[前]雲色の願い
5
僕が小学3年生、恭樺が2年生の時の話。
その日は恭樺の家に遊びに行ったんだ。
その日は天気が良くて、春日和。
恭樺は縁側で昼寝をしてしまっていた。
「…恭樺?」
もうそれは爆睡していたよ。
今みたいに何をされてもされるがまま。
そんな恭樺を見て、重ねてしまった。
その後恭樺は目覚めたけど、知ってるはずもなく
また遊ぼうね、と大きく手を振っていた。
***
「……どこ、だっけ……」
目を開ければ、見慣れない部屋。
扉の外からする匂いでどこかすぐにわかった。
「病院……」
僕は、何をしてたんだっけ……
ぼーっと天井を見つめていると、コンコンと扉からノックする音が聞こえた。
「入っていいよ」
「失礼します」
扉を開けて入ってきたのは院長。
話を聞くと、沢田綱吉と相部屋になってほしいらしい。
(…別に良いけど)
(ありがとうございます)
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