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小説
各話NC'sでネクロニカ説明会 アドベンチャーパート2

伊「開ければ殺風景なコンクリートの廊下が広がっている。敵影はなく、歌と声は先ほどより明瞭になった。
また、廊下は右側は壁になっており、音のする方向に向かうことしかできない」


普「なんもいないのかよ」
伊「いないよ。ところでみんなこれからどうするの?」
日「どうする、とは?」
伊「ここにとどまることもできるよ。狂気判定するけど」
英「進むぜ。ちなみにNC」
伊「なぁに〜?」
英「右側の壁をぶっ飛ばしたら逃げられるか?」
伊「またそう…挙げ足取りみたいなことする〜」
露「どうなの?」
伊「こう言うマンチが出ないように、しっかりと対策して来たよ、もう。
ここは地下だから、下手に壁を壊すと天井が崩落して全滅します」
普「日本が教えたな?」
英「余計なことを…」
日「とりあえず廊下を歩きましょう」
露「壁と壁の間はどのくらい?」
伊「人2人がギリギリ並べるくらい」
日「ふむ、【チェーンソー】は振り回せそうにないですね」
普「じゃあ順番決めるか」
英「俺が最初だ。何かが来ても庇える」
日「私が2番目に」
露「ボク3番目〜」
普「俺は最後だな。後ろから前を狙っとく」
伊「じゃあ歩くよ〜」

伊「ドール達は列を組んで歩き始める。途中にいくつか扉はあったが、どの部屋もドール達が目覚めた部屋と大差なく、これといったものもない。
だが廊下を進めば進むほど、音は大きく、歌と声は明確になっていく。歌は軍歌で、声は怒鳴り付けるような激励の言葉だった」

「重心を安定させろ!自立を崩すな!」

「接合が甘いぞ!何をしている!」

「休むな!勝つまで休むな!」

「敵襲などない!作業を続けろ!」


普「ヴェストかな?」
英「お前ドイツの真似上手いな」
伊「いつも聞いてるからね!」
露「接合とか作業とか…工場かな?」
日「まあタイトルが工場でしたからね」
伊「それではここで行動判定をしてもらおうかな!」


*行動判定(±0)

7 成功
アーサー 8 成功
ギルベルト 9 成功
イヴァン 8 成功


伊「みんな出目いいね〜。ではみんなわかるね。
この声は機械に録音され再生された音だと気が付くね。怒鳴り声も録音されたものが繰り返されているよ」
普「う〜…」
日「んー…」
英「リアル知識が邪魔してんだろ」
露「リアル知識の持ち込みは基本禁止だからね」
伊「特になければ続けるよ?」

伊「廊下の突き当たりには大きな金属の扉があった。放送と機械音はこの扉の向こうから聞こえてくるようだ。
ただ、その手前に今までとは明らかに違う扉がある。
それは【工場長】と書かれたプレートの付いた、押せば外れてしまいそうな木の扉だった。よく見れば扉は無理矢理押し開かれ、捻れた金具がぶら下がっていた。外れた扉を後から立て掛けてある」


伊「ここから質問です。
目の前の大きな金属の扉、壊れかけの木の扉、どっちを開ける?」
英「同時は?」
伊「NC権限で却下ね」
露「扉を調べたりは?」
伊「できるよ。どっちを調べるの?」
露「どっちも」
日「判定できますか?」

伊「いいよ。ただドール1体はどっちか片方しか調べられないから、二手にわかれるけど」
普「両方時間をかけて調べるのは?」
伊「むー、時間をかける場合はマイナス補正付けるよ」
英「なんで?」
伊「内緒」
日「では菊とアーサー、ギルベルトとイヴァンでわかれて調べましょう」
英「俺達は壊れかけを調べる」
普「じゃあ俺達は金属の扉だな」
伊「…うーん、壊れかけを調べるなら、菊は【記憶のカケラ】の【殺戮の天使】を使ってダイスを増やしていい。じゃなかったらプラス補正あげる。
どっちがいい?」
日「ダイスを増やします」
伊「じゃあ菊以外は1つで振って」


*行動判定(±0)

6 成功 1 大失敗
アーサー 8 成功
ギルベルト 7 成功
イヴァン 9 成功


日「あら」
伊「【記憶のカケラ】でよかったね。【記憶のカケラ】を使ってダイスを増やした場合は壊れないから覚えておくといいよ」
英「じゃあ情報くれ」
伊「先にギルベルト達ね。
金属の扉は特に気にかかることはないよ。重そうだけど、アンデットである君達ならさしたる苦労もなく開くだろうね」
普「なんだ」
伊「ちゃんと情報あげたでしょ。次は菊達ね。
扉の周りの床には黒い染みがいくつも残ってる。それは血痕であること、また扉は凄まじい力で【内側から】押し開かれたことがわかるね」
日「血痕」
英「狂気判定は?」
伊「え?欲しいの?」
英「ちげーよ!」
伊「ないよー。で、情報共有するの?」
日「狂気判定がないなら共有します」
露「かくかくしかじか」
日「いあいあくとぅるふ」
露「情報共有終わったよ」
普「なんとも突っ込みづらい…」
英「で、どうする?」
露「血まみれの部屋入るの?」
日「まあ入れるなら【記憶のカケラ】獲得のために入りたいですね」
普「出るとは限らねぇけどな」
伊「どうする?」
英「えー、じゃあ入る」

露「結局ソロリティ頼みだね」
英「お前らももっと発言してくれ」
伊「じゃ木の扉の方ね」


伊「扉をずらすだけでドール達は簡単に部屋の中に入り込めた。
部屋の中には執務机とソファ、応接机。床には絨毯。
部屋に敵はいなかった。
壁は分厚く、扉は工場の騒音を完全に遮断していたのだろう。かつてのここは、調度品に包まれた豪奢な一室だったはずだ。
しかし、今や部屋は埃に覆われ、絨毯にはドス黒い汚れがいくつも付いている。壁紙にも汚れは無惨に降りかかり、掛けられた絵画をもべったりと汚している。
床には数丁の拳銃が、執務机の上には黒い汚れを浴びた一冊の分厚い日誌がある」


伊「長かった…。
以上が部屋に入ってわかる情報になります。これ以上欲しい人は質問して下さい。場合によっては行動判定を振ってもらいます」
日「この黒い汚れは全て?」
伊「血になりまーす。本当は情報共有してなかったら狂気判定させようと思ってたんだよね」
露「危ない危ない…」
普「銃使いの俺は拳銃が気になる」
伊「持てるし、使い慣れてるギルベルトならすぐに撃てるよ。但し、アンデットに使っても傷1つ付かないやつだけどね。
…まあ、人間殺すだけなら十分な威力だよ」
普「持っていけるか?」
伊「いいけど、戦闘では使えないよ?」
普「じゃあいいや」
露「日誌は?」
伊「読む?」
露「あー、んー」
日「アリスなら怖がって近付かないでしょうね。特にべったりと黒くなった血が付いていれば」
伊「(フォロー早いな)誰も読まないの?」
英「俺が読む。ソロリティなら使命感が強いだろうからな」
日「私も興味半分で読みます」
普「俺は銃いじってる」
伊「じゃあ2人だね?少し内容が難しいから行動判定を…」
英「待った」
伊「え?」
英「少女や少年ならわかるが、俺達は全員成人男性だ。なら、難しい文字や単語に言い回しなんかもわかるはずだ」
伊「えー…」
日「別に本格的な研究資料ではありませんよね?万が一英語などの記述があっても、アーサーは英国民ですからわかるはずです」
伊「んー…わかった。判定なしで読めたことにしていいよ」
普(イタリアちゃんカワイソス)


伊「血の海となっている部屋の中。イヴァンは足が竦んで扉付近で止まった。それを一瞥して、ギルベルトは床に散らばる拳銃を手に取った。
アーサーは汚れの付いた日誌を手に取る。パラパラと開いたそれを菊も覗き込んだ」

英「戦争に勝利、開発は順調に進んでいる…か」
日「この工場で開発されたのは【ゴライアス】と呼ばれる巨大アンデット兵器らしいですね」

伊「日誌を読み進めていくと、核戦争が開始されたと言う記述を見つける。それからほどなくして、最後のページに至った」

『全面核戦争が発生。彼の国の愚かさは度し難い。しかし、全てを核で焼こうとも勝利は我が軍にある。我らこそが勝利を掴むのだ。
これより、当工場内に青酸ガスを散布、同時にナノマシンによるアンデット化処理を行う。
【ゴライアス】は量産され続けるだろう。我ら管理職一同は勝利に先がけ、これより自決する。ほどなくしてナノマシンが我らを再び立ち上がらせるだろう。祖国の勝利に万歳!!』


伊「この日誌を最後まで読んだ2人は狂気判定を行って下さい」
普「狂気判定とはドールが精神的に揺さぶられたりショックを受けた時に行う判定だ。失敗するとストレスとなって狂気点が1点溜まる」
日「なんとも言い難い酷さ」
英「補正はないのか」
伊「ないよ。はい振って」


*狂気判定(±0)

9 成功
アーサー 9 成功


伊「なんだ、つまんない」
英「狂気判定の失敗で喜ぶようになるとは、良いNCだ」
日「成功でも喜んで下さいよ」
伊(【記憶のカケラ】をあげたいけど失敗してくれない…)
普「これ俺達が聞いたら狂気判定なるか?」
伊「なるね」
露「じゃあ聞かないで扉のとこでそわそわしてるね」
英「他に調べられることは?」
伊「机くらいかな」
日「では漁ります。判定は?」
伊「ない。机の中には1枚の写真が入っていた。ボロボロになったそれは中年の男性と小さな女の子の映った写真だ」
普「ふうん。他には?」
伊「ないね。ちなみに、写真持ってるのは誰?」
日「え?私だと思います」
伊「じゃあ写真を見たら立ち眩みがする。それから【記憶のカケラ】の【少女】を獲得する」
露「いいなぁ!」
普「ならお前も参加しろよ!」
露「やだもーん!」
伊「【記憶のカケラ】を獲得したので狂気判定をしてね」
日「わかりました」


*狂気判定(±0)

3 失敗
 ギルベルト ○○●●→○●●●


*【記憶のカケラ】の獲得(菊のみ)

【少女】を獲得



伊「ちなみに【たからもの】として持っていっていいよ」
日「ではありがたく」
普「あと気になるものは?」
伊「ないね。他にやりたいことは?」
英「ないな。じゃあ次の扉に行こう」
露「おどおどしてるボクのフォローは?」
普「ない」
露「酷い!」
日「最後に確認しますね。日誌の中身は菊とアーサーしか知りません。また、写真の存在は全員に共有します」
伊「わかった。見せても他のドールは【記憶のカケラ】を獲得しないけどね」
普「よし、次だな!戦闘まだかな?」
伊「今回は解説混じりだからのんびりやるよ〜。戦闘も詳しく説明やるね!」



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