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Uターン
アイとぼく
「?」
「……?」
「かなしいの?」
「!……アイか。どうしたの?」
「かなしいの?」
「え?」
「かなしそうなかおを、してる。かなしいの?」
「わかる?」
「ん」
「そうかあ、オンナのカンてやつかな」
「かなしいんだ」
「うん……」
「どうしてかなしいの?いじめられたの?」
「いじめられてはないよ」
「よかった」
「ありがとうね」
「……マイケルは、てとあしがあるのに」
「?」
「レインがよくないているのは、てとあしがないからなのよ」
「アイがいじめてるからじゃないの?」
「そうよ。レインとあそんであげてるだけよ」
「じゃあ、今度レインに聞いてみようかなあ?」
「ダメ!」
「どうして?」
「ダメなものはダメよ」
「アイは悪くないんだろ」
「そうよ」
「……あんまりレインをいじめちゃいけないよ」
「……ごめんなさい……」
「いい子」
「えへ……」
「レインに謝るんだよ」
「うん」
「いい子だね」
「ね、まだかなしそうなの、アイにおしえて」
「ごめん……」
「マイケルがかなしいとみんなかなしむから」
「うん……」

「ひみつ?」
「ひみつ」
「そうなの。アイにもひみつあるもん、マイケルにもあるよね」
「アイのひみつ?」
「そうよ。しりたい?」
「知りたいな」
「だーめ」
「えー、どうして」
「じゃあ。マイケルのひみつをひとつ、おしえてくれたら。ひとつだけ、アイのひみつをおしえてあげる」
「なんでもいいの?」
「いいよ」
「何がいいかな」
「はやく!」
「じゃあね」
「うん」
「おれは、アイが大好き!」
「ほんと?」
「ほんとさ」
「アイも、マイケルがだいすき!」
「ほんと?」
「ほんと!」
「嬉しいな」
「マイケル、げんきになったね」
「うん。アイと話してたら、元気がでるよ」
「よかった」
「ありがとね」
「でも」
「?」
「まだ、かなしそう」
「……」
「アイもかなしいよ……」
「……ごめんね……」
「どうして、いわないの」
「……」
「おしえてくれたら、アイがなんとかするのに」
「もう、どうにもならない、事なんだ」
「まにあわないの?」
「うん」
「そうなんだ……」
「うん……」
「まだ、まにあうことで、アイにできることはある?」
「え?」
「マイケルにげんきになってほしいの」
「じゃあ、もう少しだけ話がしたいな」
「そんなことでいいの?」
「それが一番いいんだ」
「そう」
「いい?」
「ん!」


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