[前]夜空舞う、銀の蝶
3
ペタペタ。
ヒタヒタ。
ゆっくりだけど確実に近付いて来る───オト。
ダッ!!
考える前に、走り出した。
いや、考える暇は無い、と感じた。
真っ暗闇の中、無我夢中で走り抜ける。
もう、前も後ろも、右も左も、上も下も。よくわからない。
────とにかく、逃げなきゃ…!!
ただ、それだけ。
凄く、苦しい。
酸欠かな。
私はこんなになっているのに、
後ろのアシオトは、さっきと変わらない一定のテンポで着いて来る。
いや、さっきより、幾分か早い。
どうしよう。
怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い…───
ぽふっ……
足がもつれ、何かに倒れ込み、
そのまま、意識を手放した。
(あら…)
(…まさか…)
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