[携帯モード] [URL送信]

[前]雲色の願い




今日は、雨。



傘も出さず、街を歩く。



今日は、なんかそう言う気分。



雨に濡れてぐっしょり濡れた髪と服。
張り付いてくるけど、不思議と気にはならなかった。






「…コホッ…」

「なぁに恭ちゃん、風邪?」

「…別に」

「答えになってないよきょーちゃん」




…そう言われても、僕は別になんともないし…
他に返す言葉もない。


「あの…委員長…」

「何、副委員長」


ここ…間違ってます
と草壁が書類を出す。
それも、何束も。


「ありゃ?恭がこんなに間違うなんて珍しいね。疲れてんの?
休んだ方が良いよ〜」

「青葉の言う通りです委員長。今日は休まれてはどうでしょう」



僕が断固として机から離れなければ、那穂がぺいっと僕を応接室から出した。

「休まなきゃ入れてやんないかんね!!」

「……」


僕、委員長なんだけど……


まあ、那穂は頑固だから本当に入れないだろう。







(確かになんかダルい…)

(ここは、帰ろう…)

[次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!