[前]夜空舞う、銀の蝶
3
まあ、褒められるのは嬉しい。
この着物はお母さん物だから。
お母さんが私ぐらいの時に着ていた着物。手入れをしていたから今でも着れるんだ。
……お母さんからの、贈り物の一つ。
今はいないお母さんの物を私は贈り物と呼んでいる。
だって、今はいない人から貰っているのだから。
掃除している時に見つかったりするこれは、見つかると凄い幸せになる………
自然と笑顔になる蝶を見て、男達は固まった。顔を真っ赤にして。
蝶がそれに気付いて声をかけようとすれば
「ちゃおっス」
「…リボーン」
「今日は
ボンゴレ式ファミリー対抗正月合戦だぞ」
あぁ、だから皆来たんだ。
リボーンの格好にツナがツッコんでいると、対戦相手のキャバッローネファミリーが来た。
「蝶」
「何?」
「その着物…華蝶さんのか?」
うん、と頷けば
綺麗だぜ、と笑顔で頭を撫でられた。
皆の挨拶が済んだところでリボーンからボンゴレ式ファミリー対抗正月合戦の説明をされた。
同盟ファミリー同士が戦い、その年のファミリーの意気込みを表明するボンゴレの年始行事だ
(またボンゴリアンバースデーパーティーみたいのか?)
(たぶん違うよ)
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