありがと」

恭文「別に。で、今回の話だけど・・・。あ、これは一種のオーディオコメンタリーなので、僕達が話の内容を知ってても問題はありません。あしからず」

なのは「あしからずです。・・・これで、SS04は終了だね。結局何話使ったのかな?」

恭文「7話とかだよね。はやてとヴェロッサさんの話から入ったし、両手でリボルバーナックルの話も入れたから。」

なのは「で、10話が前後編・・・というか、オリジナル話で2回でしょ? 結構長かったよね」

恭文「そんなわけで、来週最終回です」

なのは「違うからっ! なんでいきなり4月に飛ぼうとするのっ!?」

恭文「だって、もう書くことないじゃん」

なのは「あるよっ! 恭文君の試験話とかっ! フェイトちゃんとの恋の行方とかっ!! ここからドキドキのオリジナル展開だよっ!!」

恭文「オリジナル過ぎて作者が別の意味でドキドキだけどね。
とにかく、エピローグでラブラブするから問題ない。・・・それでいいじゃん。経過より結果だよ。お願いだから、経過で僕をへコませないでよ」

なのは「真面目な顔して言わないで。なんだか罪悪感が出てくるから。・・・はぁ」





(ため息を吐く白き砲撃手。青き古き鉄、頭を抱える。・・・今後の展開について)





恭文「でもさ、僕・・・本当に試験受けるの?」

なのは「受けるよ。だって、そうしないと面白くないし」

恭文「いいじゃん受けなくてっ!」

なのは「切れないでよっ! とにかく、オリジナル展開で、オリジナルの敵を出してもグダグダする可能性が高いし、平和に戦闘するんだからいいでしょ?」

恭文「そんな話の都合で僕の人生歪められてたまるかっ! まぁ、そこはいいよ。次回でも話するから。それで、今回の話の内容をもうちょっと突っ込むけど・・・」





(青き古き鉄、台本片手になのはを見る。結構真剣な顔で)





恭文「なのはの怪我のことだよ。JS事件でのゆりかご戦。ブラスターモードの解放と長時間の無茶を超えに超えた使用。その・・・後遺症」

なのは「うん・・・。ここは、診断の時に恭文君が居たっていうのを除くと、SS04と同じなんだよね。診断されて、それをスバル達が聞いてて・・・」

恭文「まぁ、SS04の、ある意味一番のキモだしね。ドラマCD聞いて、ビックリした人も居るんじゃないかな?
ほら、最終回で魔王軍編成のために演説してたし」

なのは「してないからっ!!」

恭文「アレですよ。あんな不死身振りを感じさせるような状態でも、このアホは傷を負った状態なんですよ。まったく・・・」

なのは「・・・ごめん」

恭文「・・・謝んなくていいよ。僕はその場にも居なかったし行けなかったし。本来なら、文句言える義理立てじゃない。
でも・・・」

なのは「でも?」

恭文「ここからは違う。僕はここに居るんだから。なのは、約束は守ってもらうからね。僕も・・・守るから」

なのは「・・・うん、絶対に守るよ。それに、ありがとう。すごく、助かる」

恭文「いーよ別に。・・・ほいじゃあ、今日はここまで。というか・・・長文なのに付き合って頂いて本当にありがとうございました。
このあとは、恒例の拍手の返事になります。お相手は蒼凪恭文と・・・」

なのは「高町なのはでお送りしましたっ! それでは、またー!!」












≪ということで、拍手の返事です。いや、作者ホクホク顔です≫





※コルタタさんへ
神をブチ殺す右腕・・・・デビルメイクライ4のネロが浮かびました。
「この右腕はテメェをブチ殺す為にあるってことだ!」



恭文「・・・かっこいい」

なのは「そうだね。まぁ、元ネタはとある魔術○と禁術○○だけど、これはかっこいいよ。うん」

恭文「・・・よし、コレ劇中で言おう。いや、ありがとうございます。是非楽しみにしててくださいね♪」

なのは「ちょっとまってっ! 恭文君P○3無いよねっ!? 4どころか1も2も3もやったことないよねっ!!」

恭文「4の体験版なら、P○スポットの試遊台であるよ?
つーか、4のOP好きだ。神曲だと思う。僕も銃型デバイス使いたい。そして、ネロはかっこいいと思う。それで一体なんの問題があるとっ!?」

なのは「大有りだからぁぁぁぁっ!」










(おしまい)






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